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大学生観光まちづくりコンテスト2017参加リポート(14)インフラステージ
中央大学チーム
奄美大島で船のシェアリング

authored by 観光まちづくりコンテスト参加チーム
大学生観光まちづくりコンテスト2017 参加リポート(14)インフラステージ 中央大学チーム 奄美大島で船のシェアリング
 「大学生観光まちづくりコンテスト2017」(観光庁、文部科学省など後援)に参加している皆さん。プラン提出まであと数日となりましたが、ラストスパートにかかっているでしょうか。皆さんの中から送っていただいた参加リポートの第14回目は、中央大学「船チーム」です。離島振興をテーマに奄美大島までフィールドワークに出かけたそうです。他チームのリポートも連日、公開していますので、企画作りの参考にしてください。

【中央大学経済学部山﨑朗ゼミ「船チーム」】

離島振興につながるビジネスモデルを

奄美大島でのヒアリングの様子

 私たち「船チーム」は、中山裕太をリーダーに個性あふれる行動力の高い10人(尾﨑絢音、山野内智也、松下和樹、佐藤広大、榊原秀、藤﨑健、髙村雄亮、朝比奈大地、松浦聖和)で活動しています。エントリーは人数の都合上、6人で登録しましたが、コンテストへ向けて10人の力を結集して取り組んでいます。

 今回の大学生観光まちづくりコンテスト2017に参加したのは、離島振興に通じる観光のビジネスモデルを作りたいという強い思いがあったからです。私たちの考えるビジネスモデルが、コンテスト参加により実現へ向けての第一歩になればと思っています。同時に、奄美大島という離島を多くの人に知ってもらいたいという思いもあります。

 私たち船チームの所属する山﨑ゼミでは地域政策を中心に研究しており、その研究の一環で昨年度、奄美大島で実態調査をする機会がありました。奄美大島の現状を知った上で、よそ者である私たちに何ができるかと考え、今回は「漁港を大胆に活用した船のシェアリング」を提案します。

よそ者として奄美を元気づけたい

奄美大島の港

 日本は、世界屈指の海洋国であり離島がたくさん存在しています。しかし、海をターゲットにした観光政策が少ないように感じていました。そこで、昨年度ゼミの合宿を離島である奄美大島に決めました。LCCが就航しアクセスが容易になったことや、平成30年度に世界自然遺産として奄美大島が登録されることなどの理由も決め手になりました。地元の観光協会と奄美市の職員の方々とお話をする機会を設けていただいき、民間と行政の二つの視点からお話をうかがったことで、奄美大島や群島の現状や問題点を知りました。

 その中で最も印象に残ったのが、「観光客に奄美の海を堪能してもらいたい」と言われていたことです。海を堪能するには、船なくしてはできません。今もレンタルボートサービスは存在していますが料金は高く、LCCで奄美大島へ行った人が1日数万円も支払って利用するかというと疑問が残ります。

 また、奄美大島中長期観光戦略のKPI(重要業績評価指標)には、現状の平均宿泊数2.6泊を3泊へ増加させていくと示されています。そのためにも、「いかにして観光客を海へいざなうか」が今後の奄美大島や群島における観光政策の課題になってくるでしょう。そのための方策の一つとして、私たちの考える漁港を大胆に利用した船のシェアリングが実現できればと考えています。

漁港と漁船を大胆に利用した新事業

「船チーム」メンバー

 私たちのエントリーしているのは、インフラツーリズムステージです。離島には、必ず「漁港」が存在しています。言い換えれば、漁港というインフラを新たな視点で活用できれば離島振興の起爆剤になりえるはずです。マリンレジャーの拠点として私たちは、「新しい離島地域のデザイン」をしていきたいと考えています。

 奄美大島の地域おこし協力隊の方との意見交換では、「時期によって使われていない漁船がある」という情報を受けました。こうした漁船の活用方策はないかと現在模索しているところです。私たちは奄美大島で船を持ちたい人や利用したい人と、船を管理している現地の人とをマッチングさせる事業を考えています。マッチングのためのプラットフォームの実現が、私たちの事業の最終到達地点です。奄美の海を安く、長く利用できるような環境を作ることができれば、宿泊数も必然として伸びてくるのではないでしょうか。

 そして、船の管理を奄美大島の住民が担うことで、来島者との「つながり」ができ、旅の目的地として奄美が選ばれるようになればと思っています。事業で最も重要視しているのが、「収益」を生むことです。稼ぐことができなければ、観光政策としては失敗です。奄美にお金が循環するように利益計画書の作成に取り組んでいますが、難航しています。ただ、ここを乗り越えられれば、新たな離島地域のデザインができ、他の離島地域においても離島振興の事業モデルとして提供できるようになるはずです。実現へ向けて、私たちはその方策を本コンテストで示していきます。

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