イメージが浮かばない? 電気工学科の学びとは
工学系女子で行こう(4)
日経カレッジカフェをご覧の皆さん、はじめまして! 工学系女子応援プロジェクト、.cpeg(ドット・シーペグ)の柿倉砂洋子です。突然ですが「電気工学科」ってどんなことをしている学科だと思いますか? 機械工学科は機械の設計や製作、情報工学科はプログラミングなど、工学部は学科の名前からこんなことを勉強するんだろうな、というイメージが浮かびやすいのですが、電気ってぼんやりしていてよく分からないですよね。そこで、まずは電気工学科1年生の私が今学んでいることについてお伝えしていこうと思います。
電気工学科は、パソコンやスマホなどに使われるICやセンサなどの小さなものから発電といった規模の大きなものまで、電気に関係するすべてを取り扱います。そのため、学ぶ内容も多岐にわたり、1年生で基礎科目を学んだあと、2、3年生でさまざまな専門科目から自分が興味のあることを選んで勉強します。
スマホが好きで電気工学に
私はスマホやパソコンのしくみに興味があってこの学科を選んだのですが、大学に入ってから授業で色々な分野に触れることで今まで気付かなかったそれぞれの面白さを発見することができ、興味の幅が広がりました。最近では、授業で画像加工アプリがどのようにフィルタをかけているのか、そのしくみについて学び、とても興味深い内容で画像処理技術についてもっと知りたいと思いました。
また授業では講義だけでなく実験も行います。1年生では器具の取り扱いや基礎的な物理現象についての実験が多いです。実験は毎週あり、なんと、入学式の3日後には1回目の実験があったんです。初めて扱う機器にとてもワクワクしたのを覚えています。また、実験ごとに毎回レポート課題が出されるのですが、初めは何をどう書いたらいいのかわからず、考察課題を考えるのに本を何冊も借りて、土日を丸々費やすこともありました。今では、友達と意見を出し合って考えたり、授業で学んだことを生かしたりして余裕を持ってレポートを提出しています。
勉強が好きではなかった高校時代
さてここからは、私が大学生になって感じたことや大学生活について書いていきます。
大学の講義は、ただ受けるだけでなく自分で調べたり考えたりすることが多くて大変ですが、勉強して身に付けたことが実験などで生かせると、自分の知識と実体験がつながって理解が深まる感じがして楽しいです。また高校のときは教科ごとで別々のことを教わっているように思っていましたが、大学では授業は分かれていても内容が関連していて、先生によって説明の仕方が違うのでとても面白いです。
ここまで勉強のことばかり書いているので、元々勉強が好きな人だと思われるかもしれませんが、全然そんなことはありません(笑)。高校生のときは勉強があまり好きではなくて、予習復習はほとんどしないで定期テスト前にちょっと勉強するくらい。受験勉強も、こんなこと勉強して一体何の役に立つんだ! と思いながらやっていました。
でも実際大学に入って学んでいると、高校生のときに「こんなこと」だと思っていた勉強が実は自分が興味のある分野に深く関わっている必要不可欠な知識だったんだ、ということを痛感します。大学に入ってから高校の範囲を復習するくらいならもっと頑張って勉強しておけばよかった、と思うと同時に、はっきりした目的があると勉強も意外と楽しいな、と最近感じています。
英語を積極的に習得
また大学生になってからの英語の授業では、授業の進行がすべて英語だったり、英語でポスタープレゼンテーションをしたりと、英語でコミュニケーションをとることを目的とした学習を多くしました。そのため、道を尋ねられたときの受け答えやバイト時の外国人のお客さんの対応もそれなりできるかと思っていたのですが、伝えたいことがなかなか英語で表現できず、悔しい思いをしました。
それをきっかけにして、最近は携帯のアプリで外国の方とチャットをしたり、ネイティブの先生と英語で話したり、日常生活でも積極的に英語を取り入れるようにしています。また電気工学科は第二外国語が必修科目ではないのですが、大学在学中にドイツに行こうと考えているのでドイツ語を履修しています。ドイツ語は英語と似ている部分もありますが、異なる部分も多く苦戦しながら学んでいます。
他にも電気工事士の資格をとるために技能試験の練習をしています。大学で勉強していることと直接関連しているわけではないのですが、在学中に将来仕事で役に立ちそうな技術を習得できるといいなと思い勉強しています。
毎日やることが多くて忙しいですが、空きコマのときにちょっと遠くにお昼を食べに行ったり、買い物をしたりして気分転換もするようにしています。また休日は早めにレポートを終わらせて、友達と遊びに行ったりアルバイトをしたりしています。私の友達も、サークルや学外での活動などで忙しいながらもそれぞれが充実した生活を送っています。
今はまだいろいろなことに興味があり、やってみたい研究や就きたい職業はまだ決まっていませんが、将来社会で活躍できる人間になれるように、これから卒業まで大学内外で多くのことを吸収していこうと思っています。最後まで読んで頂きありがとうございました。拙い文章ですが、この記事を読んで何か感じて頂けたら嬉しいです。
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