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致命傷を残さないための メールコミュニケーション

リケ就のコミュ力講座(3)

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今どきメールなんて、わからない人いるの? と思うかも知れませんが、メール作法を知らない学生は理系でも全く珍しくありません。前回第2話で「結論から」がビジネスの世界の共通認識であると書きました。メールも全く同じです。少なくとも就活で、企業とコミュニケーションを取る場合、それがメールだろうが電話、直接面会してであろうがすべて、このビジネスプロトコールに沿って進めることで、印象は良くなることでしょう。

(1)メールと電話の「目的」の違い

そもそもなぜメールを使うのでしょうか?電話や直接の会話となぜ使い分けているのでしょうか?戦略思考で考えましょう。必ず目的があるはずです。それは「証拠を残すため」と考えてはどうでしょう。電話も面談も記録は可能ですが一般的ではありません。しかしメールは確実に記録が残ります。仮にパソコンやスマホでデータを消去しても、サーバなどに残るため、事件や事故では後でそうした証拠解析をしたりします。

日常生活でもありがちな「言った・言わない」論争というものがあります。ビジネスの現場でも当然ミスが起こった際に、原因は何だ・誰だということで、「言ったはず」「聞いたはず」の食い違いは起こります。しかしこれまた真に優秀といわれるビジネスパーソンは絶対に巻き込まれません。証拠もない論争は不毛で意味がないからです。ではどうするかといえば、しっかり記録しておかないと後でもめそうなことはメールで、そうでないものは電話で、と目的に応じてメディアを使い分けているのです。就活は企業側から見れば、ビジネスのルールで行われる企業活動でもあります。この原則を理解してメールを使いましょう。

コミュニケーションの原則「結論から」。これはいかなる場合も同じです。一般的に公式のメールに慣れていない学生が多いと思います。友人との携帯メールやラインの感覚と完全に切り分けなければならないことを理解して下さい。ちなみにビジネスで対外的(学生と企業もこれ)に使うメールはパソコンメールです。携帯やラインは身内のみで使うもので、対外的には使用しないと理解しましょう。

(2)メール作法

メールで留意するのは以下になります。

タイトル:携帯やショートメールの感覚でタイトルを入れないのは論外です。さらにタイトルを読むだけで、相手が内容を類推できるものがベストです。たとえば「面談のお礼」「説明会日程変更の件」といった、具体的内容を示唆するものでなければなりません。逆に「お礼」「次回の件」「質問です」「相談です」「ありがとうございます」など、ネット掲示板のダメな書き込みタイトルのようなものは、著しくビジネスセンスを疑われます。類推できないタイトルでは、その役目を果たしていないからです。

相手の指定:まずは相手のお名前を指定します。「○○株式会社人事部採用マネージャー○○○○様」と、(会社名、部署名、(あれば役職)、お名前を、すべて略さずフルネームで書きます。個人名がわからない時は「上記部署御中」で良いでしょう。

名乗る:続いて自分の名を名乗ります。「○○大学理工学部○○学科4年の○○と申します。先週○○セミナーに参加させていただき、誠にありがとうございました」といった程度で十分で、この段階ではあまり余計なことは書かないのがマナーです。

本文:ただちに結論を始めます。「次回の説明会の予約を、たいへん恐縮ですが○月○日に変更をお願いできませんでしょうか」というように、ずばり結論を書きます。変にごまかすような「次回の予約につきまして、ご相談したいのですが可能でしょうか・・・」など、ていねいですが、ビジネスの場ではネガティブなことこそ早く伝えることが喜ばれます。まず冒頭の結論で、いかに簡潔かつ十分な情報をかけるかが、メールコミュニケーション能力です。これは現役ビジネスパーソンでもできていない人は珍しくありませんから、今の内にマナーを身につけましょう。

結論を述べれば、あとは詳細な理由や背景説明、ていねいなお詫びなど長くなっても許されます。基本的にメールを簡潔に書けない人はコミュニケーション能力を疑われますので、必要十分な情報と表現をするように心がけましょう。

署名:最後に気を抜けないのは「署名」です。メーラーソフトには恐らく設定ができるようになっていると思いますので、あらかじめ就活メールでは署名を常設しておく方が良いでしょう。署名はご自身の説明ですから、長すぎなければ書式は何でもかまいません。

ここで必要な情報は、「氏名」「学校・学部/研究科名&学年」これが最低条件。さらに携帯番号やメールアドレスを入れても良いです。自宅住所は安全上の理由から必ずしも必須とは思いませんが、住所もあると礼儀正しく見えますので、大学の住所や研究室の住所を入れる手もあります。

(3)お礼メール

採用する側からいえば、特に何千何万ものエントリーのある人気企業の場合、単なる「お礼」メールなどいらないと思います。しかし特別な配慮をしてもらったり、OBOG含め社員の方からイレギュラーな対応をしてもらった場合など、出して損はないくらいに考えましょう。就活でのコミュニケーションの目的は「内定・採用」のはずです。お礼メールを出すべきかどうかで迷う時間があるなら、簡潔に出しておけば良いのです。それで採否が確定することはまずありません。ご自分の心情の整理になるならメリットありと考えて良いのではないでしょうか。

以上、ここで述べた内容は理系に限らず、就活学生誰もが共有できるものです。なぜならここでのマナーはすべてビジネスプロトコールにのっとったものだからです。しかしこういった原則的な考え方や情報整理の仕方は「理系センス」が生かしやすいのではないでしょうか。メールなど、文章を書くのは苦手と思っている人もいるかも知れませんが、逆にビジネスの価値観では、多少ぶっきらぼうでも、情報の構成や優先順位が整っているものの方が価値が高いのです。理系の優位性は十分発揮でき、また会社に入った後でもこの原則は生きてきますので、ぜひこの機会に習得しておきましょう。

増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
 理系専用就活ガイドブック「理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術」(丸善出版)や、「戦略思考で鍛える「コミュ力(りょく)」」(祥伝社新書) など、著書多数。理系中心に東北大生のキャリア支援を担当。東工大では約10年キャリアとコミュニケーションの講義を担当した他、現在は東京理科大、日大生物資源科学部、秋田美大はじめ全国の大学などで講義やセミナーを行っている。コミュニケーション専門家として、テレビや新聞等でコメンテーターを務める。ロンドン大学大学院現代史学修士課程留学時代は、戦争と戦略の研究を行った。Webサイト「理系のための戦略的就活術」

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