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ハラケンの「政治を動かす」(12)見守りたい政治家を見つける
3つのポイント

原田謙介 authored by 原田謙介NPO法人YouthCreate代表
ハラケンの「政治を動かす」(12) 見守りたい政治家を見つける3つのポイント

 衆議院選挙の戦いの火ぶたが10月10日に切って落とされました。9月25日に安倍首相が解散をすると会見をしてからわずか2週間。しかし、この2週間で大きな動きがありました。大きな変化は2つ。

 1つは、小池都知事の本格的な国政進出。昨年夏に自民党を離れ、都知事選に出馬し勝利、さらには今夏の都議会議員選挙で都民ファーストの会を率いて圧勝した勢いのままに希望の党を立ち上げ国政に本格参戦しました。

 もう1つは民進党の実質分裂。所属の多くの候補者が希望の党からの出馬となり、それを是としないグループは立憲民主党を立ち上げました。これにより、選挙の構図は大きく3つの勢力に分かれました。現与党の自民党・公明党。第3極といわれる希望の党と日本維新の会。そして与党との考えが全く異なる共産党、立憲民主党、社民党。

 そんな構図で始まった選挙期間の中、本稿は10代や20代前半の皆さんを想定しながら書いています。選挙権を持ってすぐ、あるいは選挙権を持っていないが選挙のことが気になるような方たちです。ここでお伝えしたいことは、政党ではなくて候補者に関しての話。政党の政策の差については党首討論が行われたり、各メディアで政策比較が行われたりするのでそちらを見ていただければと思っています。

市民と政治家の関係は、トレーナーとポケモンの関係!?

 人が政治をやっていて、その人を選ぶことが選挙です。もちろん、政党政治と呼ばれる政治の枠組みの中で、各立候補者が当選し政治家になった後に政党という大きな枠の中でどれだけ力を持ち、独自性を発揮できるかは正直何とも言えないのです。各党の政策や現政権とのスタンスの違いから自分の考えに近い政党を見つけ、その政党所属の議員を小選挙区で投票するという視点は政党政治の中の基本かも知れません。

「政治家のHPやブログ、SNSを見てみよう」と語る

 しかし、選挙後も見守ることができる候補者を探すことも、選挙権年齢である18歳前後の方には大事だと思っています。選挙期間が終われば、政治とあなたの関係も終わるわけではないでしょう。選挙結果から新たな政治が始まると感じてほしい。自分の友人が、「政治家はポケモンみたいなもんだ」って例えていて、「たしかに!」と納得したことがあります。僕らがトレーナーみたいに政治家を育てていくことはとても大事なこと。主権者・有権者が日々見守ることにより政治家側も僕らのことを意識しながら、国の未来を考えていくことがいいのではないかと思っています。

 政治家は「若者は政治のことあまり見ていないな」と思えば、他の政治を見ている人のことを意識した政治をします。あるいは最悪、私利私欲に走っていく。見守るとは応援することであり、批判することでもあります。ぜひ、今回の選挙を通じて、未来を創っていくために、見守ろうと思える候補者を探してください。投票先というわけではないので、決して一人に限定する必要はありません。

候補者をどうやって見比べるか

 では、どうやって候補者を見比べていけば良いのか、いくつかのポイントで紹介しましょう。1つめは、その候補者のインターネットを使った情報発信。選挙が終わった後もその人の事を見守ることができるかどうかです。僕らは情報を受ける手段としてインターネット、特にSNSを使います。その視点で考えると候補者の名前を検索してみて、すぐにHPやブログなどが出てこない候補者はあり得ません。

 そしてあったとしても政策や信念や政治家を目指す理由などの最低限の情報がない人も同じです。あとは、Twitter・FacebookなどのSNSをどの程度どのような内容で更新をしているかどうかや、ブログや動画などで常に意思発信をしようとしているかをみることが大事。選挙が終わったらすぐにこれらの更新をしなくなる方もいらっしゃるので注意しておく必要があるでしょう。

 2つめのポイントは、独自の視点・考えがしっかりあるかどうか。政党に属している場合が多いとはいえ、一人の独立した候補者です。HP上で政党の政策だけではなく、自分自身の言葉で政策やビジョンをどれだけ語っているかによりこのポイントは判断されます。見守ろうと思っても政党の考えをただ伝えているだけのスピーカー候補では変化を期待できないでしょう。こだわりのある政策分野があるかどうかなどは大事なポイントになります。サッカー選手でも練習での監督の教えから学びつつも、最後は試合中の個人の判断や強みがあることが良い選手の条件です。

 3つめのポイントは一緒に未来を作れそうな方であるかどうか。全く自分と考え方が合う候補者はいないことの方が多いと思いますが、それでも近い考えや似た問題意識を感じることができるかどうかです。各政策の細部や、全政策が一致することはないでしょうが、所々共感できるものがある候補者を探してみてください。

 また、政策や理念を見たときに全く違うと感じる方は、今後もフィーリングが合わないでしょう。あるいは考えが違っても共通の分野に興味を持っているかどうかでも良いかもしれません。自分はスポーツ政策への関心が強い。しかしスポーツ政策に関してあえて記載している人はあまりおらず、自分の考えとあわなくてもスポーツ政策を行っていること自体で、今後見守る候補者リストに入ります。

さっそく選挙区の候補者を検索してみてください

 自分の選挙区に出ている候補者の名前を知る手っ取り早い方法は選挙ポスター掲示板を見ることです。すでに10日に選挙が始まっており、ポスターも貼られています。各候補者の名前を検索していろいろと見てみてください。その他にも街頭演説に出くわしたら3分だけでも立ち止まって聞いてみると、直観的に引き続き見守りたい人がどうかを感じるかもしれないでしょう。そして見守ろうという候補者を見つけ、ぜひSNSでフォロー・いいねをしてみてください。

 当然投票先は一人だけですし、投票先の候補者が当選・落選するかわかりません。当選すれば引き続き政治家としての活動に着目し、選挙で訴えたことをしっかり進めようとしているかを見守ればいいのです。たまに、SNSでリプライでも送って、若者もしっかり政治を見ていることを伝えればなお良いでしょう。また、落選したとしてもその後の動きはあります。引き続き政治家を目指して活動を続ける方も多く、その場合には次の選挙まで見守る価値は十分にあるといえます。

あなたが政治家を育て、そして政治家に育てられる

 当然、今回の選挙の結果により今後の日本の政治が作られていきます。しかし同時に今回の選挙結果だけで今後の日本の政治のすべてが決まるわけではありません。選挙のないときも政治に関心を持ち続けるためには、やはり「人」が切り口となります。そして、若者に関心を持たれていると気づくことにより、政治側も若者への意識が高まり育っていくのです。そんなきっかけとして今回の選挙を捉えててはどうでしょうか!?

 私が代表をしている特定非営利活動法人「YouthCreate(ユースクリエイト)」では、以下のような衆院選に関するワークシートを公開しています。ご興味のある方は、YouthCreateのホームページでご覧ください。

YouthCreateのワークシート1

YouthCreateのワークシート2