日本経済新聞 関連サイト

OK
[ career-働き方 ]

お悩み解決!就活探偵団2018ブラック企業は面接でわかるの?
教えて先輩 新就活生×内定者 座談会
(前編)

authored by 就活探偵団'18
お悩み解決!就活探偵団2018 ブラック企業は面接でわかるの? 教えて先輩 新就活生×内定者 座談会(前編)

 就活生の内定率が7月1日時点で78.6%(リクルートキャリア調べ)となった。空前の売り手市場で2018年卒の採用活動はピークを越えつつある一方、夏のインターン募集が始まるなど次の19年卒生の就活戦線が火蓋を切った。「新就活生」に集まってもらい、先輩内定者5人を質問攻めにしてもらった。

パソコン2台でテストクリア?

イラスト=篠原真紀

 国立大3年・杉崎さん 「就活の入り口であるSPI(適性検査)やウェブテストの対策はどうしましたか」

 大手素材メーカー内定・Aさん 「正解集のようなものがネットに出回っているよ。パソコン2台使って、片方で検索して答えを探す、という人もいるそう(笑)」

 大手ITベンチャー内定・Bさん 「エクセルに答えがまとまっている資料があるんだよ。就活が始まる時期になると出回ると思うので、それをいち早くゲットすること」

 私大3年・横須賀さん 「会場で受けるテストでは使えないですよね」

 Bさん 「いや、それができるんだって。本命じゃない会社に集団で受けに行って、問題を全部覚えてエクセルにまとめている人たちがいるらしい。問題はランダムに出題されるけど、1500問くらいを覚えて、全パターンを網羅した人もいるって」

 私大3年・鶴岡さん 「面接で時事問題が聞かれることは多いですか」

 Aさん 「面接で『あなたにとって、人工知能(AI)が与える影響は、何か』という問いは3~4社で聞かれた」

これから就活する2019年卒の学生からは素朴な質問が相次いだ

 不動産会社内定・Cさん「飲料メーカーを受けたときに、『今、飲料業界に影響するニュースはどんなものがあり、あなたはどう思うか』と聞かれた。少子高齢化や人口減少とからめて答えたけど、、ありきたりだったかなと。それでも合格したので、瞬発力を見ているのかも」

 IT大手内定・Dさん 「友人が生命保険会社の面接で『米国のトランプ政権が日本におよぼす影響は何か』と聞かれたって。彼女は答えられなかったそうだけど面接は通った。下手に知ったかぶりしないで、わからないものはわからないと言ったほうがいいみたい」

大事なのはやりがい?年収?

 杉崎さん 「先輩たちはどういう観点で会社を選んだんですか?」

 Bさん 「僕はベンチャーとコンサルにしぼった。重視したのは企業と、入社後の自分の成長性。大手だと年功序列で、年次が上がることでしか収入が上がらないのが嫌だった」

 Cさん 「不動産のデベロッパーになりたかった。地図に残る仕事をやりたいと強く思ったから。例えば、仕事を引退した後でも、自分が計画して建てたビルが残り続けるのがいいなと。残業が少ない働き方も魅力だったかな」

 杉崎さん 「Aさんは理系ですよね。やはり自分の専門分野を職業にしたかったのですか」

 Aさん 「専門性が高い仕事をやりたいと思った。化学を研究していたので、例えば商社だったら化学関連商材とか。入社予定のメーカーでは研究職に就くけど、経験を重ねて自分にしかできない仕事をしたいね」

就活を終えたばかりの18年卒の学生は、「就活本」にはない生の情報を持っている

 大手旅行代理店内定・Eさん 「やはり、やりたい仕事ができるかだよね。僕が決めた旅行代理店は、地域の活性化に携わる事業もやっていてひかれた。大手ならではの影響力の大きさも捨てがたいよね」

 私大3年・鈴木さん 「やりたいことができるかも大事ですが、私は年収が気になります。自分で払ったわけではないですが、これまでの学費の分を回収したいです。年収はどうやって判断するんでしょう」

