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日本経済新聞「未来面」
三菱ケミカルホールディングス社長からの課題
「女性・外国人活躍、10年後の企業はどう変わる?」

日本経済新聞「未来面」 三菱ケミカルホールディングス社長からの課題「女性・外国人活躍、10年後の企業はどう変わる?」
シンガポールのプラント

 日本経済新聞の未来面は、読者や企業トップの皆さんと課題を議論し、ともに作っていく紙面です。今回の課題は三菱ケミカルホールディングス社長・越智仁さんからの「女性・外国人活躍、10年後の企業はどう変わる?」。学生の皆さんからの投稿を募集します。締め切りは4月12日(木)正午です。優れたアイデアを経営者が選んで、未来面や日経電子版の未来面サイトで紹介します。投稿は日経電子版の募集ページで受け付けます。

三菱ケミカルホールディングス社長・越智仁さんからの課題

「女性・外国人活躍、10年後の企業はどう変わる?」

越智仁・三菱ケミカルホールディングス社長

 これからの日本企業は女性と外国人が経営の中枢にどんどん入っていかないと伸びません。ビジネスの舞台が世界へ広がり、顧客の価値観やニーズも多様化しているからです。

 当社グループはかつて、化学という分野で、主に国内向けに、素材を提供してきました。今は世界の様々な人たちに向けて、課題の解決方法を提供する会社に変わりました。日本の大企業では40歳を超える社員の多くは男性ですが、日本人男性だけの発想では、もはや対応しきれません。性別、国籍、年齢などにとらわれない自由な発想、視点、提案が欠かせない時代です。

 当社グループの新卒採用における女性比率は、事務系、技術系合わせて約4割です。現在300人近い女性社員が育児休暇を取得していますが、保育所に関する情報を提供するだけでなく、外部の専門会社と提携し、保育所そのものも手当するなど、働く女性を支援しています。

 女性管理職を一定割合以上にするなどの数値基準も設けていますが、大事なのは男性管理職や男性役員が意識を変えることです。「自分たちはこのやり方でやってきた」と従来の路線を押しつけてはいけない。例えば「会議の続きは一杯飲みながら」といった仕事の進め方は、見直す必要があります。

 出張などで家庭を離れることが難しい女性社員もいます。ビジネスは実際に顔を合わせるのが大事だと言いますが、今はネット社会です。テレビ会議などで、密なコミュニケーションは取れます。このほど外資系製薬会社などで多くの実績、知見を有する方をダイバーシティ推進担当執行役員として傘下の三菱ケミカルに迎えました。大いに新風を吹き込んで欲しいと期待しています。

 何事も日本を中心に考える仕事の進め方を変えるために、海外事業に新しい仕組みを取り入れました。これまでは海外の仕事も日本の事業部ごとに縦割りで、日本から細かな指示をしていました。グローバル化が進んだ今、これでは限界があり、海外の事業所同士が横でつながり、マーケティングや人材育成を一緒にやった方がいいに決まっています。欧米の地域統括会社のトップは現地の方で、同時通訳を入れた経営会議にも参加してもらっています。

 性別、国籍、宗教、文化、障がいの有無など多様化が進めば進むほど、組織に変化を促します。こうした外からの新しい力が、会社を成長させるのです。ダイバーシティ、多様化が今ほど重要な時代はなく、我が社はこれを経営戦略の柱の1つに考えています。

 そこで読者の皆さんにお願いです。女性や外国人が活躍することで、5年後、10年後、日本の会社にどのような変化が起きているでしょうか。枠を超えた自由で大胆な発想のもと、近未来の多様化した日本の会社の姿を描いてみてください。
(日本経済新聞2018年4月2日付)

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