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手話をしたいけど場所がない だったら、サークルを作ろう!

社会起業という選択(3)

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NIKKEI STYLE

家族や友人に耳が聞こえない人がいなかった私が、人生で初めて手話を見たのはテレビの手話教育番組でした。そんな私が手話を始めて10年が経ちました。当初は自ら会社を興して手話の社会課題の解決に向けて事業活動をしている今の自分の姿は全く想像もできませんでした。今回は、私が手話を始めたきっかけから、大学1年生で手話サークルを立ち上げた話をします。

聞こえる自分にとって日本で経験できる最も離れた文化

アメリカ留学時に受けた強烈なカルチャーショックを再び味わいたいと思っていたので、大学入学後には今までの人生では全く触れた事のないコミュニティに関りたいと考えていました。最初は日本にいる留学生のコミュニティに属する事も考えました。しかし、私がアメリカで飛躍的に英語力を身に付けて素早くアメリカ文化に溶け込んだように、留学生が日本文化を理解するスピードの方が遥かに早いと思いました。アメリカ留学ほどの感動はないだろうと考え直して、断念しました。

第1回でも少し書きましたが、中学時代に見た手話を思い出したのは、まさにその時でした。テレビ越しではありましたが、日本ろう者劇団員の井崎哲也さんが手や表情を駆使して表現豊かに言葉を表す手話の美しさに惹き込まれました。手話を使う人たちの文化は、日本で最も私から離れた文化かもしれないと考え、大学に入学後すぐに手話サークルを探し始めました。

しかし、慶應義塾大学の三田キャンパスや日吉キャンパスには大きな手話サークルがある一方で、私が進学した環境情報学部がある湘南藤沢キャンパス(通称SFC)には手話サークルがありませんでした。

学事から聞いた話では、過去にはSFCにも手話サークルが存在していたそうですが、私が入学した2007年には既に存続していませんでした。サークルがないのであれば仕方ないので、まずは同じクラスの友人と本を使って独学で手話の学習を始めました。

私が手話を始めたきっかけがボランティア活動であると勘違いされている事が多くありますが、私が手話の世界に入ったのは手話やろう者の文化への興味からでした。手話の世界では珍しいタイプだと思います。

場所がないなら作ろう!手話サークル「I'm 手話」創設!

もともと今まで関わった事のない人たちとの出会いを求めて手話を始めた私にとって、聴者である友人と二人だけで手話を学んでいるのでは飽き足らず、手話を始めてすぐに、もっと多くの人たちと手話でコミュニケーションをしたいと思い始めました。そこで大学1年の2007年10月1日に手話サークルをSFCにて創設する事にしました。

サークルの名称は「I'm 手話」と名付けました。英語の"I'm sure(「確かだ!」の意味)"の「Sure」と「手話」をかけています。ここから私の手話の活動が始まりました。

サークルを立ち上げた私たちは、まずはキャンパス内で認知度を向上させようと色々な授業でビラを配らせてもらいました。友人と一緒に図書館(SFCではメディア館といいます)で何時間もビラを刷ったのは懐かしい思い出です。

告知の効果もあり、サークルは1ヵ月で10名の規模にまで成長しました。しかし、いきなり問題発生です! 私も友人もサークルを立ち上げる2ヵ月前に手話を始めた素人で、当然ですが指導する力がなかったのです。新しいメンバーは手話の授業を期待してサークルに入ったわけですから、いきなり運営上の課題を抱えてしまいました。困っていると、偶然にも同じキャンパスに手話をする聴覚障がいを持つ学生がいて、その彼がチラシを見たと連絡をくれました。早速、サークルの先生を打診すると快諾してくれました。

それからは、私と彼とでオリジナルの教材を作り、やっとサークルとして活動を開始する事ができました! 私の手話が短時間で伸びたのは、手話を始めた初期段階で彼と一緒に教材作りをする必要があるという危機的な状況のおかげだと思っています。全ての科目の中で一番苦手な科目が英語なのに留学をした状況に似ていたので辛かったですが、同時に目的通り全く新しい世界に触れる事ができて、大変に生き生きとした大学生活を始められました。

大木洵人
シュアールグループ共同創業者、代表。手話通訳士。1987年群馬県生まれ、慶應義塾大学環境情報学部卒。「聴覚障がい者と聴者の本当の意味での対等な世の中を作れないか」と考え、2008年にシュアール(ShuR)を大学2年生で創業。「手話ビジネス」を実現すべく、遠隔手話通訳や手話キーボードなど、手話のIT事業を多数展開する。

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