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就活初期にありがちなグループディスカッションの落とし穴

ホンネの就活ツッコミ論(40)

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NIKKEI STYLE

今回のテーマは、「グループディスカッション」です。このテーマ、当連載の第10回でも掲載しています。今回は就活初期段階でのグループディスカッションの落とし穴についてご紹介するとしましょう。

話せる学生同士で進めてしまう

就活初期段階でのグループディスカッションにおける落とし穴、主なものは5点あります。

1点目は話せる学生同士で話を進めてしまう点です。この背景には、慣れている学生と全くの初体験という学生との力量差が影響しています。慣れている学生は、夏から秋にかけてインターンシップに参加しており、他大生と話すこともそれほど苦痛ではありません。ゼミ活動で学外とのやり取りが多い学生も同様です。

一方、グループディスカッション自体が初めてという学生は同じグループとなった他大生とどの程度、話をすればいいか、その間合いを理解していません。さらに企業側がちょっと難しいテーマを出すとどこまで質問していいのか、それすらわからず、沈黙の森に迷い込んでしまうのです。

就活の中盤以降だと、慣れている学生の中から慣れていない学生をフォローしようとする余裕が出てきます。ところが、初期段階だと、グループディスカッションに慣れている、と言っても、話を進めるだけで手一杯。慣れていない学生をフォローする余裕がありません。その結果、グループディスカッションに慣れている学生数人だけで話を進め、慣れていない学生はただ頷くだけ、という光景が生まれてしまうのです。

参加インターンシップの影響

2点目はグループディスカッションに慣れている学生が参加したインターンシップの影響を受けすぎていることです。グループディスカッションに慣れていない学生が黙り込んでしまうのは、単にグループディスカッションに慣れていないから、だけではありません。慣れている学生が参加したインターンシップの話をベラベラと自慢。それに反論するだけの材料を持ち合わせていないこともその一因です。

私が見学したある模擬グループディスカッションイベントでは、大手流通企業・A社のインターンシップに参加した女子学生が自身の経験を披露していました。

「A社のインターンシップで、グループディスカッションもしたのだけど、そのとき、発表内容は独創性が大事って言われて」「A社では独創性が大事と」「A社ではね...」

あまりにも、A社、A社と連呼した結果、このイベントに参加していた社会人が陰で「A社ちゃん」と呼ぶようになったのは言うまでもありません。肝心のグループディスカッションも、このA社ちゃん学生の話が長すぎて、他の学生は辟易。盛り上がらないまま終わっていました。

独創性も大事ですが、もっと他に大事な点があるような。A社ちゃんがいずれ気づくことを願わずにはいられません。

スマホ利用

学生のスマホ所有率は98.5%(「2018年卒マイナビ大学生のライフスタイル調査」)。それもあってか、グループディスカッションでは制限時間を測るのにスマホのストップウォッチアプリを利用する学生が相次ぎます。グループディスカッション中のスマホ利用について、ストップウォッチアプリ程度なら問題視しない企業もあります。

一方で、問題視する企業があるのも事実。と言うのも、学生がその気になれば、お題についてスマホで検索する不正ができてしまうからです。企業によってはスマホ利用を嫌います。就活中盤以降になると、それを知ってグループディスカッション中のスマホ利用をやめる学生が中心となります。

書記が小さくしか書けない

4点目は書記役です。グループディスカッション中の書記は、単に参加者の発言をメモするだけではありません。そのメモをときには他の参加者に見せつつ議論を引き戻す役割でもあります。そのため、メモは少し大きく書く、他の参加者にもときどき見せる、などの工夫が必要。グループディスカッション実施企業によっては、わざわざメモ用紙とマジックを用意するほど。

ところが、就活の初期段階だと企業が用意したメモ用紙・マジックはほぼ使われません。メモも、書記役の学生が自分のノートに小さく書く程度。他の参加者に見せるという発想は皆無と言っていいでしょう。

論理構成がいい加減

5点目が論理構成です。論理構成と言ってもそう難しい話ではなく筋道を立てているかどうか。就活初期段階では論理構成がいい加減で自分の主張、言いたい内容に合わせるだけ、というグループがいます。今年は例年以上に増えている、という印象を持ちました。

お題が「社の業績を上げるためにできることは何か?」なら「ともかく頑張る」。「会社説明会で参加学生を増やすためにはどうすればいいか」なら「学生に強くアピールする」といったものです。「ともかく頑張る」「強くアピールする」、それぞれいいのですが、その方法論がお題のはず。ところがいつの間にか、精神論に変わってしまっているわけです。

模擬グループディスカッションを通して変わろう

ここまで就活初期段階におけるグループディスカッションの落とし穴を5点を紹介してきました。ただし、こうした落とし穴は就活イベントやセミナー、インターンシップに参加、他大生との交流を重ねていけば解消されていきます。

特に今年、就活生にとって追い風となるのは1日インターンシップが急増している点です。1日インターンシップの一部は、いわゆる就活支援型であり、模擬グループディスカッションやグループワークも含みます。仮に志望業界の企業でなかったとしても、そうしたインターンシップに参加していけば大きく変わっていくに違いありません。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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