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大人のポテチ とまらない、全国10選

大人のポテチ とまらない、全国10選
ザクザク、パリパリ。薄切りしたジャガイモを揚げたポテトチップス。
こだわりの塩やご当地調味料で味付けしたら、手が止まらない。
わざわざ取り寄せてでも食べたい大人のポテチを比べてみた。

 ポテトチップス(ポテチ)のルーツはフライドポテト。1853年、米ニューヨーク州のレストランで、ポテトが厚すぎると抗議した客に薄くスライスして揚げたのが始まりといわれている。日本では1948年、和歌山県出身の船員、浜田音四郎さんがハワイで製法を学び、「フラ印」を販売したのが最初とされる。その後62年に湖池屋(東京・板橋)が量産化。75年にカルビーが参入し、おやつとして定番化した。

 薄いタイプは色が白っぽくパリパリした食感。厚めだとザクザクとした歯応えが出てジャガイモの風味が増す。今回は厚めで食べ応えのあるタイプや、各地のご当地フレーバー、原材料がイモと油、塩のみのシンプルなチップスが支持を集めた。

 大人になると太るからと食べなくなる人も多いが、管理栄養士の金子あきこさんは「1袋食べきらなければいい」と話す。空腹時を避け、例えば食事の後、食べる量を決めておくと、少量でも満足できる。

 カルビーや湖池屋など大手が高級タイプやご当地ポテチを売り出し、ポテチブームが到来中。ノンフライやユニークなフレーバーなど、大人でも満足できる新感覚ポテチも増えてきた。食べ方に気をつけながら、いろいろと楽しみたい。

1位 かつお節ポテトチップス 460ポイント
かつお節の小袋付き 香るダシ 新丸正(静岡県焼津市)

 かつお節の製造販売会社が扱うポテトチップス。昔ながらの大釜でからりと揚げた直後に、かつお節エキスの粉を振りかけた。細かく砕いたかつお節の小袋が付き、食べる直前に袋に入れて振るとフレッシュな香りが楽しめる。「かつお節がよく絡み、しっかりした香りがそそる」(松林千宏さん)

 幅広い年代にかつお節の風味を味わってほしいと2013年に発売。カツオは焼津港に水揚げされたものを使う。「一度食べたら忘れられない」(斉藤千晴さん)と人気が高まり、累計120万袋を売り上げた。

 「塩味は薄めだが、ダシがきいてうまみがある。子どものおやつにしたい」(金子あきこさん)。「ありそうでなかった日本らしい味わい。パーティー受けしそう」(島本美由紀さん)

 (1)309円(2)73グラム(かつお節は別添)(3)http://www.yaizu-ume-mon.com/(焼津うめぇもん市場)

2位 パクチーポテトチップス 380ポイント
2年かけ開発 ひとくちでアジアン! カルディコーヒーファーム

 全国約400店を展開する輸入食品店が「手軽にパクチーを楽しめる商品を」を、と15年から販売開始。「大ぶりでサクサク。パクチーの香りがさわやかで風味がよい」(沢田けんじさん)。パクチーブームで1日1万袋売れた日もある人気商品で「パクチー好きにはたまらない味。さわやかな白ビールに合わせたい」(新井健司さん)。

 パクチー好きの担当者が2年かけて開発。香りを引き出し、えぐみや苦みが出過ぎないよう、カルダモンやコリアンダー、シナモンなど5種類の香辛料を配合した。「パクチーの風味のなかにスパイスがきいていて、タイ料理の食前に出るえびせん代わりになりそう。暑い日に軽いビールと合わせたい」(田口竜基さん)。「ひとくちでアジアン!」(松林さん)。

 (1)192円(2)60グラム(3)http://kaldi-online.com/

3位 ポテトチップス 370ポイント
薄いのに食感しっかり 王道の一品 松浦食品(静岡県吉田町)

 サツマイモを油で揚げた「芋まつば」が主力の地場メーカー。受託生産も手掛けているが、この商品はオリジナル。「薄いのに食感はしっかり。シンプルな塩味がストレートにジャガイモの味を引き立てる。王道かつ全てがバランスのとれた一品」(鵜藤佳奈さん)

 1.7ミリほどにスライスし、焦げないよう湯につけて程よくデンプンを落とした後、丸釜で揚げた。シンプルだが「風味を強く感じる」(田口さん)。

 駿河湾の深層水をたいた焼き塩を使用。「しっかり、しみじみうまい」(斉藤賢太郎さん)。

 (1)145グラム(2)270円(3)http://www.imomatsuba.com/

4位 ポテトハウスのポテト しお味 345ポイント
厚めスライス ザクザク楽しい ポテトハウス(福岡市)

 福岡で人気のポテチ専門店。「厚めのスライスでイモの風味が残る。食感もザクザクと楽しい」(田口さん)。皮が少し残り「作り手の顔が浮かぶような素朴で自然なおいしさ」(斉藤千晴さん)。「素材を生かすシンプルな味付け。イモを食べていることを実感する」(鵜藤さん)。コンソメやゆず七味、明太(めんたい)などもある。

