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内定者同士の集まりで 「なじめない」と感じたら

どうする? 女子のキャリア(22)

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NIKKEI STYLE

今年は内定辞退を防ぐ目的もあるのか、企業が内定者を集めるイベントが多いそうです。先日、ある大手SI企業に入社を決めた女子学生から、「内定者同士がすごく仲が良いのに、自分はその輪に入れません。まだ入社もしていないのに人間関係でつまずくなんて、うまくやっていけるのか心配で、このまま入社することさえ悩んでしまいます...」と相談されました。

内定者イベントや研修が頻繁にあれば、もちろん内定者同士が顔を合わせる機会も増えるわけですし、プライベートでも仲良くなる人が出てくることでしょう。自然とグループ的なものが生まれて、ごく親しそうに会話をする人たちを見ていると、少し疎外感のようなものを感じてしまうこともあるかもしれません。

輪に入れないという不安

そして、もっと言うと、その内定者たちの雰囲気がこれから働く企業の居心地と直結するように思えてしまい、「社風になじめないのではないか」「自分に合っていないのかも」と考える人もいるのかもしれません。私に相談してくれた彼女だけではなく、周囲にも意外とそんな声を聞くことがあります。既に入社して数年経つ女性たちが、「内定者同士の集まりが苦痛だった」と言っているのも聞いたことがあります。

先輩や親などに相談すると、「職場に配属されたらそんなことは関係なくなる」と笑い飛ばされることが多いかもしれません。また、「いずれライバルとなる人たちなのだから、仲良くする必要はない」「会社は仕事をする場所で友達を作る場ではない」とアドバイスをする人もいるでしょう。でも、私は、私に相談してくれた彼女に対して、「そんなことで悩まなくていいよ」とは言えませんでした。「そんなこと」と笑い飛ばせないくらい、彼女の表情が真剣だったからです。

ではどう考えれば気持ちが前向きになるか。私は、「人間関係がうまくいかない」と思い悩むより、これを機会に、無理に輪に入らない、ちゃんと自分を持った人、というブランドを作ってしまうのはどうかなと思いました。

実は、実際に入社した新入社員が数名配属されると、彼らだけでしている会話は、先輩たちや上司には聞くに堪えないことが本当に多いものです。言葉遣いもそうだけれど、「まぁ、いいんじゃね?」などとわざと投げやりに言い合ったり、慰め合っている言葉が的外れだったり。愚痴を言い合ったり傷のなめ合い、なれ合いのような会話を聞くこともあるのですが、それでも新人同士の会話だから、割って入るわけにもいかない。「今年もこの子たちを育てていくんだなぁ」とそちらを見ないようにしながら、そっとため息をついてしまったことが何度もあります。

仲間内の会話つもりでも、職場でしている会話や態度はしっかり見られている。別にそれで評価が左右されるわけではないし、意識しすぎる必要はないのだけれど、新人同士で群れているのを見ると、先輩社員はやや警戒してしまう傾向があるのではないかと思います。教えたいこと、伝えたいこと、学んでもらいたいことが、きちんとストレートに伝わっていかないのではないか、つまり、「新人同士でいつも情報が共有されている」ために、自分たちだけで勝手に誤った解釈をしてしまわないか、心配になることもあるということです。新人同士で色々話し合ううちに、みんなそろってモチベーションダウンしてしまう、という事態も、時として起こってしまいます。

「群れない新入社員」はカッコイイ!

もし、そんな雰囲気の中で、みんなと気持ちよく挨拶や会話はしているけれど、群れずに行動している新入社員がいたら...。私なら大注目しますね! 比較して、精神的に自立しているように見えてしまいます。先輩や上司は、新入社員というまとまりと相対するより、ひとりの新入社員とマンツーマンの関係がそれぞれに築ける方がコミュニケーションがとりやすいし、個性や特徴に沿って育成しやすいのです。自立した行動のできている新入社員は、先輩や上司との対話も必然的に増えて、すくすく成長しやすい、といった面もあるかもしれません。

多くの内定者の中で「人間関係が結べない」と悩んでしまう気持ちは、とてもよくわかります。一方で、仲間に囲まれているように見える人たちも、お互いのことをよくわからないながらも、これから始まる社会人生活をうまく過ごせるように、「一生懸命仲良くしている」面もあるのかもしれません。そういう人たちはまた違った不安があるような気もします。

無理に輪に入らなくても、きちんと挨拶をしてにこやかに対話ができていれば、きっと大丈夫。わくわくしながらも不安でいるのは、みんな同じで、そういう意味では既に仲間です。もし、内定者の集まりの後のお茶や飲み会に自分だけ誘ってもらえなくても、みんながグループで歩く中、ひとりで駅まで向かって歩いていても、背筋をしゃんと伸ばしていればいいのです。

他の内定者たちとも、いずれ色々な局面で話をする機会が増えていきますし、人事や採用担当者たちもちゃんと見守っていてくれるはずです。今の辛さがずっと続くことはないと言い切れます。気に病み過ぎないで、また無理して仲間に入ろうとしないで、残りの学生生活を満喫することを優先してほしいなと思います。

昔、刑事ドラマで、賢い犯人が「孤独と孤高は違う」と言っているシーンがありました。「孤高の内定者」「群れない新入社員」。気高くて、いいじゃないですか! 社会人になれば、友達や仲間ができることもありますが、やはり真ん中にあるのは「仕事」です。そんな当たり前のことを身をもって知るのももうすぐです。自分の「今イチな状況」を「機会」と捉えるのも、社会人にとっては大事な心構えです。どんな状況からもメリットが考えられるようになれば、もう「できる社会人」になったも同然です!

堂薗 稚子(どうぞの わかこ)
1969年生まれ。92年上智大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材系事業の営業職を経て「就職ジャーナル」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサー、ダイバーシティ推進マネジャーなどを歴任。13年、株式会社ACT3設立。女性活躍支援など、企業の組織開発・人材開発にかかわる調査・企画立案、コンサルティング・研修・講演などを行う。著書に『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(KADOKAWA)。二児の母。

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