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[ career-働き方 ]

人事部長のひとりごと(16)自分を変えた、
尊敬すべき先輩たちの言葉

authored by 日経カレッジカフェ×人事部長
人事部長のひとりごと(16) 自分を変えた、尊敬すべき先輩たちの言葉

 こんにちは、中澤二朗です。私は現在、高知大学に籍を置いています。しかし昨年までは、某大手企業の人事部で部長をしていました。そこで今回は、会社の中で出会った人たちを取り上げ、一味ちがった会社の一面を紹介しようと思います。

英検1級の秘密は

 私は「ラジオ英会話」を信じています。ヘンな言い方ですが、だから毎朝、今でも欠かさずに聞いています。

 そのキッカケは、実は、新人の頃に私に目をかけてくれたヨソの部署の"おじさん"にあります(正確には、ヨソの部署の立派な課長さん)。経緯は忘れましたが、その彼が、ある日、自宅に招いてくれました。そして、酒飲み話のついでに、こうのたまったのです。

 「俺、英検一級をもってるよ」
「ぎょっ。どうやって取ったんですか」
「朝起きて、会社に行く前に、毎日ラジオ英会話を聞いているだけさ」

 たった15分の英会話、おそるべし。いえいえ、"おじさんの力、おそるべし"と知ったのは、それが人生で初めてであったように思います。

読めばイケメンになれる!? 日経新聞の「やさしい経済学」

 私は毎日欠かさず、日経新聞の「やさしい経済学」と「経済教室」を読んでいます。重要そうなものはコピー(PDF)をとり、パソコンに取り込んで、いつでも参照できるようにしています。

 「やさしい経済学」のキッカケは、新人時代の一年先輩のこの一言でした。

 「俺さあ。大学時代から、これ、毎日切り取って読んでるよ」

 またまた、ぎょっ! とにかくすごい先輩でした。サッカーはできる。英語もしゃべれる。アテにもされる。それに親分肌で、イケメン。その彼が毎日読んでいるなら、読まないわけにはいきません。読めば私もイケメンになれる。もしかしたら、そんな幻惑にかられたからかもしれません。

 同様に、「経済教室」の方にも、それなりのキッカケがありました。新人時代の二人目の課長は、50歳半ばで会社を引いたあと、その力を買われて方々で講演をしていました。その元上司が、新橋あたりだったと思います。久々に飲んだときに、こう豪語したのです。

 「ネタもデータも、すべては経済教室からだ」
「・・・・・」

 ただでも呑み助の上司の、さんざ飲んだ後の一言でしたから、話半分で聞けばよかったのですが、私は、正直、頭をガツーンとやられました。そして即座に決めました。

 「明日から読んでやろうじゃないか。ずうーと読み続けてやろうじゃないか」と。

 別段、ケンカを売られたわけではありません。が、それから早四半世紀。あの時の、あの上司の大言壮語に、いまだ感謝の念を捧げています。

集中するのはかっこいい!

 私は、だらだら仕事をするのが好きではありません。短時間であれ、とにかく集中。そう、いつも心がけるようにしています。

 とはいえ、小さい頃は、その真逆でした。にもかかわらず、180度変わったのは、輸出部時代に出合った、あの凄腕上司のせいです(感謝を込めて)。天才肌と言われたその上司は、仕事はできる。英語もフランス語も話せる(日本語は、たどたどしかったですが)。

 いや、それ以上に私を驚かせたのは、商社との商談中にかもし出す、鬼気迫るほどの集中力です。そのせいか、彼の頭も、机も、いつも整然としていました。

 終業時間になれば、ただでも残業の多い部署にあって、風のごとく職場を後にしていました。

 「かっこいー」

 そう思っていたのは、私だけでも、女性だけでもありません。その上の上司もそうだったようですから、笑ってしまいます。

 私は時折、「中澤さんの机の上には、どうしていつも何にもないのですか」と聞かれます。にやっと笑って何にも答えませんが、その答えは、今でもその憧れの上司が私の中に宿っているからです。

 もっともっと書きたい人たちはたくさんいますが、紙幅が尽きました。それは、また改めて。

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