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インターン出遅れ3年生はどうする?

ホンネの就活ツッコミ論(19)

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今回のテーマは「インターン出遅れ学生」です。大学3年生は夏休みにインターンシップ参加を意識します。すでにインターンシップ参加を決めた学生はいいのですが、問題は出遅れた学生です。意識はしたものの応募しなかった、または、志望企業のインターンシップに応募したが落ちてしまった学生へのアドバイスです。

社会人への第一歩~同時進行を意識する

インターンシップ応募をしなかった学生に話を聞くと、部活・ゼミやアルバイトの両立ができなかった、とする学生が結構います。1週間のインターンシップに参加しようとしたが、部活の練習日(あるいはゼミ)にあたっていた、などできない理由はもっともです。学生は学生なりに忙しいのはわかります。特に近年ではアルバイト代を旅行・趣味等に充てるのではなく、生活費にしている学生が増えています。そうした学生からすれば、アルバイトを長期間休むのはためらうのも無理ありません。

ただ、何か一つのことに集中していれば事足りるのは、せいぜい小学生くらいまででしょう。社会人にもなれば、同時進行で複数の仕事を抱えることになります。これは私のようなフリーランスだけでなく、民間企業でも公務員でも教員でも、大体の職種に当てはまります。就活とアルバイトや勉強などとの両立は社会人になるための第一歩、とお考え下さい。これまでに学生を取材していると、インターンシップとアルバイト・勉強などとの両立はいつの時代でも学生を悩ませてきました。そして、きちんと両立できた学生は、結果的に就活もうまく行っています。

2人ほどご紹介しましょう。A子さんはファストフードのアルバイトリーダーをするほど信頼されていました。夏休みに1週間のインターンシップに参加しようと考えたのですが、ちょうどアルバイト先も多客期でした。A子さんの抜ける穴は大きく、アルバイト先の店長はいい顔をしません。そこでA子さんは「8月、1週間休ませてください。代わりに9月は日数を増やします。年末年始も3、4日以外はシフトを入れますから」と。この店舗にとっては8月も忙しいですが、年末年始はさらに忙しくなります。その時期にシフトを入れる、と申し出られては店長も折れるしかありませんでした。

B男君は男子ラクロス部の副キャプテンでした。彼が参加しようしたインターンシップは2社ありましたが、うち1社は部の全体練習日に当たっていました。部員全員で戦術を確認するため休むわけにはいきません。B男君が取ったのは折衷案でした。「まず、部の練習は本来なら午前が個別練習、午後が戦術確認練習でした。部のミーティングで事情を話し、個別練習と戦術確認練習の時間帯を変えてもらいました。開始時間を少し早くしてもらったので戦術確認練習が終わるのは10時ごろ。そのうえで企業にも事情を話し、開始時間の10時には間に合わないこと、11時ごろには遅れて到着できるので何とか参加させてほしい、とお願いしました」。

企業側もそこまで時間管理をするなら、と感嘆しつつ参加を認めました。迎えた当日、インターンシップには予定通り、遅刻しての参加となったB男君でしたが、参加によって就活へのモチベーションがさらに高まりました。

志望をこだわりすぎると単なるダダコネ

一方、インターンシップの志望企業の選考に落ちた学生はどうでしょうか。話を聞くとやはりショックだった、と話す学生が大半です。お気持ちはわかりますが、失敗したことを引きずっても、志望企業のインターンシップに参加できるわけではありません。落ち込む気持ちを引きずりすぎると、それは単なる駄々をこねる子どもと変わりません。

このダダコネ、インターンシップ参加を決めた学生にも当てはまります。とある大学公募のインターンシップでホテルに行った学生がいました。ホテル業界志望だったからちょうどよかったのですが、1週間の日程のうち、参加はわずか1日。残り日程はキャンセルしてしまいました。

