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career-働き方

6月1日の迎え方(就活リポート2019)就活生座談会(下)インターン有利
面接、逆質問うまく活用を

6月1日の迎え方(就活リポート2019) 就活生座談会(下)インターン有利面接、逆質問うまく活用を
authored by 日経カレッジカフェ就活取材班

 5人の就活生による座談会の後編です。前回は就活の進捗や内定獲得の状況、6月以降の予定などを語っていただきました。今回は話題になった人工知能(AI)選考やワンデーインターンシップの活用、後輩へのアドバイスなどについてです。

【参加学生】
Aさん(女性、私立大学、文系)
Bさん(女性、私立大学、文系)
Cさん(女性、私立大学、文系)
Dさん(男性、公立大学大学院、文系)
Eさん(男性、私立大学、文系)

AI面接やスカイプ面接も

――今年は人工知能(AI)を選考に活用する企業もあったようです。選考で実際に体験したことはありますか?

Cさん ある金融機関の1次面接が、AI面接でした。事前にアプリをインストールして、次々に聞かれる質問に答えました。事前に人事担当者がアドバイスしてくれたのは、学生が話した内容はテキストで表示されるため、いくら熱意を込めて話しても伝わらないということと、質問に的確に答えられないと何度も同じことを聞いてくるので、面接時間が長いほど論理的な回答ではないということでした。私は50分間で終了したのですが、これは短いほうだそうです。回答を中断することはできなかったので、スマホをずっと持っている腕は疲れてくるし、部屋も暑くなって途中で気分が悪くなってしまいました。どこでも受けられる点は評価できますが。

Eさん ネットで「スカイプ面接」をやったことがあります。大学は東京にあり、出身地の企業を受けたときです。しかし、面接中に音声が途切れてしまい、途中からは画面だけを映して、電話で受け答えをしました。直接対面していないこともあり、自分の思いがちゃんと伝わっているのか不安でした。

――選考過程で企業の印象が良くなったことはありましたか?

Cさん ありました。志望度がそれほど高くない企業の面接の逆質問で「将来的にはこういうことをやりたい」と伝えたら、「それはウチの会社でもできますよ」と丁寧に教えてくれました。

Dさん 自分が知らなかった事業内容などを教えられると、企業の新たな一面が見えて、志望度が上がることはあります。

早期選考で内定予定数の3分の2

――逆に印象が悪くなった企業は?

Dさん リクルーターの対応で企業の印象が変わったことはあります。

Aさん 印象が悪くなったわけではないのですが、金融の説明会に行くと自分に割り当てられたQRコードをかざすことが多々あります。企業によっては1回だけでなく、話を聞くブースごとに読み込み作業が発生して、どの学生がどの行員に話を聞いたのかが完全に情報化されているなと感じました。

Bさん この選考方法は何だろうと思った企業がありました。一部の学生を対象にした早期選考の後に本選考が行われるのですが、早期の段階で内定予定数の3分の2以上は決まっていました。また、社員との座談会といった名目で企業から呼ばれ、具体的な内容や所要時間などは知らされずに訪問したら面接が始まりました。私は事前に調べて、準備をして行ったので受け答えはできたのですが、何も知らずに来た学生は圧倒されて帰っていきました。

インターン組は有利

――6月から後輩たちのインターンシップの募集がスタートします。インターンに参加したことで、本選考で"優遇"を受けた経験はありますか?

5人とも はい。

Cさん Webテストで落ちてしまったのですが、インターンでの熱意をくんでもらって、面接に進むことができました。

Aさん 早期選考ルートに乗ることができました。

Bさん インターン参加者限定のイベントやリクルーターがつきました。エントリーシート(ES)の質問内容を他の学生より1カ月半ほど早く教えていただいたということもありました。しかし、質問はごく一般的なものだったので、それほどお得感はなかったのですが......。

Dさん 今年はインターンにどれだけ行ったかが、内定獲得に直結しているような気がします。インターンに行くと選考が早く始まり、内定獲得も早まります。3月から本格的に始めた学生に対しては、企業も差をつけている印象を受けました。

ワンデーでグルディスの練習

――1日だけの「ワンデーインターン」が増えています。どのように感じましたか?

企業説明会や面談のスケジュールでびっしり

Dさん 長期インターンに比べて内容は薄くなりますが、業界について解説してくれることが多いので業界研究になりますし、志望先を絞る際に役立ちます。企業も学生に業界のことをあまり知らずに3月から漠然と受けに来るのであれば、事前に知っておいて受けてほしいと考えているのではないでしょうか。また、話を聞いてそのまま帰って行く学生が多いなか、私は会場に残って人事担当者の印象に残るように質問していました。

Cさん プログラムにグループワークを取り入れている企業が結構あり、本選考の対策になりました。場の雰囲気に慣れることで、選考では緊張せずにグループワークやグルディスに参加できています。

Bさん 実施時期が夏と秋で企業のとらえ方が少し違うと感じました。夏は基本的に誰でも参加することができ、企業のことを知ってもらうことが狙いのようです。一方、秋は平日に行われるため、授業を休んで来てくれたことに熱意を感じてくれるのか、リクルーターをつけてくれたりするなどの優遇がありました。

Eさん ワンデーインターンは業界についての座学が中心です。同じ業界の企業ばかり行っていたら、どこも同じような話ばかりで飽きてしまいました。様々な企業を見ることはいいと思いますが、同業界の企業にたくさん行くのはあまりお勧めしません。

3月から始めるのは遅すぎる

――インターン参加ついて後輩へアドバイスはありますか。

Eさん 参加したことで志望業界を決めることができました。就活当初は不動産を志望しており、インターンに参加しました。実際に仕事内容を理解していくなかで、自分が求める仕事と少し違うのではないかと感じて、志望を素材や専門商社にシフトしました。

Cさん 様々な業界のインターンに参加することで、興味のある業界、ない業界を就活の解禁前に分かることが、インターンに行くメリットだと思います。さらに3年生の夏から面接を経験しておくと、選考対策への意識が3月から始める人とは違うのではないでしょうか。インターン選考で落ちたとしても夏から対策を始めれば、本選考に十分間に合います。

Bさん 3年生の6月から自分の将来と向き合って、ESも何回直したのかも分からないくらい直した過程を踏んでいるので、いざ本選考が始まったときにはそれほど慌てることがありませんでした。夏のインターンの時期から動くと、志望について悩んだり、企業選びの軸を作ったりする時間が十分あります。また、夏に2週間、航空会社のグランドスタッフのインターンに行ったとき、朝4時起きということも体験して、憧れだけではできない仕事だな、と身を持って知ることもできました。

Dさん インターンに参加するかしないかで、人事担当者との接触回数がかなり異なります。夏のインターン終了後、何度となくイベントなどに呼ばれたりするため、3月の解禁時には人事担当者とは顔見知りになっています。3月からの説明会や合説は説明を聞くというより、あいさつ回りのようでした。担当者に顔と名前を覚えてもらうことは、選考に有利に働くと思っています。

Aさん 解禁後の3月からいろいろな業界を見るのは、時間的に厳しいです。3年生の6月から業界を決めずに幅広く見てみると、自分に合っていると感じられる業界に出合えるはずです。本選考はそこに絞って臨んでいくほうが、効率よく就活ができるのではないでしょうか。

――みなさん、どうもありがとうございました。納得のいく就活を進めてください。

(日経HR 町田真寿)