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skill up-自己成長

社会人基礎力育成GP29年度決勝
学生が取り組んだ、孤食・自立支援・地域活性…

社会人基礎力育成GP29年度決勝学生が取り組んだ、孤食・自立支援・地域活性…
大賞受賞を喜ぶ福岡女学院大学チームのメンバーと関係者たち

 「平成29年度 社会人基礎力育成グランプリ」全国決勝大会が2018年2月20日、拓殖大学文京キャンパスで開催されました。全国6地区大会(45大学55チーム参加)を勝ち抜いた9チーム(関東、中部、近畿は2チーム)が参加し、福岡女学院大学人文学部現代文化学科が社会人基礎力大賞(経済産業大臣賞)、朝日大学法学部法学科と松山大学経済学部経済学科が準大賞を受賞しました。全国から集まった各チームの発表の様子を紹介します。

各地区の予選会を勝ち抜いた9チームが発表した

 各チームの学生たちは18分間のプレゼンテーションと6分間の質疑応答を通して、自分たちの活動を通してどれだけ社会人基礎力が成長したのかをアピールしました。地区予選を勝ち抜いた各チームの発表の中には、学生たちの努力、つまずき、葛藤、涙などが見られ、社会人基礎力の成長を感じさせるものばかりでした。

大賞は福岡女学院大学に

 大賞に輝いた福岡女学院大学人文学部現代文化学科チームは「世界一の非売品 エアライン業界実践研修 CLASS J」をテーマに発表しました。航空会社への就職を希望する学生が多い同大学で、日本航空の協力を得ながらエアライン研修を企画し、運営するまでの活動が紹介されました。大賞受賞後にチームの代表者からは「私たちの社会人基礎力の育成はこれだけでは終わりません。まだまだ身についていないところがたくさんあります。もっともっと社会人基礎力を身につけて、人を作るという点で成長したと思います」というコメントがありました。

 準大賞に輝いた朝日大学法学部法学科チームのテーマは「大学生による子ども支援活動」。刑事法ゼミで得られた少年法などの知識に生かし、児童自立支援施設在園中の少年たちとの交流事業を紹介しました。初めは施設の少年少女との交流に戸惑う学生たちが、徐々に信頼関係を築くという内容でした。自分たちの成長だけでなく、自立支援施設の子どもたちが抱える問題などにも気づくことができました。

 もう1つの準大賞校、松山大学経済学部チームは「サイクリストの聖地における社会人基礎力育成の試み」として、松山市にコミュニティサイクルの誘致活動について発表しました。コミュニティサイクルを導入している企業に取材したり、松山市長や愛媛県知事に働きかけに行ったり、東京の企業と交渉したりと、積極的に行動する姿が見られました。

準大賞の朝日大学チーム

準大賞の松山大学チーム

全員が大きな成長を見せた

 また、惜しくも受賞を逃した各チームもさまざまな活動を通して、社会人基礎力が成長しました。2011年の紀伊半島大水害によって閉鎖された道の駅のレストランを運営する帝塚山大学現代生活学部チームは、地元の食材を取り入れたメニュー開発をし、地域の活性化に貢献しました。創価大学経営学部チームは地域社会で孤立する高齢者を見つけ、地域での居場所を提供するという活動をしています。中京大学総合政策学部チームは地元の瀬戸焼の発展と認知度向上を目指して、瀬戸焼の猫の置き物をガチャガチャに入れて販売しました。

 大阪工業大学知的財産学部チームは工学部と連携して宇宙デブリ(ゴミ)技術の事業化に取り組み、文系と理系の学生の壁を乗り越え、共に成長しました。拓殖大学商学部チームは子どもの孤食という問題を解決するために「子ども食堂」が抱える課題などを調査し、子ども食堂の普及を後押ししています。東京農業大学(北海道オホーツクキャンパス)生物産業学部チームは、市民マラソンのボランティアを通じた社会人基礎力について1年生の代表メンバーが発表しました。

「自信を持ってこれからも活動を」

 最後に、深澤晶久審査委員長から選に漏れたチームに対して次のような言葉がおくられました。

 「ここに参加した皆さんは決勝大会に出ることが目標ではなく、グランプリに輝いて帰ると思って参加したでしょう。だから、受賞できなかったチームの皆さんは今、とても悔しい気持ちだと思います。でも、予選を勝ち抜いてここまで来たこと、そして大会に出るということは、社会人基礎力の「前に踏み出す力」は皆さん、十分に身ついています。皆さん、自信を持ってこれからも活動してください」

参加チーム全員が社会人基礎力が伸びました