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career-働き方

就勝就喝九州工業大学 支援、同窓会と両輪で 内定後フォローも手厚く

就勝就喝 九州工業大学 支援、同窓会と両輪で 内定後フォローも手厚く
車座になって先輩と語る学生たち

 九州工業大学の就職率は工業大学の中でも高い水準を誇っている。学校側の細やかな支援体制に加えて、「明専会」と呼ばれる同窓会組織の役割が大きいという。卒業生を講師にした説明会を開催しているほか、就職先が決まった学生へのフォローにも積極的に取り組んでいる。学校と明専会の両輪での支援体制について、学務課キャリア教育・就職支援係の大野伸吾係長に聞いた。

学務課キャリア教育・就職支援係係長 大野伸吾氏

 九工大の就職率は学部、大学院ともに99%を超えており高い水準を維持しています。2016年3月の就職者の48%が東証1部上場企業に入社しています。

 学校側は細やかな支援体制を構えています。キャリアセンターは全学部共通のものに加えて、さらに各学部ごとにも設けています。学生数人に1人の割合で指導教員を割り当てているのが特徴で、就活はもちろん授業の選択などの相談にも乗ります。学校主催で合同会社説明会や適性試験「SPI」の対策講座も行います。

 明専会も大学とは別に支援に取り組みます。卒業生を講師に招いて仕事内容などを説明する会を年20~30回ほど行います。説明会後は学生の卒業生との交流会を開いて懇親を深めます。

学内合同企業説明会

 また明専会は就職先が決まった学生向けへのフォローも実施しています。学校内で泊まり込みで、グループ討論や発表会などを催し、卒業生が指導するものです。会社で必要とするスキルや心構えを学びます。就職先が決まった後の学生に向けた取り組みとしては珍しいです。

 卒業生が関わることで、関東や関西などの企業の情報も得やすくなる利点もあります。九工大の九州・沖縄以外の地域の入学者は23%(17年4月)ですが、卒業生は九州・沖縄以外の企業に就職する人が73%(同年3月)となっています。

明専会が開催する女子塾

 当校はもともと、安川電機の創始者である実業家の安川敬一郎氏が1905年に創立した明治専門学校がルーツです。国を支える技術者を育てたいという創立の背景があり、当時から卒業生と在校生のつながりが強かったそうです。卒業生からの寄付で作られた記念館があるなど、こうした風土は続いています。

 今後は国際対応が課題になります。16年は全学生の1割にあたる約500人が留学やインターンシップなどをしています。また海外からの留学生を275人(17年5月1日時点)迎えています。9月入学の学生への対応なども検討していきます。明専会との協力を深めて、グローバル人材を育てていきます。(聞き手は藤田翔))[日経産業新聞2018年1月10日付]