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元カレグッズ売ります
ヤフオク!企画が話題

元カレグッズ売りますヤフオク!企画が話題

 誕生日にもらった指輪やネックレス、一緒に行ったテーマパークのぬいぐるみ――。別れた彼氏(元カレ)にもらった物の処分に困った経験はないだろうか。見る度に失恋を思い出すから処分したいが、「物に罪はない」と捨てられない人も多いはず。そんな悩みに応じようと、ヤフーはオークションサイトで「元カレグッズ」を出品する企画を立ち上げ、ネットで話題となっている。

ヤフオク!の「元彼グッズマーケット」には指輪やぬいぐるみが出品されている

 ヤフーは6月下旬から、運営するオークションサイト「ヤフオク!」で元彼にまつわるグッズを出品する「元彼グッズマーケット」を始めた。元カレからもらった物や元彼のために買っていらなくなった物を、検索ワード「♯yahuoku元彼」をつけて出品する。

 実際にどんな物が出品されているのか、マーケットをのぞいてみた。目立つのはアクセサリーや若い女性に人気のあるブランドのバッグ、ペアグラスなどの食器類。ワンピースやダウンジャケットといった婦人服も意外と多い。元カレの好みに合わせて購入したが、実は自分の好みでなく不要になったといったところだろうか。

 なかにはこれまで処分できなかった事情が書いてある。5万円以上で出品されていた指輪は「プロポーズの際にもらったが、断ったので3年ほどしまってあった」との紹介文が付いている。どうやら既に新たな幸せをつかんでいるようで、指輪が売れたら「新婚旅行の費用の足しにする」とのこと。欲しい人が正規品を少しでも安く購入できれば「この指輪も報われるかな」と期待している。

 元カレとの思い出の品を処分するきっかけになるのが結婚だ。2500円で出品されていたアルパカのぬいぐるみには「クレーンゲームでお金をつぎ込んで取りました!部屋で飾っていましたが、結婚して旦那さんにNGをくらってしまったので大事にして下さる方にお譲りしたいです」との事情が書いてあった。新居に元カレとの思い出が詰まったぬいぐるみが、いつまでもどーんと置いてあっては夫婦げんかの元になってしまいそうだ。

世界中から元カレ・元カノグッズを集めた「失恋博物館」はザグレブの人気観光スポットだ

 このマーケットは「男性には地獄」「あの指輪、高く売れそうだったのに捨てなきゃよかった...」など、ツイッターなど交流サイト(SNS)で話題を呼んでいる。開始から1カ月で出品数は200件を超えた。今後も企画は継続の予定で、「昔の恋の思い出をすっきりしてもらい、売れて得たお金を新しい恋や自分磨きに活用してもらえれば」(ヤフー広報担当)という。

 ところで、「元カノグッズ」は出回っていないのだろうか。フリマアプリ「メルカリ」で検索してみると、時計や財布、マンガの全巻セットなどが続々と出てきた。
ただ、元カレグッズとは少し違うところがある。それは「元カノにプレゼントしたが別れて返された」という表記が目立つことだ。約4万円で出品されているカシオの腕時計には「元カノにあげた翌週に返されたのでほぼ新品同様」と書いてある。元カノグッズの処分は切なさが倍になる気がする。

 元カレ、元カノグッズを現金化せず、あえて世界中の人に知ってもらう手段もある。クロアチアの首都ザグレブの中心街にある「失恋博物館」がそれだ。館内には世界中から集まった思い出のギターやドレス、ぬいぐるみなどがずらり並び、中には斧(おの)まで。日本からの出展もある。個々のグッズに失恋のエピソードも添えられ、泣ける話から苦笑してしまう話まである。

 同博物館は今もグッズを募集しており、日本からでも郵送すれば展示してもらう機会がある。失恋博物館のファンは世界各地に広がり、2016年には米ロサンゼルスに分館もできたほどだ。失恋博物館では日本語を含め主要国の言語のガイドブックが置かれ、SNSなどで共有しやすい仕組みにもなっている。元カレ・元カノグッズの「出口」は様々だ。
(潟山美穂、加藤貴行)[日経電子版2017年7月25日付]

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