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ユニーク学部の学生は学部名に気を付けろ!

ホンネの就活ツッコミ論(36)

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今回のテーマは、「ユニーク学部・学科」です。学部別の就活シリーズは過去7回(20回目:文学部、24回目:理学部、25回目:工学部、27回目:社会学部、28回目:教育学部、34回目:外国語・国際系学部)、掲載しています。今回は8回目ですが、その変化球として、ユニーク学部・学科の学生が就活で気を付けたいポイントをご紹介します。

ユニーク学部・学科ゆえに自滅しやすい

ユニーク学部・学科はそれぞれ特徴ある教育を展開しています。それはいいのですが、問題は就活です。ユニーク学部・学科は従来からある学部・学科と違い、その学部・学科名が日本で唯一、ないし、珍しいものです。そのため、良くも悪くも学部学科名が目立ちますし、事情を知らない採用担当者は「どんな学部(学科)なの?」などと聞いてきます。

以前、中国地方の短大が専攻として、「言語文化情報学科日本語日本文化(^^)コース」を開設しました。史上初の顔文字学科です。一応、国文学科系統なのですが、果たして学生は就活の際、どのように発音したのでしょうか。取材しようと思っているうちに定員割れもあり、募集停止となってしまいました。

滑る回答に学生は圧迫面接と勘違い

閑話休題、「どんな学部(学科)なの?」に対して多い回答は、学部(学科)の概要を長々と話してしまうことです。例えば、先日、立命館大学政策科学部の学生から質問を受けたのですが、こんな感じの回答だと、かなりしんどいです。

「政策科学は『総合的』『学際的』といわれます。環境問題、都市・地域問題、高齢化社会、グローバル社会など、近年世界的に大きな課題となってきた社会問題に対しては、既存の単一の学問分野だけでは対応ができません。そのため、多くの学問の英知を結集させることが必要なのですが、それには関係分野の知識を身につけることが必要です。その上で、これらの知識を的確に組み合わせることによって、合理的な政策づくりをしていくことが求められます。政策科学部はこうした総合的な学部なのです」

いかがでしょうか。この回答、いい点は、学部の概要をそのまま話していることです。学部に対する質問だからこれで十分じゃないか? いいえ。まずい点は、まさにその点、学部の概要を長々と話し過ぎているんです。ここまで長々と話されると聞かされる方はうんざりします。面接ではその表情が表れますし、学生もそれを感じ取って平静ではいられなくなります。終いには、圧迫面接と勘違いしてボロボロとなる学生も珍しくありません。

相手が聞きたいのは本当に概要?

では、面接で学部・学科のことを聞かれたとき、どのように回答すればいいでしょうか。これは質問の意図を考えれば見えてきます。面接担当者はその学部・学科について知らないから、素朴な疑問として聞こうとします。その際、本当に知りたいのは学生のことであって、学部・学科の話は極端な話、どこでもいいわけです。ただ、珍しい学部・学科なので話のとっかかりとしても聞いておこうか、という程度。別に特定の学部・学科がダメとか、貶めよう、という意図があっての質問ではありません。

それから学生からすれば意外かもしれませんが、概要を長々話すのは、実は簡単です。当の学生でなくても誰でも簡単にできます。先の回答も立命館大学政策科学部サイトの「政策科学のおもしろさについて」の冒頭部分をコピーアンドペースト。最後の一文だけ変えました。まとめる時間は1分もかかっていません。コピーアンドペーストで簡単にできてしまうような回答を面接担当者はおそらく期待していないでしょう。その程度なら大学・学部サイトを見ればいいのですから。

では面接担当者が期待している回答は何か。それは学生本人の話です。学部・学科の概要などはあくまでもおまけでしかありません。そこでこんな回答をすると、面接は学生、企業、双方とも平和なうちに終わります。

立命館大学政策科学部だと、「政策を軸に幅広く学ぶ学部です。私は商店街振興についての研究を進めました」。政策科学部については、ほんの一言。その後、学生本人の話に切り替わっています。この学部の説明が立命館大学政策科学部の説明として適当か、と言われれば、関係者からすれば「それはざっくりしすぎだろう」となるかもしれません。

まさにその通りで、このざっくりした説明で十分かと言えば私も疑問です。しかし、こと場面が就活の面接であれば、最優先すべきは学部の正確な説明よりも学生個人です。学生個人を優先するのであれば、多少ざっくりしていても学部・学科の概要は抑える、そのうえで学生個人の話に持ち込んだ方が賢明です。

理工系は専攻内容をきちんと伝えよう

なお、理工系学部から技術職を目指す場合は、学部・学科の説明はざっくりでいいのですが、加えて選考内容も話しましょう。と言いますのも、技術職採用の場合、学部・学科以上に何を専攻したのかを重視する企業があります。学部・学科から化学系なのか、機械工学系なのか、などがわかれば問題ありません。しかし、近年は学部・学科名だけでは何を専攻したのか、わかりづらい学部・学科が増加しています。

大学院まで行けばまだわかりやすくなるのですが、学部・学科だとまだまだ分かりづらいところが多いのが現状です。そのため、面接で学部・学科について聞かれた場合は、専攻についても一言、加えた方がいいでしょう。

学部・学科の方向性と違う場合は?

学部・学科の目指す方向性が特定の専門職・業界にあって、それとは異なる業界を目指す学生はどうすればいいでしょうか。実はそう難しい話ではありません。教育系学部の回でも説明しましたが、文系総合職の場合、学部・学科の専門性はそれほど問われません。こういうことを勉強してきた、という程度で十分です。

もちろん、なぜ、学部・学科の専門性を捨ててまで違う業界を志望したのか、そこは聞かれます。それも圧迫面接というわけではなく、素朴な疑問です。「最初は××業界を目指していましたが、方向性が違うので別の業界を志望するようになりました」程度の回答で十分です。もし、国家試験などが必要で、それに挫折した、ということであれば、それも正直に言いましょう。変に取り繕う必要はありません。

日本の大学は1991年の大学大綱化以来、学部・学科の種類が極端に増えました。その弊害の一つが学生の就活での受け答えです。ただ、入った以上、学部・学科名は変えられません。ここで書いたような内容を意識していただければ、弊害・落とし穴は避けられます。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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