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仕事を先延ばしにしない
やる気がすぐ出る3つのコツ

仕事を先延ばしにしない やる気がすぐ出る3つのコツ
(写真:清水知恵子)

 やらないといけないことが目の前にあるのに、ついつい先延ばしにしてしまうことってありますよね。そのうち、時間不足になって慌ててしまうこと、ありませんか?

後回しにしがちな仕事に効くルーティン

 やらないといけないことがあるのに、ついつい先延ばしにしてしまう。特に仕事だと、「今日やらなくても、明日やれば大丈夫」「納期は今月中だから、この仕事が終わったらやろう」など、先延ばししているうちに、時間不足になってしまうことも......。

 仕事を後回しせずに締め切りに余裕を持てば、気持ちにもゆとりを持って仕事ができたり、プライベートな時間が充実したり、よりやりがいのある仕事を任されたりと、メリットがたくさんあります。今回は、そんな「仕事を先延ばししない」、すぐに取りかかるための3つのルーティンをご紹介しましょう。

 後回しにしがちな仕事には、この3つのルーティンが効きます。

1.2つの締め切りをつくる
2.時間を区切る
3.「とりあえず資料を眺める」ことから始める

2つの締め切りをつくる

 報告書やプレゼン資料の作成、中長期にわたるプロジェクトなど、手間暇がかかる仕事ほど後回しにしがちです。

 一般的に、私たちは時間に余裕があればあるほど、作業を先延ばしにしてしまい、最後に追い込まれてギリギリになって着手する傾向があります。これを、パーキンソンの法則といいます。

 例えば、2カ月後にプレゼンを控えている場合、「準備に2カ月も使える」と誤解して、油断してしまうことがあります。でも、実際には、日々の定型業務や急ぎの案件などもあるので、後回しにしていたら、重要な案件なのに2時間しか時間を確保できなかったということにもなりかねません。

 それを避けるためには、手間暇のかかる仕事をしっかりスケジュールに入れます。具体的には、次の2つの締め切りを決めて、すぐにスケジュールに書き込むのです。

1.いつ手をつけるか
2.いつまでに仕上げるか

 多くの人は、「いつまでに終わらせる」という仕事のデッドラインは設定しますが、「いつから取りかかるのか」というスタートラインを設定することをしていません。

 「いつから始めるか」というスタートラインを決めるだけで、仕事を後回しにしたり、放置しているような感覚から解放されるので、目の前の仕事にも集中して取り組むことができます。

(イラスト:三ツ木朗恵)

時間を区切る

 「いつから始めるか」というスタートラインは決まったのに、まだ後回しにしてしまった仕事になかなか着手できない。そんなときにオススメなのは、「時間を区切る」ということ。

 漫然と仕事をするよりは、タイムリミットをつくったほうが、集中して仕事をすることができます。いわゆる「締め切り効果」です。

 あなたも締め切り直前になって追い込まれたときに、驚異的な集中力を発揮して仕事を終わらせたことは、ありませんか? 実際の締め切り直前でなくても、自分で時間を区切ることで、この締め切り効果を活用することができます。

 面倒臭い仕事や先延ばししてしまった仕事に取りかかるときは、「15分カウントダウン」をしてみましょう。このときのカウントダウンを支えてくれるのが「砂時計アプリ」です。

 使うのは本物の砂時計でもよいのですが、最近はスマホアプリの「砂時計 [Best Sand Timer]」「見て楽しむ砂時計タイマー」など便利なツールがあります。音、バイブ、光の点滅で終わりを知らせてくれるので周囲を気にせず活用できます。

資料を眺める

 それでもまだ、後回しになってしまった仕事に取り掛かれないときは、最初から完璧を目指そうとせず、まずは「資料を眺める」ことから始めると、スムーズに着手できます。仕事を終わらせると考えるよりも、仕事をスタートさせる「とっかかり」をつくるのがポイントです。

 脳には「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる報酬中枢、いわゆる「やる気スイッチ」が存在します。この側坐核は、刺激されるとドーパミンを分泌します。ドーパミンは、その経験を欲して、何度も反復するのを促すのです。これが、やる気の源になります。

 脳科学的には「やる気→行動」ではなく、「行動→やる気」が、正しい順序。ひとまず、「資料を眺める」という、ほんの小さな行動が刺激となって、側坐核が動く。そして、やる気が出るのです。

 後回しにしてしまった仕事になかなか着手できないときは、結果目標ではなく、行動目標に重点を置くようにしましょう。

 結果目標とは、「企画書を完成させる」「新規案件を1件獲得する」など、結果に対する目標です。行動目標とは、「企画書のタイトルを書く」「電話を5件かける」など、あなたが今すぐできる具体的な行動を指します。このように、目標は、結果目標と行動目標に分けることができます。

 「必要書類を、ただ眺めるだけ」であれば、ハードルはぐっと下がります。まずは、仕事を後回ししたくなったときは、10秒でできるくらい簡単な行動目標を決めて、実行してみてください。

◇  ◇  ◇

 いつもの仕事もほんのちょっと工夫するだけで、あなたのペースで進めることができます。あなたが気分よく仕事する時間が増えるヒントになれば幸いです。

大平朝子
 メンタルコーチ。問題解決の専門家。国家公務員試験を首席合格。裁判所書記官として、年間2000件の裁判記録を扱う中で問題解決のある法則を発見し、独立。教育団体、女性団体、外国人リーダー向けに、講演・研修を実施。無職だった夫をベストセラー作家にした手法が注目され、女性経営者など2300人以上の問題解決に携わる。著書に夫婦初共著となる「ダラダラ気分を一瞬で変える 小さな習慣」(サンクチュアリ出版)。

[nikkei WOMAN Online 2017年5月23日付記事を再構成、日経電子版から転載]

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