ネイル・マツエク・脱毛 ~女子大生の三大美活事情
私たちのリアル(24)
今回は女子大生の美容事情についてのご紹介です。季節が秋になり肌の露出が減り、脱毛ケアから解放されてリラックスモードでは? と思いきや、とんでもありませんでした。「ネイル・マツエク・脱毛の三大美容ケアは必須で、毎月欠かせませんよ!!!」という声の多いこと。自分でも豪語するほど美活に力を入れている大学2年のNさんは、「秋冬は次の夏に向けての準備期間なので大忙しです~。ちなみに昨日はメンテナンスデーで全て完了してきたので、今日は完璧です!」と語ってくれます。
三大美容ケア1 ネイル
幅広い世代から人気がありますが、大学生はホットペッパーなどのクーポンを活用してネイルサロンで、"お得に"綺麗で可愛いネイルを楽しんでいます。ジェルネイル派と、ポリッシュ(普通にマニキュアを塗る)でセルフネイル派、があるそうですが、ネイルトレンドはどちらも同じ。
流行りの変化が早いので、SNSでチェックするのがベストウェイ!と、みんなインスタグラムでネイルトレンドを追っています。最近は、本物のような小石をダイナミックに乗せるストーンネイルや、欧米でも大流行のユニコーンカラー(紫・水色・ピンクの配色)ネイルがトレンドだそうです。
サロンネイルはジェルが一般的で、予算は月に5,000~10,000円くらいで、就活生は上品に単色の薄いピンクやベージュなどTPOに合わせたネイルを楽しんでいます。就活中でも手先まで清潔感を出した方が良いという考えの学生が多く、ジェルでなくても自分で綺麗にお手入れをしています。
三大美容ケア2 まつ毛エクステ
10数年前に、ちょっぴりセンセーショナルに登場した「マツエク」ですが、現在は低価格化や施術可能なお店が増え、ブームというまでもなく当たり前のことになりました。ただ最近はどんどん進化し、髪の毛と同じようにカラーを入れてみたり、長さやカールの角度を調整したりと、自分にあったまつ毛を選ぶことができます。
人気のポイントは、ツケマ(つけまつげ)よりナチュラルで、マスカラ&ビューラーよりもオフが楽なところとか。1カ月に1回メンテナンスに行くというYさんのマイブームは、ブラウンと黒のミックス。
「自分の髪の毛と眉毛とまつ毛の色を合わせたかったからです。ナチュラルに盛れて、すっぴんの日も眉毛とリップだけで済むから楽ちんです」。忙しい朝の仕度がかなりの時短になるため、マツエクは始めたらやめられない! というのは若者も大人も同じですね。ちなみに、マツエクデビューは夏が多い傾向で、海やプールなど、レジャーを楽しむために始めたのがきっかけでハマっていくそうです。
さて実際に、施術はどんな感じで、一体全体いくらくらいかかるのか、、、意外にもマツエクはかなりお手頃価格になっています。「初めてなら50本ずつ両目で合計100本のエクステで4,000円から。5,000円でつけ放題コースもあり、100本を両目で200本という子もいますよ~」とのこと。茶色のミックスや、赤、ブルーなどカラーマツエクを目尻に入れるのも流行っているそうです。Jカール・Cカール......と角度も様々で、長さは10mm前後が一般的ですが14mmなんていう超ロングまつ毛を好む子もいます。
いろいろカスタマイズして自分らしい目元を作れて、なおかつ楽チン! のマツエクは人気ですが、通うのが面倒! やっぱり高い! という子たちは、ホットビューラーや普通のビューラーでまつ毛の角度を研究して試行錯誤しています。
コスメやメイクの裏技やアイデアを、インスタグラムで紹介している美容サロンのスタッフやモデルも多くなり、美容情報を収集しやすくなっているので、本当にみんな詳しいです。
三大美容ケア3 脱毛
美容脱毛か医療脱毛かという点や、個人差はあるものの永久脱毛完了までには1年以上はかかるので、露出の増える夏に少しでもムダ毛ケアが楽になるように、秋冬に始める人が多いそうです。ミュゼプラチナム、銀座カラー、TBC、キレイモ、脱毛ラボは有名どころ。早く終わらせたい! という子は医療脱毛を選ぶ子もいます。一番脱毛したいところはワキ! 続いて人気なのがVIO(デリケートゾーン)だそうです。
いろいろ聞いてみると、完全にツルツルにしたいというより、ムダ毛を薄くしたい!量を減らしたいという思いから脱毛デビューする子がほとんどです。脱毛は、ネイルやマツエクと違ってこっそり通っている子も多いのが特徴。メイクもしないし、あまり美容にお金かけなさそうに見える子でも、聞いてみると、「実は脱毛には通ってます」と。「全身脱毛完了してます!」という子は、毛深い=コンプレックスをできるだけ早く解消することで自信がつくと感じていました。全身は金銭的に厳しいですが、パーツであれば学生でも手の届く価格設定なので、脱毛はより身近になっています。そして、社会人になって初任給でしたいことと言えば、全身脱毛! という子も少なくありません。
脱毛の結果、いろいろと清潔に保つことや保湿が大事だそうで、デリケートゾーン専用のソープやウェットティッシュ、ローションを使っている子もいます。大人が会話することのない美容情報ネタはまだまだあり、今後商品開発が進む分野かなと感じます。
3大美活以外にも、歯のホワイトニング、アウトラインのないナチュラルなカラーコンタクトなどにも注目が集まっています。プリクラや盛れるスマホアプリの特徴を見ても、目の潤い、美髪モードなど飾るよりもありのままを磨きたいという美意識に興味が集まっています。ストレートヘアへのこだわりが強いRさんは「自宅の浴室を硬度ゼロの軟水シャワーにして美髪に磨きをかけています!」と、美活グッズをいつも紹介してくれます。
筋トレで美body作り、脱毛も永久処理、まつ毛のエクステンション、化粧を工夫するよりも、そのままで美しくありたい、全身スーパーすっぴん美人を目指す若者が増えている傾向にあります。
ブームプランニング社長。山口県出身。1986年に企画集団「スキャットクラブ・オブ・ジャパン」を発足、女子高生ビジネスを立ち上げる。88年、株式会社ブームプランニングを設立し、女子高生を中心としたマーケティングやセールスプロモーションを展開。現在、未就学児から小・中・高生、大学生、OL、主婦、シニア層まで全国1万人以上ネットワークを広げ、様々な業種で企業の商品開発にかかわる。活動に関係した女子高生は10万人。著書に『「ウチら」と「オソロ」の世代 東京・女子高生の素顔と行動』など。
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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