 Cさん 「年収は会社四季報などに載っている企業もあるよね。私は内定をもらってから電話をかけて、実際のモデル年収を教えてほしいと突っ込んだ質問もした。けっこう答えてくれますよ」

 Bさん 「僕は有価証券報告書を見てリストを作った。平均年齢や平均年収を参考に、自分なりに指標をまとめた」

 Dさん 「月給が30万円で高めだなと思ったら残業代込みで、日常的に終電まで働くと公言している会社もあった。それを誇りに思っている会社は嫌だなと」

 Aさん 「メーカーの場合、大卒と工場勤務者を合わせた平均が出ていることもあるみたい。公には低めに出ている印象かな」

本音で語ってくれる社員を見つけて

 横須賀さん 「ブラック企業はどのように見分ければいいですか?」

 Bさん 「残業時間とか、建前じゃなく本音を語ってくれる社員を見つけることだよね。僕は人事に、社員を紹介してくださいとお願いした。OB訪問アプリも使った。意外にフラットに話をしてくれる人が多いよ」

 Eさん 「ブラックかどうかは面接でも見抜けると思う。僕が経験したのは面接中にスマートフォンをいじる面接官。見えないようにやっているつもりでも、僕には見えていた。実際に会う社員を観察することで分かることもある」

 Aさん 「就活中、重要な用件でもないのに、土日に電話がかかってくると、その会社の働き方を疑うよね」

 Bさん 「それを学生がどう感じるか想像できないのが問題。なぜ気遣いができないのかなと。きっと彼らにとって普通になってしまっているんだと思う」

 Cさん 「ある会社に内定をもらったんだけど、まだ決められない、と正直に話したら『こっちも採用人数は決まっている。8割ぐらい埋まっているから、定員になったらこちらからお断りする』といわれた。それから1カ月くらいたつのに、『最近どう?』と電話が。この会社いつまで募集しているんだろうと感じた」

インターンは行くべきか

インターンについては肯定派と否定派に意見がわかれた

 鈴木さん 「私はいま、1カ月半の長期インターンに参加しています。先輩たちはどんなインターンを受けていましたか」

 Bさん 「夏からコンサルとベンチャーのインターンを30社くらい応募した」

 Dさん 「僕はインターンは行かなくていいと思っている。特に大手のワンデーインターン(1日で終わるインターン)は、企業の広報活動である場合が多いと思った。それなら留学でも、志望業界に関する団体の活動でも、もっと見聞を広げられるイベントはあると思う」

 鈴木さん 「これからの就活生はインターンは必須じゃないんですか」

 Dさん 「業界や事業の内容を知るためなら、ワンデーもいいと思う。でもそれをやったから就活がうまくいくかといったら別の話。行けばなんとかなるという風潮には違和感があるな」

 Bさん 「短期にもいろいろあると思うよ。例えば3日間のインターンを経て、採用担当者の目にとまれば1週間のインターンに進み、内定に結びついたというケースもあるし」

 Cさん 「私は、志望度が高い企業には行きたいと意思表示をすべきだと思う。インターン生用の選考ルートがある企業もあったし、参加して損はない」

 Aさん 「大学院での研究が忙しくて、インターンは1つも参加しなかったのだけど、総合商社のエントリーシートを書くときに、インターンに参加した企業名を書く欄がたくさんあって困った」

 鶴岡さん 「逆に、インターンを受けることのデメリットはあるのですか」

 Cさん 「私が唯一参加したインターンではリクルーターがついて、手厚く面倒を見てもらった。その後、本選考に進むとき、『ウチが第一志望じゃないといけない』というような囲い込みがあり、1社には決められないから断った。今までお世話になってしまった分、悪いことをしてしまったという気持ちがあって、落ち込んで1週間くらい何も手に付かなかった。気になるタイプの人はやめたほうがいいかも」
(取材構成=夏目祐介、鈴木洋介、松本千恵)[日経電子版2017年7月13日付]

「日経College Cafe」のお勧め記事はこちら>>