日本経済新聞 関連サイト

OK
skill up-自己成長

NPOの虎の穴(32)冬の風物詩
~雄勝の浜に響く音

立花 貴 authored by 立花 貴公益社団法人MORIUMIUS 代表理事
NPOの虎の穴(32) 冬の風物詩~雄勝の浜に響く音
帆立の稚貝をトラックから下ろす作業

深夜から始まる帆立の耳釣り作業

トラックを待つ漁師たち

 冬の風物詩、帆立の耳釣り作業が雄勝で始まりました。「耳釣り」とは帆立の稚貝の端に小さなピアスのような穴をあけ、ピンを通してロープにつるす作業のことです。一本のロープに150~170枚の帆立が吊り下げられ、長い七夕の短冊のようにも見えます。

 午前1時前後に帆立の稚貝が大型トラックで運びこまれ、満載された帆立の稚貝を入れた籠を浜の漁師やアルバイト漁師たちが流れ作業で下します。その数600~700籠。誰から指示を受けるでもなく、要領よく持ち場に付き、作業が開始されます。トラックの荷台に上がった人の体からは、外気温0度前後の中、汗で湯気が立ちあがります。トラックから降ろした籠を海に入れるための網に移し替え、船につるして、それぞれの浜に戻ります。

 それぞれの浜に戻る時間が4時前後。それから帆立の稚貝に小さな穴をあける小気味の良い音が作業小屋や浜に響きわたります。トラックの籠下しもそうですが、ピンを刺す作業小屋には運動会の団体競技のような活気が溢れています。二人一組でロープの前後から帆立の稚貝にピンを刺してゆきます。熟練した年配者のスピードは目を見張るものがあります。

帆立の稚貝

 早朝6時前後から始められるこのピン刺し作業はお昼過ぎ頃まで続きます。帆立の稚貝の鮮度を保つため作業小屋の扉も全開ですので外の作業と同じです。寒さを感じつつ、小気味よい帆立の稚貝に穴を開ける音をBGMに黙々と、浜のおじいさん、おばあさんが中心となった刺し子と呼ばれるアルバイトスタッフが1日4万-5万個の帆立の稚貝をみなで刺し続けます。活きのよい帆立がパクパクと音を立てながらピンが刺され、ロープにつるされ、海に戻されるのを待ちます。着々と冬に、そして年末に向かっていると感じます。

生産者への感謝を伝える日本の収穫祭へ

東京ハーベストのディスプレイ

 先日は公益社団法人 3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構(通称 三枝塾)定例のチャリティーパーティがありました。六本木・グランドハイアットに500人ほどの方々が集まってくださいました。三枝塾塾生の挨拶に始まり、演奏会やサイレントオークションやライブオークションなどもあり、大いに盛り上がりを見せました。塾生がボランティアスタッフとして、都内の学生ボランティアに混ざって裏方を支えてくれた姿が印象的でした。

 さて、今年5年目となる東京ハーベスト(http://www.tokyoharvest.com/)が六本木ヒルズ・アリーナで開催されました。このイベントは、カフェカンパニー/楠本社長、オイシックスドット大地/高島社長、ETIC./宮城代表、私と4人で理事をしている一般社団法人東の食の会が主催となり、東京ハーベスト実行委員会を組織し開催準備をしています。

多く生産者が集まった会場

 日本中でこの時期に、同時多発的に生産者と消費者が一緒になり、感謝を伝える収穫祭が開催され数年後かには世界から人が集まる日本の収穫祭イベントになることを目指しています。今までで一番外国人の来場者が多く来てくださっているのが印象的でした。

 ステージでのトークショーやライブ、ハーベストパレードなど生産者と消費者、都市と地方が繋がった空間となりました。日本の生産者が集まり、マルシェやキッチンカーなどで自慢の商品を首都圏の方々に案内し、生産者への感謝が伝えられるイベントが繰り広げられました。2020年には日本にくる世界中の人々へ「日本らしさを伝え生産者と食への感謝祭」になることを目指し来年からさらにバージョンアップして開催していく予定です。東京ハーベストの進化を楽しみなさっていてください。

東京ハーベストの会場となった六本木ヒルズ・アリーナ

<お知らせ>

その1
(株)雄勝そだての住人 よりお知らせです。
お歳暮注文受付中です! お世話になったあの方へ、ご両親やご友人、ホームパーティーや自分へのご褒美に雄勝の旬の海の幸をお届けします!
ご注文はこちらから

その2
自然と共に生きること、持続可能で無理のない、生活の知恵を活かした昔ながらの暮らし。田舎と都会、日本と海外の仲間との共同生活を通じて多様性を学び、持続可能な社会を創るこどもたちの学び場がモリウミアス・ルサイルです。7泊8日を基本プランとし、2泊3日のMEETモリウミアスという短期間の体験プランも実施、週末1泊2日でこどもと一緒で参加できる家族コースも用意しています。詳しくはHP、FBをご覧ください。
ホームページ
http://www.moriumius.jp
https://www.facebook.com/moriumius.ogatsu

その3
新著『ひとりの力を信じよう』英治出版
Amazon、全国書店にて発売
この本の印税は全て公益社団法人MORIUMIUSに寄付されます。

ひとりの力を信じよう――「今あるもの」で人と地域の未来をつくる

著者 : 立花 貴
出版 : 英治出版
価格 : 1,620円 (税込み)

この書籍を購入する(ヘルプ):Amazon.co.jp楽天ブックス