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道の駅東西12選
「体験」しよう地域観光の目玉

道の駅東西12選「体験」しよう地域観光の目玉
映画のシーンや野菜の収穫、廃校舎への宿泊。
道の駅はまるでテーマパークのようだ。
駐車場と農産品の直売所だけじゃない。
様々な体験ができる道の駅をランキングした。

 ドライブ中の休憩所として始まった道の駅。地元の農産物や土産物の販売にとどまらず、地域観光の目玉として、温泉や農場、遊園地など体験型の施設が広がってきた。体験施設で遊び、温泉につかり、食事をしてお土産を物色する――。道の駅の中には「まるでテーマパークのような施設もある」(CIファームの大黒和美さん)。道の駅はいまや、経由地から目的地へと化している。

 現在、道の駅は全国で1100カ所以上にのぼる。競争が激しくなり、各施設はアクティビティーの充実を競う。全国を9ブロックに分けて、地域ごとに道の駅を巡るスタンプラリーも実施中だ。

 体験プランの中には、事前予約が必要なものもある。時間や料金、服装などチェックしたい。車で行くのが前提になっていることも多いため、道の駅までのルートや所要時間にも気を配りたい。

東1位 うつのみや ろまんちっく村 580ポイント
広大な農場、どこまでが駅? (宇都宮市)

 東京ドーム10個分の広さを誇る。農産品の直売所や飲食店、農場やプール、温泉、宿泊施設まであり「多彩な過ごし方ができる」(吉田泰生さん)。

 3ヘクタールに及ぶ広大な農場では、収穫体験ができる。トウモロコシやイチゴなど季節ごとに楽しめる。採れた野菜はレストランで食べられ「食の学びも体験できる」(三好麻理子さん)。

 スパ施設には歩行浴やジャグジーがあり、夏は屋外プールも。テーマパーク顔負けで「どこまでが道の駅か分からなくなる」(守屋之克さん)ほどだ。

(1)東北自動車道「宇都宮IC」から車で5分。(2)http://www.romanticmura.com/

東2位 保田(ほた)小学校  560ポイント
廃校活用、教室にお泊まり (千葉県鋸南町)

 「廃校になった校舎を利用」(浅井佑一さん)し、15年に生まれ変わった。体育館が市場になるなど、ノスタルジックな面影を残した道の駅だ。ジャングルジムやボールプールもあり、親子そろって楽しめる。

 予約すれば教室に泊まることができ、温浴施設も併設。食堂ではコッペパンなどの「給食」を数量限定で販売している。「家族と給食を食べて小学校に泊まる」(大黒和美さん)楽しさは格別だ。

(1)鋸南保田ICからすぐ(2)http://hotasho.jp/

東3位 おんねゆ温泉 530ポイント
北の魚もでっかいどう (北海道北見市)

 高さ20メートルのハト時計塔は、世界最大級の大きさを誇る。午前8時から午後6時までの毎正時、羽の長さが2メートルのハトが時刻を告げる。館内には滝つぼを下から見上げる日本初の水槽を備えるなど「展示を工夫した『北の大地の水族館』もある」(田中翔太さん)。日本最大の淡水魚「イトウ」など、北海道の魚を間近で観察できる。

(1)旭川市街から車で約2時間30分(2)http://onneyu-aq.com/(北の大地の水族館)

東4位 伊東マリンタウン 380ポイント
遊覧船で伊豆の海 満喫 (静岡県伊東市)

 飲食店では特産物に舌鼓を打てるが、ここで楽しみたいのは遊覧船だ。船はイルカを模した「はるひら丸イルカ号」と、海賊船「ゆーみんフック」の2種類。どちらも半潜水式で「海中から伊豆の海を満喫できる」(田中さん)。ペットも一緒に乗船でき、1時間に1回出港する。夏は臨時便も運航。温泉施設があり、海を一望できる大浴場や露天風呂でくつろげる。

(1)厚木ICから車で約90分(2)http://ito-marinetown.co.jp/

東5位 南きよさと 260ポイント
作って食べよう石窯ピザ (山梨県北杜市)

 八ケ岳南嶺の玄関口に位置する。「山梨県の銘菓である信玄餅をソフトクリームと合わせた『信玄ソフト』発祥の地」(雨宮健一さん)。リフトカーで登った先にある「花の森公園」では野菜の収穫体験ができる。予約制で石窯ピザ作りやほうとう体験もある。バーベキュー場があり、直売所で買った食材を焼いて食べられる。

(1)須玉ICから車で約15分(2)http://www.alps-hs.co.jp/minamikiyosato.html

東6位 みなかみ水紀行館 240ポイント
クライミングに挑戦 (群馬県みなかみ町)

 谷川岳の麓、利根川の源流の町にある。オイカワやタナゴ、ドジョウなど淡水魚の水族館があり、ドクターフィッシュと触れ合うこともできる。夏は池で泳ぐマスのつかみ取りもある(8月31日まで、30分前から受付)。予約制のそば打ち体験や「室内にはクライミング用の壁もある」(守屋さん)など、アクティビティーには事欠かない。

