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ハーバードと日本の架け橋(3)「ハーバードだから」は意味がない

authored by 舟橋拓巳
ハーバードと日本の架け橋(3) 「ハーバードだから」は意味がない

 HKICは「米国ハーバード大学と慶應、東大を始めとする日本の大学との交流をもっと盛んにしたい」という思いから、HCJI(Harvard College Japan Initiative)の支援を受けて、2015年に創設されたハーバード大生と日本人学生による少人数の合宿型国際交流プログラムです。8月に第2回のプログラムを開催しました(前回の記事)。

 今回の記事では、今年度のHKICの参加者の一人で、運営に加入してくれた井形仁さんに先日インタビューを行ったので、その内容をお伝えしたいと思います。

少人数で交流できる

――なぜHKICに応募したのですか?

井形 仁(いがた・じん)さん 1998月3月6日生まれ。東京大学教養学部文科1類1年。6歳の頃から父の仕事の関係で上海に。現地のインターナショナルスクールに通い、18歳の時に帰国。翌年、帰国子女入試で東京大学に入学。現在、Bizjapan、模擬国連駒場研究会に所属。趣味はピアノ、食器鑑賞。

 中国から帰国してから英語をあまり使っていなかったため、英語力を保つという意味で参加しようと思いました。東大には他にもハーバード生と交流ができるプログラムはありますが、他のプログラムは大規模な交流なので、どうしても密な関係を築くことが難しいです。

 その点、HKICではハーバードの学生が15名、日本の学生が20名と少人数なのが良かったです。あとは、ちょうど意中の女性とうまく行っていなかったこともあり、これからは外国人女性も視野に入れていこうかと思いまして(笑)

――今振り返ってみて、HKICの魅力って何ですか?

 コストパフォーマンスですかね。参加費5万円で非常に有意義な時間を過ごすことができたと思っています。宿もすごく良かったですし。ベッドはダブルベッドを二人で共有でしたけど(笑)

――ハーバード生との話で印象に残っていることはありますか?

プログラムでは活発な意見交換が行われた

 日本の大学は入学が難しく、卒業が簡単、これとは対照的にアメリカの大学は入学が簡単で卒業が難しい。だから「日本の学生は大学で勉強しないで、アメリカの学生は大学に入ってから勉強する」とよく言われていますが、ハーバードには入るのが難しいからこそ、入試に合格したところで燃え尽きてしまう学生も多いらしいです。

 そういった背景から、ハーバード生は意外とよく単位を落としたりするらしく、そもそもあまり単位を落とすことに抵抗がないようです。これは東大も同じで、すごく親近感がわきました。

――ハーバード生との交流によって何か得られましたか?

 ハーバード生と交流することによって何かを得ることができるとか、新しい自分になれるといったことはないと感じました。

最終プレゼンにて

 ただ、交流することによって、彼らは自分のやりたいことを明確化して、ロードマップを描いて、そのゴールに向けて努力してきたからこそ、成功を手にしているのであって、彼らが天才だからハーバード大学に入れたのではないということは感じました。

ハーバード生も人間だった!?

 また、ハーバードだからとか、東大だからっていうラベルは意味のないものだと思いました。例えば、ANAに対しての最終プレゼンに向けてプロダクト案を考えている時、確かに彼らは基礎的な知識量が圧倒的に多く、考えついたプロダクトを言語化して伝える能力には優れていましたが、イノベーティブなアイデアがどんどん出てくるわけではなかったです。ハーバードというだけで半ば神格化されてしまっていますが、やっぱり彼らも我々と同じ人間です。

――なぜ運営に参加してくれたのですか?

 今回、HKICに参加してみて、ハーバード生をより身近に感じることができ、ハーバード生を神格化しまっている他の東大生にも彼らと交流する機会を与えることで正しい理解を持ってもらいたいと考え、HKICの活動をもっと東大生にも広めたいと思ったからです。ハーバード生も自身が神格化されてしまっていることをあまりよく思っていないようなので。

 インタビュー終了後にもHKICのこれからの構想を熱く語ってくれました。今後の井形さんとHKICの活動にご期待下さい。

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