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career-働き方

人事部の視点(15)入社までに準備しておくこと
~勉学・遊び…徹底的に打ち込む経験を

人事部の視点(15) 入社までに準備しておくこと~勉学・遊び…徹底的に打ち込む経験を
authored by 日経カレッジカフェ×人事部

 こんにちは。株式会社モザイクワーク取締役COOの髙橋実です。モザイクワークは企業の採用コンサルティングを行っている会社です。今僕は、モザイクワークのほか、二社で人事の仕事に携わり「本気の複業」を行っています。

 さて、就活を終えて、残りの学生生活を満喫している方も多いと思います。僕も学生の皆さんから、「残りの学生生活で何をすればいいですか」という質問をよくもらいます。今回は、社会人になるまでの間に何をするべきなのかということについてお話ししたいと思います。

社会人になって大きく変わる3つのこと

 まず、学生の皆さんが社会人になって、具体的にはどのようなことが変わるのでしょうか。

 一つ目は「学生として最上級生から、社会人最下級生になる」。自分の立場が、大きく変わるということ。頭では理解していてもこれに合わせるということが難しい環境の変化が生まれるタイミングなのです。

 二つ目は「毎日同じ時間に出勤しなければいけない」ということです。前回の人事部の視点で、エリーパワーの玉井さんが「体内時計を調整する準備」というお話をされていました。社会人になると、基本的に週5日は「同じ時間に体調を整えて元気に出勤する」ことが必要になります。このために、自分の身体を慣らしておくことはとても重要なことです。

 三つ目は「自分の自由な時間が圧倒的に減る」ということです。学生の今は、時間がコントロールできる自由度が高い。でも、社会人になり仕事が始まると、最低でも週40時間(1日8時間)は、会社に拘束されることになります。学生の今と比べると、圧倒的に自分で自由に使える時間が、減ってしまうことになります。

「学生の時にできる」ことを、徹底的にやってみよう

 僕は学生の皆さんから「学生生活の時に何をやっておけばいいですか?」と聞かれたときには、必ずこう答えています。

 「学生時代にしかできないことをやろう」
「そして、やるときめたことを"徹底的に"やってみよう」

 社会人になって、大きく変わるのは「自由度」です。時間的にも拘束されるし、ましてや社会人最下級生から始まる新しいスタートの時期には、「やりたいことをやる」のはほとんど不可能に近いと思っていいでしょう。だからこそ「今学生時代にやれること」を徹底的にやってみることをおすすめします。

 これまで行ったことのない場所に旅行に行くのもよし、徹底的に勉学に励むのもよし、スポーツに打ち込むのもよし、ボランティアを体験してみるのもよし。何でもいい、でも「自分が打ち込んでできること」そしてそれを「徹底的にやってみること」が大事です。同じ遊ぶのでも「徹底的に遊ぶ」というのは、大変なことだし、「徹底的にやってみる」ことで、その経験から見えてくるものはたくさんあるのです。

「素直であること」と「真似ぶこと」

 「社会人になるまでに何かを身に付けておかなければ」
「将来のやりたいことがみつからないので見つけなければ」

 学生の皆さんとお話ししていると、こんな言葉をよく耳にします。でも、焦ることはない。ストレートに言うと、まだ皆さんには、企業の先輩は、残念ながらそれほど大きな期待はありません。なぜならば、仕事において皆さんはまだ「初心者」だからです。

 実力をつけるよりも大事なことは「素直であること」「真似ぶこと(学ぶこと)だと思います。特に「素直さ」はとても重要で、自分の考えを打ち出すよりも、「人の話を聞いて、まず受け入れてみる」ことができる力だからです。周囲の先輩の意見を聞いて、まずやってみる。初心者だからこそ、まずやってみるための素直さが必要なのです。そして、この「素直さ」は、周囲から「愛される」秘訣でもあります。

 そして「真似ぶこと」。「学ぶ」と「真似る」は、同じ語源と言われています。先輩のいいところを「真似してみて」いいと思ったところを取り入れていく。そして自分のものにしていく。それを積み重ねて、学び、成長していくこと。これが、仕事のキャリアの良いサイクルなのです。

 是非、皆さんの残りの学生生活を楽しんで、輝く未来へ羽ばたいてください!