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相手をイラッとさせる表現 3選 ~インターン・面接で気を付けたい話し方

ホンネの就活ツッコミ論(74)

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NIKKEI STYLE

今回のテーマは「イラっとさせる話し方」です。就活ではよくコミュニケーションが大事、と言われます。インターンシップに面接、グループディスカッションなど、あらゆる場面で、知らない人、知らない学生、知らない社会人と話す必要があるのが就活です。

このコミュニケーションで無意識のうちに相手をイライラさせてしまう人がいます。何がまずいか、と言えば自分を中心に考えすぎてしまう点です。人は学生であっても社会人であっても自分を中心に考えます。が、それが行き過ぎるとコミュニケーションどころではなくなってしまいます。

しかもやっかいなことに、本人に悪気がなくても、相手をイラっとさせる、気がつけば信頼を無くしている、というのもよくあることです。では、どんな話し方がまずいのか、インターンシップの各場面から3点、まとめました。

1:「私は一生懸命やった」

インターンシップのグループワーク中で資料探しを担当した学生Aさんの話から。Aさんは慣れない中、資料室に入り、社内ネットワークパソコンでも関連の資料を探すこと2時間。が、出てきた資料はグループ内ではその資料だけでは物足りません。他の学生からはもっと他にないか、とリクエストが出ます。すると担当したAさんはどう答えたでしょうか。

「初めて企業の資料室に入って、探し方もわからないのにこれだけ集めた。私は一生懸命やったし、これ以上はできない!」

これで他の学生が納得...するはずがありません。最初は穏やかだった他の学生も「ブチ切れられても困る。この資料じゃ不十分だから他の資料をまた探さないと」。言われたAさんはAさんで「だから、一生懸命探した!もうこれ以上は無理!!」と再反論。最後は泣き出し、きまずい雰囲気となってしまいました。グループワークも不十分なまま終わったことは言うまでもありません。

8月25日の日本テレビ系・24時間テレビで18年ぶりに復活したのがポケットビスケッツです。ウッチャンナンチャンの内村光良、タレントの千秋、キャイ~ンのウド鈴木の3人組音楽ユニットで、18年前はテレビで大人気でした。と、言われても当時のテレビなど記憶にない学生からすれば「へえ、ウッチャンかあ」くらいの印象でしょう。

さて、このポケットビスケッツでメインボーカルだったのがタレントの千秋さんです。千秋さんのギャグ(というか決まり文句)として「一生懸命やったのに!」というものがありました。

千秋さんならずとも、誰もが言いたくなるのが「一生懸命やった」です。一生懸命に就活をして、一生懸命に研修を受けて、一生懸命に仕事をして...。ところが、その一生懸命さが評価されるかどうかは別ものです。もっと言いますと、評価されることよりも評価されないことの方が圧倒的に多いです。

評価されないことについて、それはそういうものだ、と流すしかありません。そのうえで、次善の策・行動をどうするか、そこが重要です。冒頭のインターンシップの例で言えば、資料が足りない、との不満に対してAさんは「それなら、別の資料を探してみる」という返事によって不満は解消されます。さらに言えば、「どういう資料がいいか、もう少し詳しく教えて」と範囲をさらに狭めてもいいかどうか、確認するのも有効でしょう。

コミュニケーションがうまくない学生だと、自身の仕事についてリクエストがあった場合、自己否定と勝手に勘違いしてしまいます。そのうえで「一生懸命やったのに」と状況を説明しようとします。Aさんがまさにその典型でした。「一生懸命やったのに」と聞いた方は、それが状況の説明ではなく、単なる自己弁護としか見ず、不満は解消されません。一生懸命やったかどうか、ではなく、相手の不満をどう解消するか、その点が重要です。その際に「一生懸命にやったのに」はコミュニケーションを円滑にするとは言えない表現なのです。

2:「驚きましたね」

先ほどのインターンシップ・グループワークの別グループの話をしましょう。このグループでも、さらに数人ごとに分かれて課題に取り組みました。そのうえで、グループ全体でまとめる、という時間に。その際、あるチーム(B君、Cさん)のまとめ方が不十分でした。それをとがめるように言ったのが、男子学生のD君。「驚きましたね。そんなまとめ方じゃ、不十分ですよ。なんでその程度のこともわからないんですかねえ」

B君は、このグループワークの前から相手を否定する時は「驚きましたね」から始めていました。他のメンバーもその言い方にイラっとしていたのですが、大人げないと思い黙っていたのです。しかし、まとめ方が不十分、と言われたB君、Cさんは強く反発。「まとめ方が不十分なことは認める。だけど、君の『驚きましたね』もひどい言い方だよね」。これでD君VSB君・CさんVS他のメンバーで喧嘩となり、収拾がつかなくなってしまいました。

