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マスコミ就活ふたたび ~変わる業界の中でうまく行く学生は

ホンネの就活ツッコミ論(67)

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NIKKEI STYLE

今回のテーマは「マスコミ就活ふたたび」です。この連載では43回目にもマスコミ就活について取り上げています。

マスコミ志望の学生は一定数います。が、潜在的な志望とは別に断念する、あるいは挫折する学生が多いように感じています。これはマスコミ業界の変化や特性を理解していないことが原因です。そこで今回はマスコミ志望の学生について、うまく行く学生、そうでない学生の差を業界の変化と絡めてまとめてみました。

同時進行が当たり前の世界

大学の勉強一辺倒だけでなく、アルバイトやサークルなどもうまく両立できるかどうか。両立できるタイプであればマスコミ就活はうまく行きやすいですし、社会人になった後も活躍しやすいです。そうでなければ、就職できたとしても結構しんどいでしょう。

私は5月下旬から日本大学アメフト騒動関連でテレビ出演が急増しています。それまでは数か月か半年に一度、テレビ出演(または取材)があるかどうか、という程度。それが大きく変わりました。出演の話を貰ってテレビ業界関係者を見ていると、多くの仕事を抱えていることがわかります。日大ネタをやりつつ、他のネタ(たとえばサッカーなど)も担当するとか。

これはテレビだけでなく新聞など他のメディアも同じです。何か一つのことに集中する、というのもいいのですが、それだけで済まないのが就活であり社会人生活です。特にマスコミでは同時進行ということが他の業界よりも多いことは知っておくべきでしょう。

ネットメディアの興隆も元は既存メディア、特に新聞

テレビやラジオ、ネット関連であってもマスコミ志望の学生で成功する学生は新聞をよく読んでいます。複数読むのも当然でしょう。と言うのもテレビやラジオ、ネット関連でも、大元は新聞です。そのため、新聞をよく読み、社会の動きを承知している学生ほどマスコミ就活はうまく行くのです。

なお、近年のマスコミ就職志望者のうち、Yahoo!やLINE、UZABASE(NewsPicks)などネットメディアを目指す学生が増えつつあります。出版が衰退し、特に月刊誌・週刊誌が部数を減らす(あるいは休刊)する中、ネットメディアが成長しています。

私で言えば、この日経カレッジカフェのほか、Yahoo!個人というメディアで月に1~4本程度、記事を書いています。Yahoo!個人は2012年に開始(私は2014年から記事執筆開始)。専門家の知見によりテーマを深く解説、「『発見と言論が社会の課題を解決する』を目指し、専門的な知見に基づく記事やオーサー(記事執筆者)コメントを発信いただく場」とYahoo!は定義しています。このYahoo!個人はリリース当初はそれほど大きなメディアではなかったのですが、オーサーが増え、かつ、支援策を強化したこともあり、2017年現在では約12億PVまで増えています。

ネットメディアはYahoo!だけでなく、LINE、NewsPicksなども伸びています。こうしたネットメディアを志望する学生も、新聞などはよく読んでいるかどうかで差が出てきます。

幅の広さを承知で飛び込む

総合商社志望の学生にその理由を聞くと、「幅広く様々な仕事ができそうだから」との答えがよく返ってきます。幅広さ、という点で言うならマスコミ、特に新聞社やテレビ局は相当広いものがあります。これは別に記者職、報道職のことではありません。いわゆる、営業職・総合職についてです。

新聞社は記事を書いて新聞を発行するだけが仕事ではありません。発行エリア内でのイベントを開催する、広告業務を展開する、保有不動産を管理する、なども仕事のうちです。

イベントというのは、美術展やスポーツの大会などが当てはまります。長期間のキャンペーンも同じです。たとえば私が連載をもっている北海道新聞ではこの1月から「北海道で働こう」キャンペーンを始めました。

それから、保有不動産というのも大きなポイント。新聞社は全国紙・ブロック紙・地方紙問わず、不動産を保有している社が多いのです。たとえば、朝日新聞社は東京・有楽町駅前にある有楽町マリオンを保有。北海道新聞は銀座にあるルイヴィトン銀座並木通り店のビルを保有。つまり、北海道新聞はルイヴィトンの大家なのです。

不動産という点では新聞社だけでなくテレビ局も同様です。在京キー局はテレビ東京以外の4局、いずれも社屋移転時にテレビ局を中心とした街をつくりました。TBSは赤坂サカス、フジテレビはお台場・レインボータウン』、日本テレビは汐留シオサイト、テレビ朝日は六本木ヒルズ。いずれも各局のニュースで多用されています。天気予報中継などがその典型ですね。しかも、それぞれ、東京の新名所となっており、その不動産収入は大きなものがあります。新聞社・テレビ局とも仮に販売部数や視聴率で苦戦したとしても不動産収入や事業収入で補いあまるほどです。

マスコミ人気が強かったころは、たとえば新聞記者志望であれば、学生、あるいは記者からも「新聞社は記事を書く記者が主流。総務や営業など他部署は傍流」との意見が強くありました。確かにそういう面もあります。が、現在では上記のようにテレビ局、新聞社ともテレビ・新聞以外の仕事も新聞社は担っています。

そのため、マスコミには興味なくてもイベントを手掛けたいとか、不動産管理にも興味がある、ということであればテレビ局・新聞社も志望企業に入れてもいいのではないでしょうか。また、最初からこういう情報をわかったうえで総合職・営業職を志望する学生はマスコミ就活もうまく行く傾向があります。

ダメ元で動けるかどうか

関西圏の学生や地方の学生だと、マスコミ志望者がやや少なくなります。接する機会も首都圏ほどでないこともあり、やや消極的になってしまいます。消極的になるのは、たとえば東京までインターンシップの合同説明会に行ったとして、交通費や時間をかけてその費用に対して効果がどれほどあるか、考えてしまうからです。

費用対効果を考えるのはいいのですが、「行っても損するかもしれないからやめておこう」とする発想だと、マスコミ就活はうまくいきません。「損をしたら損をしたで得するようにしよう」という前向きな発想で動ける学生ほど、マスコミ就活はうまく行きやすいです。

たとえば、インターンシップ合同説明会でマスコミ企業のブースに行って話を聞いたとしましょう。終わった後の個別質問をしようとすると行列ができていました。時間に余裕がある場合、あなたならどうするでしょうか。

1:「時間がかかるからやめる」

2:「イライラしながら待つ」

3:「前の学生がどんな質問をしているか、どんな表情か観察しながら待つ」

3を選ぶ学生だとマスコミ就活もうまく行きやすく、かつ、活躍しやすいです。1だとややしんどいでしょう(2は中間)。ネガティブな状況になってもポジティブな状況に変えられるかどうか。これはマスコミ業界だけでなくどの業界・職種についても求められます。しかし、マスコミ業界を志望するのであれば、この前向きさがより求められることになります。

今はやや消極的でも、マスコミ志望なら、前向きに、ダメ元で動けるかどうか学生のうちに意識を変えていくといいのではないでしょうか。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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