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[ skill up-自己成長 ]

ジョブヨク(45)高校生と一緒に進路について考えた
活動リポート@青山高校

authored by ジョブヨク
ジョブヨク(45) 高校生と一緒に進路について考えた活動リポート@青山高校

 2017年3月22日火曜日の午前10時頃、大学生がぞろぞろと都立青山高校に登校してきた。久しぶりに集まったOB・OGが思い出話に花を咲かせている姿も見受けられる。高校1年生にとっての「大学」、その先の未来って?

 都立青山高校でジョブヨクが開催された。ジョブヨクとは、大人と学生が"生き方"と"働き方"について語り合う場である。今回開催されたジョブヨクはこれの高校生版。大学生と高校生が生き方・働き方について語り合い、大学やその先のビジョンを描き、新たな気づきを得るためのワークショップである。

 各クラスの進行を務めるファシリテーターは私(文教大学2年大西礼悟)を含めて7人、参加大学生は全部で64人、高校生は青山高校1年生の270人、総勢300人を超える大規模なジョブヨクが幕を開けた。今回のジョブヨクのポイントは3つある。大学生と高校生の時間の使い方の違い、大学生が今の大学を選んだきっかけ、大学生は将来についてどう考えているか。このことを踏まえて振り返ってみる。

セッション1 マス自己紹介+大学生の1日のスケジュールを紹介

 高校生5人の班に大学生が1人入るという形で始まった。高校生もお互い初対面の人が多いので、最初は班全員が自己紹介をした。緊張した空気の中始まったが、大学生が各班で話を盛り上げ、笑い声が響き渡るようになった。約10分間の自己紹介が終わると、大学生の生活の紹介に進む。大学生が1日の生活や時間の使い方を紹介し、それに対して高校生が質問をすることを7分間で行った。授業と授業の間の時間の使い方を問われた伊藤さんは、「レポートなどの課題をやっています」と模範的な回答をしていた。しかし、「中には寝ている人や遊んでいる人もいる」と、ありのままの大学生についても話していて、高校生にとってはリアルな話を聞くことができる貴重な機会になった。高校生からは、「大学生になると自由に使える時間が増えるので、有効に使えるように責任感を持って取り組みたい」という意見があった。

セッション2 大学生のモチベーショングラフを紹介

 縦軸をモチベーションの高低、横を時間軸にしたグラフを用いて、高校1年生の頃から現在までのモチベーションの変化を紹介した。高校生にとっては、大学や学部をいつどう決めたのか、大学生活で大変だったことや苦労したこと、最も達成感を感じたことなどを知る機会となった。大学生にはローテーションで班を移動してもらって7分間の話し合いを3セット行った。

 モチベーションの変化が激しかった大学生の平澤さんは、「沈む時期がバネになって頑張ることができたのか。沈む時期も必要なのか」と質問され、「良い部分も悪い部分も含めて自分と向き合うことが大切。沈む時期があってもおかしくないよ」と答えていた。実際に高校生からは、「誰にでもモチベーションが下がるときがあると分かって安心した」というような感想が多く寄せられた。

 高校生にとっては受験の壁、大学生にとっては理想と現実のギャップというような壁がある。私自身も様々な壁にぶつかってきたが、それを乗り越えたときにはいつも仲間がいた。高校生には、大変なのは自分だけじゃないということが伝わっていたら嬉しく思う。

セッション3 進路選択について

 現時点で行きたい進路→その理由→進路選択で悩んでいること、の順でワークシートを埋めてもらい、班の中で共有した。高校生の中には、「まだやりたいことが漠然としているので、何に悩んでいるのかが上手く書けない」という人が多かった。しかし、「話し合いを通して、今の自分にできること、やらなければならないことが見えてきた」といった意見も多く、多くの生徒にとって有意義な時間になった。大学生の酒井さんは、「職業選択をする上で私が考えたことは理想と現実のバランス。長年の夢だった職業はやりがいは十分だが給与が少なめ。奨学金の返済をしなければならないので安心できる職業選択をした」と話していた。高校生は「今自分が目指している職業のことをよく調べなければならないと思った。ネットで調べるのも必要だが、実際に自分の目で見たものや感じたことを大切にしたい」と答えていた。

最後に

 参加した大学生の多くは、まず何になりたいのか、将来何がしたいのかを考え、そのためには大学で何をするべきなのか、何を学ぶべきなのかを考えていた。そして大学を卒業するときにどんな自分でありたいのかを見据え、各々時間を上手く使い、やりたいこと・好きなことを楽しんでいた。

 高校生にとっては、自分の進路について参考となる話を聞くことができ、これから何をするべきなのかが見えてきて貴重な時間になったが、大学生にとっても改めて自分の大学生活を見直すことができ、かけがえのない時間になったと思う。私自身も大学生活のちょうど折り返しということで、高校生に負けないようにアクティブに残りの学生生活を過ごしたいと思った。

 ネットを通じてコミュニケーションを取ることが主流になっている今、改めて人と人との直接の繋がりから生まれる可能性を考え、対話を大切にするべきだと感じる。ジョブヨクはまさにこのことを体現している活動だ。今後さらに、このジョブヨクのような機会が増えていくことを期待している。

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