「驚きましたね」に限らず、否定的な表現から話す方がときどきいます。ところが、そういう方であっても、そうでない方でも、人は誰もが自分を認めてほしい、承認欲求があります。では、承認欲求を満たす話し方として、否定表現から入るのが適切でしょうか。と、言われたら誰もが「ああ、確かに」と思われるはず。

このインターンシップの例で言えば、グループ全体で話すとき、他のチームのまとめ方は不十分であれば、それを指摘するのは当然です。余談ですが、そういう機会で、余計な摩擦を避けようとするのか、他の学生に否定的なことを言わず、和気あいあいと終わらせる学生がいます。インターンシップだけでなく、グループディスカッションでも大量に発生します。

確かに余計な摩擦は起きないでしょう。一方で、グループ全体の発表をどうするか、より良くするためには、不適切と言わざるを得ません。その点で、D君はまとめ方が不十分だったB君・Cさんに対して不十分、と指摘しています。この指摘自体は、グループ全体にとっては善か悪か、で言えば善だった、と言えます。

D君の何がまずかったか、と言えば、やはりその話し方です。「驚きましたね」は論外ですし、そうでなくても、「こんなまとめ方だと不十分だよ」でも、B君・Cさんの承認欲求を満たすものではありません。むしろ、反発されるだけです。では、まとめ方の不十分さを指摘しつつ、B君・Cさんの承認欲求を満たすためにはD君はどんな話し方をすればよかったでしょうか。

実は、「驚きましたね」の逆を行けばいいだけです。逆、と言っても「驚かなかった」ではなく。否定ではなく、肯定から入ればいいのです。

「○○という部分はとてもいいと思います。一方、△△という部分はグループ全体のまとめ、としては物足りないのではないでしょうか」

これだと、B君・Cさんは良かった部分を認められつつ、どこがまずいのか、把握できます。時間があるようなら、「肯定→否定」だけでなく「肯定→否定→肯定」で進めると、さらに相手は納得できます。

「肯定→否定→肯定」とはこんな感じで。「○○という部分はとてもいいと思います。一方、△△という部分はグループ全体のまとめ、としては物足りないのではないでしょうか。ただ、○○の他に□□という部分も面白かったです。△△が改善されればより良くなると思います」

まあ、ここまで長く話すかどうかは状況次第で判断した方がいいでしょう。

3:「××さんはこう言った」

インターンシップや就活イベントなど早くから参加する学生は早くから動きます。そのため、同じインターンシップ、同じグループワークでも就活の情報量の多い学生とそうでない学生の間には差が出てしまいます。それは避けようがありません。

問題は、就活の情報量が多い学生の中には、その先んじた、という自負心から、「××さんはこう言った」「△△企業のインターンシップではこんな話があった」などと言われる方が出てきます。それも単なる情報提供ならまだしも、自論の補強に使うと、周囲がイラっとすること、この上ありません。

××さん、△△企業の話が絶対に正しい、ということはありません。いや、間違ったものを出している、ということでもなく。社会に出れば様々な意見があります。状況に応じてどの意見(論)が適切か、いくらでも変わります。教科書通りに、公式があるわけではありません。そのため、他のインターンシップ・就活イベントで出た社会人の話を参考として出すのはいいでしょう。が、自論の補強に使うと、それはイラっとされてコミュニケーションとしてはうまくありません。

言われた方はどうする?

ここまで、3点、イラっとさせる表現をご紹介してきました。では、こうした表現を避ける学生が逆に使われた場合、どうすればいいでしょうか。そのときは、内心ではニヤッとしてください。ただし、その思いは言葉にはせず、「それはどうも」くらいに流す方が賢明です。

実は上記の3表現、学生だけでなく、社会人でもよく使う方がいます。正直に言えば、私もそうした表現を使ってしまったことがあります。ただし...。上記のような表現を使ったとき、私が仕事でうまく行ったか、と言えばそんなことはありません。思い起こせばほぼ全て失敗しています。

私だけでなく、他の社会人の方もこうした表現を使う方は、その多くが仕事が円滑に回っているとは言えません。まあ、それで本人が余計にいら立ち、周囲からどんどん孤立してしまう悪循環にはまっていきます。仕事がうまく行く社会人を観察していると、自論を持ちつつ、相手のことをちゃんと考えている方がいます。そうした方は仕事がうまく進んでいます。

皆さんの就活でも、仕事がうまく行く社会人のコミュニケーションを観察してみてはいかがでしょうか。インターンシップや就活イベントではそうした視点で見ていくと、面白いかもしれません。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ) 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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