日本経済新聞 関連サイト

OK
[ skill up-自己成長 ]

やりたいことの見つけ方(2)「勝負できそうなフィールド」×
「人生において役に立ちそうなスキル」=???

八木彩香 authored by 八木彩香
やりたいことの見つけ方(2) 「勝負できそうなフィールド」×「人生において役に立ちそうなスキル」=???

 前回は私の学生時代の話を少し。そして新卒入社2カ月で退職・独立したところまでをお話ししました。今回は独立してフリーライターになった理由から。

 「どうしてフリーライターになろうと思ったんですか?」

 この質問は独立してから最も多く聞かれたことかもしれません。そして毎回誰にでも決まった答えを返していたのですが、「フリーライターになりたい人」には少しガッカリされることが多かったような気がします。

「やりたいこと」を脳内会議

 私にとって、フリーライターは「やりたいこと」ではありませんでした。どちらかというと消去法のような形でたどり着いた道だったのかもしれません。

 「フリーライター」という回答にたどり着くまでの方程式は、「勝負できそうなフィールド」×「人生において役に立ちそうなスキル」といった2つの要素の掛け合わせでした。ぬるっと独立したとはいえ、自分なりに様々なことを考えました。会社を辞めた当時の私の脳内会議の様子を以下でお見せします。

 

ウェブの仕事はどこでもできるので隙を見て海外へ

「勝負できそうなフィールドは?」

 まずはできることを考えよう。アイディアを出したり、企画したりは好きだし、できそうな気がする。
→となるとCMプランナー? コピーライター?
→40代くらいのすごそうなおじさん達が電通や博報堂にたくさんいるので勝てる気がしない。
→そもそも、若手でも勝てる可能性がある分野って何だろう?やっぱりウェブかな?
=勝負するフィールドを「ウェブ業界」に設定。

「人生において役に立ちそうなスキルって?」

 営業は楽しかったけれど、スキルが蓄積していく実感は少なかった。
→デザインとプログラミングはわかりやすいスキル。フリーランスで活躍する人も多い。でも一生続けたいとは思わないし、専門的すぎる能力な気がする。
→そもそも何がやりたいか、今の時点で明確にはない...。
=ではとりあえず、人生において最も汎用性がありそうな「伝える力」を磨こう!

 上記の2つの思考から、勝負するウェブ業界をフィールドに決め、そもそも何がやりたいか、明確になかったので、人生において最も汎用性がありそうな「伝える力」を磨くことに決めました。

 今後の人生を想像したとき、何か企画するにしろ、社長になるにしろ、大好きなあの人に告白するにしろ、寝坊したときの言い訳を考えるにしろ、いつか生まれる愛する我が子達に遺書を残すにしろ、「伝える力」って間違いなく役に立つと思ったのです。

取材先のホテルで休憩中

コネなし、実績なしからの一歩

 そんな脳内会議の結果、ウェブ専門のフリーライターとしての一歩を踏み出そうと決めました。しかし、その一歩を踏み出そうにしても会社を2カ月で辞めた私にはコネもライターとしての実績もない...。となれば、やることは一つしかありません。「ライター 募集 未経験」で検索。出てきた求人情報をもとに、片っ端から問い合わせました。

 そしてありがたいことに、勢いしかない得体の知れない若者を育ててくれるWEB媒体がいくつか見つかり、無事に一歩を踏み出せたわけですが、この段階である違和感を抱きはじめました。

 大変申し訳ないことに、私が最初に書いたWEBの記事なんて、めちゃくちゃつまらないんです。間違っても面白くはない、普通の記事。誰にも害を与えない、普通の記事です。「これでみんな読んでくれるのかな...」という不安と共に公開されました。しかし、編集部の方から結果を聞いて驚き。○千PV、○万PVと、少なくともどの記事でも数千PVは確実に取れていました。

 「おかしい。これはおかしい」と、自分が書いた記事の価値と結果のギャップに対して違和感を抱きました。

 「きっと一般人が読んでくれるまでの間で、誰かが何かしらの方法で私の記事を届けるために頑張ってくれているんだ」と見えない力を感じ、「多くの人に読んでもらうための仕組み」があるのではないかと思いました。

 そんな好奇心の末、今ではウェブメディアの運用をメインに活動しています。専門的な話になるので具体例は割愛しますが、「多くの人に読んでもらうための仕組み」を考える人として複数の企業とお仕事することができています。

パーソナルトレーニング事業も手がけています

 そして2017年3月、フリーランスから法人化することに決め、合同会社Torana Company(トラナカンパニー)という会社を立ち上げました。ぬるっと独立し、ぬるっと起業...。2013年の10月1日に内定式に出席していた自分にこの話をしても全く信じてもらえないであろう、全く予想していなかった出来事が続いた日々を語ってきましたが、話はまだ続きます。ここからWEB業界の仕事にプラスして、パーソナルトレーニング事業と飲食店経営に踏み出します。その経緯は、また次回!

「日経College Cafe」のお勧め記事はこちら>>