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ジョブヨク(3)「よいチーム」について考えた
活動リポート@横浜市立大学

ジョブヨク(3) 「よいチーム」について考えた活動リポート@横浜市立大学
authored by ジョブヨク

 「今日はよろしくお願いします」から始まり、「今日は楽しかったね~!」で終わる"ジョブヨク"。今回は地名に「みらい」がついている、横浜みなとみらい21での開催。大学1年生から4年生、社会人1年目から何十年目まで、総勢56人が富士通イノベーション&フューチャーセンターに集合した。(横浜市立大学主催・横浜市政策局後援)

 テーブルには「はじめまして」の人同士。ファシリテーターのちょっとした沈黙も気になってしまうような雰囲気でスタートした。参加者は知らない人が多くいる場での自己紹介タイムに相手を探すのもひと苦労。元いたテーブルに戻ると、大人はジョブヨク特有のアットホームな雰囲気に慣れたのか、笑顔の人が各段に増えていた。一方、学生はまだまだ固い様子。少し不安を残したまま最初のセッションが始まった。

 出会って20分ほどしか経過していない人同士で「よいチームとは何か」を考える。学生たちはいったい何を言えばいいのか、同じグループの大人からどんな反応が返ってくるのか、そもそも発言してもいいのだろうか、たくさんの不安が見え隠れする。そして先頭を切ったのはやっぱり人生経験の多い大人だった。

気が付けば周りの学生も自由に発言

 横浜市立大学のOBの原さん、「私の経験から言うと...」で語る話には説得力がある。学生からはこのままでは大人だけで「よいチーム」が考えられてしまうという焦りが感じ取れる。頭をフル回転させ、思いついたアイデアをタイミングを見計らって発言する学生。言ったことが受け入られ、学生にも笑顔があふれる。気が付けば周りの学生も自由に発言している。お互いがお互いの話に耳を傾け、それを踏まえて考え、発言して、対話がどんどん進んでいく。10分前とは打って変わって場の雰囲気がはじけていた。

 まだ話し足りないような残念さを残して休憩と席替え。10分少々しか一緒にいなかったメンバーでも、ちょっとしたチームだ。皆、ここでの出会いに感謝して笑顔で別れを告げた。これがジョブヨクのいいところ。はじめましての人も1回のセッションで仲良くなれてしまうことが楽しい。さて、休憩中の様子はというと、皆かねてからの知り合いや友人の元でホッとした顔をしながら、コーヒータイム。会場内に無料のコーヒーサーバーがあり、一杯ごとに豆を挽いたおいしいコーヒーが飲めると大人気。

 束の間の休憩が終わり、新しいメンバーでセッションを進めていく。前半で模造紙一面が付箋で埋まるほど出たアイデアをまとめていく。ここまでくると、学生も大人も自由に発言。発言をまとめる人、補足する人、新しい視点を提案する人、アイデアをたくさん引き出そうとする人......。各々が役割を担っていることに気が付く。ぼんやりとしたイメージだが、一つの答えに向かっている。

 会場全体が熱い。暑いのではなく、話がポンポン弾み、まさに白熱しているのだ。社会人が「これってこういうことじゃない?」と言うと、学生は「それわかる!」と同意、さらに他の学生から「そういえばこんなことがあってね!」と話がつながり、道筋ができていく。大人も学生も関係なく、お互いのことを尊重しあう雰囲気をみんなで楽しむ。もう発言することが怖いだなんて誰も思わない。残り時間10分。ぼんやりとしたイメージの中に、これだ!とメンバー全員が思う答えがでた。

指示もないのに全員が協力

 大急ぎで模造紙にまとめる。ある学生は一生懸命に模造紙にまとまった答えを書いていく。別の学生は今までのアイディアがたくさんつまった付箋をまとめる、社会人はレイアウトの下書きをする。だれが指示したわけでもないのに、メンバー全員が一つの目的を達成しようと協力している。なんとか終了間際に発表する準備が整った。思わずみんなで「よかった!」と笑いあう。

 きっと心の中で全員が感じていたはずだ。これこそがまさに私たちにとっての良い"チーム"。敏腕リーダーも、全員が能力の高い環境も必要のない、誰もがチームの一員として一つの目的を成し遂げるために活躍できる素敵なチームだ。「あなたにとって良いチームとは」というテーマの答えをだすという目的を達成すべく、一人ひとりが考え、行動し、お互いを尊敬するというプロセスの中で、「良いチーム」となった瞬間だった。そのあとの各チームによる発表は、セッションが始まった3時間前とは打って変って、笑っている人が増えた。

 セッション終了後、サッポロビールの方によるお酒の正しい飲み方講座「酒活」。みんながこの後の乾杯の時間に思いを馳せながら、しっかりと耳を傾ける。そして、横浜市立大学ジョブヨクのファシリテーターからの感謝の気持ちがこもった挨拶でジョブヨク横浜スペシャルは幕を閉じた。

 ジョブヨクのいいところというのは、言葉では表すことのできない感動を大人も学生も持ち帰ることができるという点にある。参加する前とは少し変わった新しい自分との出会い、様々な立場、環境で面白いことをやっている仲間との出会い、そして何よりも、この日、この場所に集まった56人全員で一つのことを成し遂げたという達成感......。すべてにちょっとした感動が含まれているのではないかと思う。だからこそ、誰もがこの場に足を運んでしまう。それがジョブヨクだ。
(www.job-yoku.net)

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