日本経済新聞 関連サイト

OK
career-働き方

究極の会社って? 働き方って?
~TOKYO FM「エバスク!」で聞いてみた

究極の会社って? 働き方って?~TOKYO FM「エバスク!」で聞いてみた

 初めまして。東京大学経済学部4年の中條武(ちゅうじょうたけし)です。来年3月に大学を卒業し、社会に飛び出します! 同世代のみなさん、どうぞよろしくお願いします。今、日本では「働き方改革」が叫ばれています。働き始めを半年後に控え、「何かがいい方向に変わってくれそう」と期待する一方で、「具体的に何が改革されるんだろう? 働き方はどうなるんだろう?」と、疑問やぼんやりとした不安も感じています。

 「分からないことがあれば、聞きいてみよう!」ということで、今回、社会の第一線で活躍する方々のお話を聞きに、TOKYO FM『エバンジェリストスクール!』の課外授業『エバスク アイディアソン~究極の会社とは?~』公開収録に行ってきました。

エバンジェリスト・西脇資哲さんと乃木坂46・若月佑美さん

課外授業『エバスク アイディアソン』とは?

 『エバンジェリストスクール!』はエバンジェリスト・西脇資哲さんと乃木坂46・若月佑美さんが出演するラジオ番組(毎週土曜24:30~25:00/TOKYO FM)。第一線で活躍するエバンジェリスト・西脇さんが最新のITトレンドや未来のビジネススキルを伝授するプログラムです。

 そのプログラムの中で、今回はゲストを招いて、大学生とディスカッションする課外授業『エバスク アイディアソン 〜究極の会社とは〜』公開収録(放送:9月24日17:00~19:00/TOKYO FM)に参加してきました!

「会社を使って自己実現を達成する」―――――amadana代表取締役社長の熊本浩志さん

amadana代表取締役社長の熊本浩志さん

 一人目のゲストは、amadana代表取締役社長の熊本浩志さん。熊本さんは大学卒業後、東芝に入社。2002年に退社後、amadanaの前身となる会社を起業し、現在クリエイティブ総合商社amadanaのCEOを務めていらっしゃいます。
amadanaでは 「働き方改革」ではなく、「休み方改革」として、「クリエイティブ休暇」を毎週1日設け、実質週休3日を導入しているとのことでした。デザインを重視するという経営方針から、美術館や映画館に行くなどの「インプットの時間」を意図的に作り出しているようです。

 このような制度を設けるということは、裏を返せば、仕事はアウトプットが多くなりがちなのかなと思いました。まだ働いたことがないので、憶測にすぎませんが、締め切りや社外とのやりとりで期日があり、成果を早く出すこと、つまりアウトプットすることに時間を多く使ってしまうのかもしれません。そうであるならば、大学生の今のうちにたくさんインプットしておきたいですね。

 ディスカッションの中では、太田萌枝さん(早稲田大学4年)が、大企業で働いていたことと自分の事業の関係性について、熊本さんに尋ねました。熊本さんは、「今でも東芝が一番の会社だと思っていて、感謝の気持ちしかない。自分の中で、実現したいことが大きくなって、それを実現するために独立を選んだだけで、大企業だからこそできることはたくさんある。企業と対等の目線に立って、大企業のリソースを使って、どのようにして自己実現を達成するかという視点で働くことが大切」と自らの経験から答えてくれました。

 大企業で働くとなると、大きな組織の中で自分を見失うこともありうると思っていました。しかし、「あくまで会社を使って自己実現を図る」という視点を持ち続けることで、自分を主語にして働くことができそうですね。

「本業を決めないことで自分らしく働ける環境作る」―――――社会学者の古市憲寿さん

社会学者の古市憲寿さん

 もう一人のゲストは、社会学者の古市憲寿さん。古市さんはテレビのコメンテーターとしても活躍し、作家としての顔も持つ、社会学者です。大学時代には留学や起業も経験されました。

 古市さん自身、自分の働き方については「本業を決めたくない」とおっしゃっていました。本業を決めないことで、失業のリスクを減らし、それぞれの仕事で自分らしく働ける環境を作っているそうです。「例えば、テレビのコメンテーターの仕事だけをしていたら、その仕事を守るために、干されるのを恐れて言いたいことが言えなくなってしまうかもしれない。しかし、兼業していれば言いたいことを言える環境を作ることができる」とのことでした。

 この発言にはとても納得できた一方で、今の日本では依然として副業を認めていない企業も多いと感じています。これから働き始める世代にとって、副業や兼業の可否は大きな基準となっていくのかなと思わされました。

 古市さんのお話の中で、就職のメンバーシップ型とジョブ型の違いが挙がりました。会社に所属するためのメンバーシップ型のエントリーが今の日本では多いけれど、企業内の特定の仕事に対するジョブ型のエントリーを主流にしていこうという動きがあることを説明してくれました。

 それに対し木村彩莉さん(中央大学2年)から「どんな仕事が自分にあった仕事かを見つけるには、働いてみないとわからないと思ってしまいます。大学時代に自分がやりたいと思える仕事を見つけるためにできることはありますか?」という質問が挙がりました。古市さんは「僕の場合は、小さい時から文章を書くことが苦にならないとわかっていて、今もそれが仕事になっている。自分の過去を振り返ってみると見えるものがあるかもしれない。しかし仕事は偶然生まれるものもあり、僕にとってラジオの仕事は誘われて始めたものなので、偶然なんですよ」と答えてくれました。

 私も、好きなことを仕事にしたいなと思っています。それでも、いざ何が好きかと訊かれるとすぐに思いつかなかったりもします。しかし「苦にならないこと」と考えると、意外とたくさんあるように感じました。私は人と話すことが苦にならないので、そういったことがゆくゆく仕事になっていくのかなと想像してしまいました。

公開収録でゲストとディスカッションする大学生(左から4番目が筆者)

働くことに対して心配しすぎる必要はない

 お二人のゲストとのディスカッションを終えて、社会に出ていくことに対するぼんやりとした不安が、心なしか軽くなったように思いました。

 エバンジェリストの西脇さんは「学生は環境を与えられることが多い。一方で社会人は、働く会社も、人も、場所も選べるようになる。自分が心地いいと思う環境か、それとも心地わるいと思う環境かを発信していくことで、どんどんと心地いい環境を選べるようになる」と指摘されました。そして乃木坂46の若月さんは「趣味が仕事になっていくことが面白かった。自分も小学生の頃からデザインが好きで、今の活動にも繋がっている」とおっしゃっていました。

 まだ社会に出る前なので、わからないことが多く不安になりがちですが、心配しすぎることもないなと素直に思うことができました。

 働くことに対するネガティブなイメージが、学生の間でどことなく漂っているように感じています。ネガティブなイメージを持ったまま社会に出ていくことは楽しくないと思っていたいので、参加できてよかったです!(エバンジェリストスクール!の講師になれるような社会人になりたいなぁ笑)