この学生は、ホテルの営業職志望だったのですが、希望する部署に行くことはできませんでした。すると、「仕事を体験したいのに体験できないのでは意味がない。帰らせてください」と言って、残り日程をキャンセルしてしまったそうです。ホテル側・大学キャリアセンターの説得にも耳を傾けず、学生は帰宅。

ホテル側としては営業職希望ということで営業職社員との懇談もセッティングしていたそうですが、それも中止。当然ながらホテル側は大激怒。大学キャリアセンターの責任者が謝罪に行く事態にまでなってしまいました。

即効性よりも社会経験を

この途中帰宅学生と志望企業落ちの学生には共通項があります。すなわち、志望企業・職種にすぐ役立つことならやってもいい、そうでなければやりたくない、というものです。これもはたから見ればもったいない話です。そもそも、学生の大半は社会経験がありません。インターンシップ参加によって視野を広げることが目的の一つであるはずです。

仮に志望企業以外のインターンシップであれば、即効性はないかもしれません。しかし、社会経験を積む、視野を広げる、という点ではどの企業のインターンシップでもいいはず。就活直前であればまだしも、3年生夏休みの時期から即効性だけ求めすぎるのはいかがなものでしょうか。

知らない業界・企業を知る機会にも

私はインターンシップに出遅れたのであれば、出遅れたことを嘆くよりも、開き直ってほしいと思います。もっと言いますと、あえて志望企業ではない企業・業界のインターンシップに飛び込むくらいの勇気を持ってほしいと思います。学生だけでなく、社会人も大半は知っている企業・業界などそれほど多くありません。

世間では就活関連の専門家とされる私もまた例外ではありません。

今回、随所で写真を使っている企業は大阪の福井製作所という会社です。LNG運搬船用安全弁で世界シェアトップ。それから、16回目で写真を使ったのが環境試験機器で世界シェアトップのエスペック。こちらは東証1部にも上場しています。こうしたメーカーでは技術職はどんな仕事をするのか、そもそも文系学部出身の総合職はどの程度必要とされるのかをご存知でしょうか。知らない方が大半のはず。

それから、学生の皆さんが大好きであろうお菓子に使われるトレハロース(糖質)、これを作っている素材メーカーが岡山に本社を置く林原です。じつはこの会社、2011年に会社更生法を申請。ところが2012年、再建計画が終了(負債総額に対する弁済原資は93%と異例の高率)、現在は新卒採用を再開しています。こうした話は、いずれもご存じない学生が大半のはず。私もこの仕事を始める前は知らない企業ばかりでしたし、この仕事を通して知った企業も多数あります。前述のエスペック、福井製作所、林原はいずれもそうした企業です。では、現在はどうか、と言えばそれぞれ学生の皆さんにお勧めできる企業でもあります。

では、こうした企業を知る機会はどうすれば見つかるでしょうか。大学のキャリアセンターや新卒応援ハローワーク、中小企業同友会などのサイトを見ていれば、知らない企業・業界のインターンシップやセミナー・イベントが見つかるはずです。

意外と面白いのが、アイデムが運営する逆求人型サイト・JOBRASS。もともと、自己分析や模擬面接などのセミナーも多いのですが、企業コラボイベントも多数あります。前記の林原、それから、カバヤ食品、山星屋(菓子卸)、加藤産業(食品卸4位)、井村屋グループが参加するイベントが「お菓子な就活・おいしい就活@関西」(8月2日)。

エスペック、福井製作所以外に、ジーシー(歯科医療総合メーカー)など6社が参加するのが「世界一・日本一・関西一企業大集合@関西」(9月5日)。どちらも、大阪・本町のアイデム西日本事業部のセミナールームにて開催します。

夏休みから秋にかけては、探せば様々なインターンシップやセミナー・イベントが開催されます。就活がさしせまった時期でないのですから、あえて知らない企業・業界のものにも参加してみてはどうでしょうか。インターンシップに出遅れた学生であれば、なおさらそうしてほしいと思います。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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