(1)水上ICから車で約5分(2)http://www9.wind.ne.jp/mizukikou/

西1位 小豆島オリーブ公園 570ポイント
魔女のほうきを手に (香川県小豆島町)

 日本のオリーブ発祥の地として知られ、約2000本のオリーブ畑が広がる。瀬戸内海を見下ろす景色は「地中海を思わせる」(岡本由紀さん)。園内の風車は姉妹島、ギリシャ・ミロス島との友好の証だ。

 2014年公開の映画「魔女の宅急便」のセットが残る。「魔法のほうき」を無料で借りて海や風車をバックに写真が撮れる。「ほうきにまたがって遊んだり撮影したり。あっという間に時間がたつ」(舛木信太郎さん)

 季節に応じた土日限定のクラフト体験も。今月は電球型のポプリと、オリーブの枝などを使ったミニほうきが作れる。「オリーブ記念館」もある。

(1)坂手港から車で約15分。(2)http://www.olive-pk.jp/index.html

西2位 丹後王国「食のみやこ」 470ポイント
「食べる」他も楽しみ多彩 (京都府京丹後市)

 敷地面積は34ヘクタールで、西日本最大級。野菜や海産物など丹後の食材をたっぷり使ったレストランがある。「丹後半島の食がテーマで、バラエティーに富んだグルメが充実」(岡本さん)

 アトラクションの多さも目を引く。体重移動して進む乗り物や、数十台ものユニークな自転車などを楽しめる。ヤギや羊と触れ合える牧場ではえさやりもでき「食べる以外もたっぷり楽しめる」(三好さん)。

(1)京丹後大宮ICから車で約20分(2)https://tango-kingdom.com/

西3位 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(おおぞう) 390ポイント
四季の花をめで果物収穫 (神戸市)

 四季折々の花を堪能でき、季節に応じたフルーツ狩りが楽しめる「果物と花のテーマパーク」(吉田さん)。これからはブドウや梨が収穫期を迎える。ジェットコースターやメリーゴーラウンドなどがある遊園地や温泉施設も併設されている。猿回しの常設劇場「神戸モンキーズ劇場」では猿のパフォーマンスを鑑賞できる。

(1)六甲北有料道路大沢ICからすぐ(2)http://fruit-flowerpark.jp/

西4位 奄美大島 住用(すみよう) 370ポイント
カヌーから生き物観察 (鹿児島県奄美市)

 太平洋に面した住用湾の河口には、マングローブの原生林が広がる。道の駅では「地形をいかしたマングローブカヌー」(川瀬一弥さん)が体験でき、生態を観察できる。シオマネキや、沖縄では絶滅したといわれるリュウキュウアユなど、珍しい生き物に出合えるかもしれない。今年3月、奄美群島国立公園特別保護区に指定された。

(1)奄美空港から車で約70分(2)http://www.mangrovepark.com/

西5位 鹿島 330ポイント
みんなで泥んこに (佐賀県鹿島市)

 有明海の干潟で行う運動会「鹿島ガタリンピック」の会場として有名。ボードに乗って泥の上を滑ったり、旗を目指して競走したりできる。「干潟体験はいかに泥まみれになれるかが秘訣。大人も子どもも楽しめる」(舛木さん)。干潟でムツゴロウを捕る伝統漁法、「むつかけ」体験もできる。有明海の珍しい生き物を展示するミニ水族館も。

(1)嬉野ICから車で約30分(2)http://michinoekikashima.jp/main/1.html

西6位 すず塩田村 280ポイント
「揚げ浜式」で塩作り (石川県珠洲市)

 能登半島の海岸沿いにあり、人力で海水をくみ取る「揚げ浜式」の塩作りを体験できる。手軽な2時間コースと、一連の流れを本格的に体験できる2日間コースがある。いずれも予約制で、9月30日まで実施。「教えてくれる人の話は、失敗談も交えて楽しい」(大黒さん)。作った塩は持ち帰りできる。塩の歴史などを展示物を見ながら学べる資料館も併設。

(1)能登空港から車で約40分(2)http://www.suzu.co.jp/enden/

◇  ◇  ◇

 ランキングの見方 数字は選者の評価を点数に換算した。名称、所在地。(1)アクセス方法(2)公式サイトのURL。写真は東日本1位高井潤、西日本1位吉川秀樹撮影、ほかは各施設提供。

 調査の方法 全国の道の駅に詳しい専門家への取材を基に、東日本、西日本各25カ所を選出。「ここでしかできない体験がある」「家族で1日楽しめる」「地域性」という観点で1~7位までを選んでもらい、編集部で集計した。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)

 浅井佑一(ライター)▽雨宮健一(KNTーCTホールディングス)▽大黒和美(CIファーム)▽岡本由紀(出光クレジットドライブ&レジャー情報誌「MOCO」編集部)▽川瀬一弥(阪急交通社)▽田中翔太(未知倶楽部)▽舛木信太郎(昭文社「全国SA・PA 道の駅ガイド」編集担当)▽三好麻理子(ブログ「道の駅制覇軍」運営)▽守屋之克(ゼンリン「道の駅旅案内全国地図」編集長)▽吉田泰生(道の駅ブロガー)

[NIKKEIプラス1 2017年8月5日付、NIKKEI STYLEから転載]

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