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アメリカ南部奮闘記(1)ワークハード、プレイハーダー!
日本人の知らない米名門大の日常とは

香山葉子 authored by 香山葉子米ワシントンアンドリー大学
アメリカ南部奮闘記(1) ワークハード、プレイハーダー!日本人の知らない米名門大の日常とは

 こんにちは!米国南部にあるワシントンアンドリー大学に通う香山葉子と申します。9月から3年生になります。この連載では私が日本の高校から米国の大学へ進学した経緯、米南部の閉鎖的な文化を交えた学生生活、そして大学生活で、どんなリベラルアーツ教育を受けているかなどをお話ししたいと思います。

全米で9番目に古い大学

 ワシントンアンドリー大学は、日本では知られていない学校かもしれませんが、バージニア州レキシントンにある、1749年に創設された、全米で9番目に古い難関大学です。私はIntegrated Engineering with Chemistry(総合工学・化学選択)を専攻しています。専攻に関しては、母校の市川高校(千葉県市川市)の物理・化学の先生方の影響が大きかったうえ、大学入学後に実際に教授と相談して決めました。

 バージニア州と言えば今ニュースで持ち切りの白人至上主義の暴動を思い浮かべると思います。実際、私の学校はマイノリティの学生から不安を拭い切れない状況にあります。この学校は歴史的な背景から、白人の富裕層が通う学校であり、白人学生が全体に占める割合は8割以上です。雰囲気も保守派の学生が多いせいか、あまりドラマや映画で見るようなリベラルな空気は流れていません。

 皆さんには私の学校のことをしっかりと知ってもらいたいので、そうした雰囲気も含め、いいところも悪いところも、そして変なところも全部アピールしていきます。

 大学名には「ワシントン」と「リー」という名前がついています。あのジョージ・ワシントンとロバート・リー将軍にちなんだ名前です。この2人が過去に学長を務めたこと、そして多額の寄付金を学校に与えたことからオーガスタアカデミーからワシントンアンドリー大学へ改名されました。「未来を念頭に置かざるべからず」をモットーに、リベラルアーツ教育を提供しています。

週3回は夜にパーティー

春学期恒例の屋外パーティー「ザ・バハマ」の様子

 お金持ち間で特に有名なエリート学校ともいわれています。男子学生はブランド物のポロシャツにチノ短パン、というのが基本スタイルです。女の子は意外にも昼間は野暮ったい子が多いのですが、みんな、夜のパーティーシーンには別人のようなバッチリメークとドレスでキメてきます。ここではみんなこの学校公式のモットーとは別に、Work Hard, Play Harderというモットーの下、水、金、土の夜に朝方の3時まで飲んだり踊ったりして大騒ぎします。夜間には学校からバスも出ており、万全のセキュリティーで夜遊びに出かけることができます。学生は米国の「パーティースクール」として誇りを持っています。

 キャンパスには白人の富裕層子女があふれています。他の有名アイビーリーグ校よりはるかに知名度が低いことも一因ですが、大学側は多様性を持ち込もうと必死です。そのため、大学側は多額の奨学金をマイノリティー・外国籍留学生に惜しまず出しています。私もそのおかげで事実上学費ゼロ円で今の豊かな学生生活を謳歌(おうか)しています。

 学校が多額の奨学金をまかなえるほど裕福である裏側には、ビジネススクールを卒業した卒業生たちから毎年多額の寄付をもらっているという事実があります。ワシントンアンドリー大学は金融・経済関係がとても強く、多くのCEO(最高経営責任者)やエリート金融マンを輩出しています。彼らからの多額の寄付金はスポーツ・レクリエーション・サマーグラント・学部別奨学金に主に当てられます。私は、そのうちのJohnson Opportunity Grantという基金と校外のAndrew Mellon基金から資金をいただき、今夏5週間にわたるカメルーンでの地域開発のためのプロジェクトに参加することができました。

 ワシントンアンドリー大学をおすすめする理由としては、まずはこのように、夏季休暇中の活動をも経済的に支援してくれるシステムが整っていることが挙げられます。アメリカ国外へ行かなくても、「レキシントンに残ってひと夏教授と研究を進めたい!」といった場合でも基金から経済援助を受けることができます。更に給料をもらえないインターンシップや語学研修などでも場合によっては支援を受けることが可能です。

学習体制「最高で万全」

 第2のおすすめポイントとしては、いつでもどこでも教授がメールに返信してくれることです。大規模校とは確実に一線を画す少人数の学習体制は正に「最高で万全」です。学生一人一人にアドバイザーとして教授がついてくれるシステムがあり、生徒全員に学習の手引きが行き届くようになっております。夏休みだろうが教授は困っている生徒を放り投げたりはしません。困ったときはいつでもメールで助けてくれる上、更にはプライベートを通して親交を深めていくことも多々あります。ペンシルベニア大学に通う友達によると生徒・教授間の親密さが特にうらやましいとのことでした。 

 第3のアピールポイントは賛否両論ですが、週3もあるパーティーです。夜の刺激を求めている人々にはもってこいのロケーションだと思いますが、逆に言うと、室内の娯楽は割と限られています。雰囲気が少しでもわかるよう、春学期恒例のザ・バハマという屋外パーティーの写真を掲載しました。

 私の学校の魅力、少しは伝わりましたでしょうか。

 次回はどのような経緯でこの「お金持ちパーティースクール」へ入学したか、またどのような経緯でカメルーンへ渡ったかを綴っていきたいと思います。

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