日本経済新聞 関連サイト

OK
career-働き方

就活教室 内定者座談会(2)エントリーシートの締切ピークの乗り越え方

就活教室 内定者座談会(2) エントリーシートの締切ピークの乗り越え方

 内定者3人による座談会の第2回です。前回はインターンシップについて話していただきました。今回は志望業界や企業をどのように決めたのか、情報収集のやり方や苦労したことなどを聞きました。

◇    ◇    ◇

【参加学生】
Aさん(女性、私大文系、内定6社、入社予定=政府系金融、他の内定先=総合商社など)
Bさん(女性、私大文系、内定1社、入社予定=機械)
Cさん(男性、公立大文系、内定10社、入社予定=リース、他の内定先=生命保険など)

――志望業界や企業はどのように決めましたか?

Cさん 就活当初は何をやりたいのかはっきりしなかったので、幅広く業界を見ていました。インターンシップに参加したり、OB・OG訪問で話を聞いたり。年明けに「専門性が身につく仕事」「入社していろいろな分野にチャレンジできる企業」「給与が比較的高い業界」という志望軸を決めて、金融とIT業界に絞りました。

(写真と本文は関係ありません)

Bさん 入社先は自分が選んだというより、企業に選んでもらったと感じています。実は、最後まで明確に「この企業で働きたい」というものがなく、選考で自分をしっかりアピールして、評価してくれた企業で働こうと考えていました。家族が金融機関で働いていたため就活当初は金融を見ていましたが、インターンに参加したものの興味がわかず、メーカーなど他業界も見るようになりました。入社先はインターンで話を聞いた女性社員が、「自分もこういう社会人になりたい」と思えるほど素敵な人で、ここから内定をもらえたらいいなと思っていました。

Aさん まずグローバルという軸を決めて、その中で日本が強く、世界で活躍している業界・企業を受けようと考えました。選考を受けていくことで少しずつ志望先が明確になっていった気がします。一方で、志望度が低くてもまったく見ずに就活を終えるのはよくないと思い、興味があまりない業界もインターンに参加して確認しました。

 また、グローバルを標榜している企業であってもインターンで営業同行をさせていただいたら、実際の現場は国内企業が顧客ばかりということも。自分の働くイメージと合っているかという視点でも企業を絞っていきました。

ネットの情報は「ウソが多い」印象も

――情報収集はどのようにしましたか?

Bさん (就活の)学生団体に所属しており、4年生の内定者に選考対策などを聞きました。同じ大学の先輩なので会いやすいですし、ざっくばらんにいろいろな話ができました。企業研究対策は説明会の終了後に社員の方から名刺をいただき、後日訪問して話を伺いました。

Aさん 主に3つの情報源を活用していました。1つは大学の先輩内定者、2つ目はOB・OGや社員訪問、3つ目は「外資就活ドットコム」や「ONE CAREER」「Vorkers」などの就活関連や口コミのサイトです。

――インターネットの情報は信ぴょう性が低いこともあります。

Bさん 私もサイトを情報源の1つにしていました。ある掲示板サイトは、選考結果を含めて他の学生の状況を素早く知ることができますが、個人的にはウソが多い気がしました。インターン選考を受けたとき、掲示板に「結果来た!」という反応が立て続けにあり、自分には来ていないから駄目だったと落ち込んでいたら、数日経ってから連絡が来たということがありました。情報が正しいかどうかは自分でしっかり確認・判断することが大事。

――逆求人サイトは活用しましたか?

Aさん 本選考まで企業にエントリーしたことはありませんでしたが、限定説明会などには行きました。企業の方から「自己PRの○○の部分を評価しました」と連絡を受け、自分のエピソードはこの部分が社会人に響くのだと分かり、その後の選考では評価された部分をアピールしていました。

Bさん 志望企業の内定者のエントリーシート事例を見るときに、ある逆求人サイトに登録をしないと見ることができなかったので登録しました、ただし、ほとんど活用はしませんでしたが。

親友の意見は「自己分析の参考になりにくい」

――自己分析はどのように取り組みましたか?

(写真と本文は関係ありません)

Bさん 選考をなるべく多く受けて、自分のエピソードで質問されるところをノートにメモしておき、その部分の回答を深掘りして考えました。最終的には、エピソードのどの部分が質問されるのかが、だいたい分かるようになりました。

Aさん 周囲の人に自分の印象を聞いてみたりしました。ただ、長年付き合っている友人だと、私のことを知り過ぎていて的確な見方ができないこともあります。インターンで2、3日一緒にいたぐらいの仲間だと、自分も納得できる指摘をしてくれました。

――就活を振り返って大変だったと思うことはありますか?

Cさん エントリーシートの提出締め切りが重なったときは苦労しました。50社ぐらい出したので、3月下旬のピーク時は1日に2、3社のエントリーシートを提出したこともありました。

――どのように対応したのですか?

Cさん よく聞かれる「ガクチカ」や「自己PR」は400字、600字、800字、1000字のパターンを事前に作成しておき、志望動機だけを企業に合わせて作りました。それでも1日に数社提出しなければいけない状況は、結構きつかったです。また、志望度の高い企業は締切日の1週間前に出せるようにスケジュール管理をしていました。

選考に落ちたときは気持ちのコントロールが大切

――他の方は大変だったことはありましたか?

Aさん 3年生の秋に精神的な焦りがありました。学業は忙しいのに、インターンや本選考の準備、自己分析もやらなければいけない。就活イベントに参加したくてもこの時期にやっているイベントにはそれほど志望度が高くない企業が参加しているなど、動きたくても動けずモヤモヤした不安がありました。サイトの情報に振り回されてしまったことも原因です。他の学生は選考を通過したのに自分は落ちて泣いてしまうなど、この時期は自分の気持ちをうまくコントロールできませんでした。

Bさん 選考に落ち続けると自分がダメな感じがして、情緒不安定になった時期もありました。でも原因を「自分」にしてしまうと、本当に落ち込んでダメになってしまうので、"ただの準備不足"と思うようにしていました。それなら準備をすれば解決できますから。

――精神的に不安定なときはどう解消したのですか?

Bさん 落ち込み続けていても仕方ないので、大学のキャリアセンターに相談したり、友人に相談したり、行動して解決していました。ただ、相談する友人はちゃんと選んだほうがいい。「どこの選考を通った」とか「どこから内定をもらった」とかマウントしてくる人もいるので。そんな人には絶対に会わないと決めました。

Aさん 親身になってくれる友人は大事だなと思いました。周囲に早期に内定を得た友人がいて、自分が面接で落ちた理由を一緒になって探ってくれたり、アドバイスしてくれたりしました。気分を高めるような音楽を聞いたことも気分転換になりました。

(日経HR・町田真寿)

◇    ◇    ◇

 次回は面接対策やブラッシュアップの方法、複数内定からの絞り方などです。