 (1)100グラム(2)320円(3)http://poteto-house.easy-myshop.jp/


5位 レイズ 塩 340ポイント
バランスよく 世界有数の売上 ジャパンフリトレー(茨城県古河市)

 世界有数の売り上げを誇る米国発祥のポテチの塩味。「イモの風味が豊か。しっかりした歯応えもある」(原亜樹子さん)。米各地の契約農家から集めたイモを使う。「味のバランスがいい。苦みがあるピルスナーと合わせたい」(新井さん)。薄くパリッとした食感で「塩加減も絶妙」(金子さん)。

 (1)184.2グラム(2)475円(3)https://www.plazastyle.com/(プラザオンラインストア)など


6位 フラ印マウイチップス カイソルト味 330ポイント
日本初ポテチ 伝統の製法 ソシオ工房(東京都千代田区)

 日本最初のポテチとされる「フラ印」ブランドで、伊豆大島の海塩で味付けした。カイはハワイ語で海を指す。厚切りスライスを伝統的な釜揚げ製法で揚げている。「かみしめてよい香りが鼻に抜ける」(斉藤賢太郎さん)。「後から追いかけてくるイモの甘みと塩気のバランスがいい」(原田泰裕さん)。

 (1)150グラム(2)9袋3330円(3)http://www.e-socio.co.jp/


7位 能登ぽてちくだい 285ポイント
濃い揚げ色 ほのかな苦み 菜友館(石川県志賀町)

 石川県の農家が、無農薬栽培で育てたイモを米油で揚げ、県産の天然塩で味付けした。「家庭で作る素揚げのよう」(田口さん)。「くだい」は方言で「ください」。イモは糖度が高く、揚げ色が濃い。「ロースト感があり食べ応え抜群。黒ビールに」(新井さん)。「ほのかな苦みがあり、ジンやウオッカと」(斉藤千晴さん)。

 (1)60グラム(2)378円(3)https://www.saiyuukan.jp/


8位 超!ゆずごしょう 280ポイント
ふわりヘルシー 酸味とピリ辛 九州チップス(大分市)

 1袋197キロカロリーでヘルシー。「ふわりとしたせんべいのような食感とゆずごしょうが合っている」(田口さん)。イモにゆずごしょうを練り込み、乾燥させ、特殊技術で高圧プレスし焼き上げる。「力強いフレーバーをビールで流し込みたい」(斉藤賢太郎さん)。「酸味とピリ辛。クセになる」(沢田さん)。

 (1)45グラム(2)378円(3)電話0120・104・922


9位 純国産ポテトチップス のり塩 270ポイント
品のよい焼きノリの風味 ノースカラーズ(札幌市)

 化学調味料無添加をうたい、全て国産原料を使ったポテチ。米油で揚げ、焼きノリを使った。「歯応えもほどよく、ノリの風味の品がよい」(原さん)。波形で歯応えがあり、「香ばしさ、素材の良さが引き立っている」(松林さん)。「後からくるノリの味わいを赤ワインで流し込みたい」(原田さん)。

 (1)55グラム(2)12袋1716円(3)http://northcolors.com/


10位 みやざきてげなポテトチップス 250ポイント
精肉店のスパイスでビール進む 宮交ショップアンドレストラン(宮崎市)

 「てげ」は宮崎弁で「すごい」の意味。地元の精肉店が開発した万能スパイスをまぶした。「お通しに出たら小躍りしそう」(斉藤賢太郎さん)、「塩味が強くビールが進みそう」(新井さん)など、男性からの評価が高い。ポテチで味を知った人が精肉店でスパイスを買うようになったという逸話も。

 (1)120グラム(2)378円(3)http://www.s-and-r.jp/


◇  ◇  ◇

 ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。商品名、販売元(所在地)。(1)内容量(2)価格(3)購入サイトや電話番号。写真は矢後衛撮影、スタイリング来住昌美。

 調査の方法 取材を基に、大人が食べたくなる取り寄せ可能な商品を24品選出。名前を伏せて試食会を開き、風味と素材感の観点でベスト10を選んでもらい、集計した。

 新井健司(ジャパンプレミアムブリュー・マスターブリュワー兼サッポロビール)▽鵜藤佳奈(野菜ソムリエプロ)▽金子あきこ(管理栄養士)▽斉藤賢太郎(dancyu副編集長)▽斉藤千晴(1級フードアナリスト)▽沢田けんじ(科学する料理研究家)▽島本美由紀(料理研究家)▽田口竜基(フードコーディネーター)▽原亜樹子(菓子文化研究家)▽原田泰裕(エコンテ「家ワイン」編集部)▽松林千宏(お菓子勉強家)

[NIKKEIプラス1 2017年10月7日付、NIKKEI STYLEから転載]

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