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総合職、それとも一般職 ~女性の幸せは二者択一?

どうする? 女子のキャリア(2)

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私が就活していた頃......それはもう25年くらい前のことですが、「一般職」というコースは非常にポピュラーでした。短大卒の女性が就くことが多く、大卒女性も選択可能でしたが、当時、男性が選択しているのは見たことがありません。対して「総合職」は幹部候補コースで、立派な大企業では女性総合職は少数派でした。

今は、地域限定職とか業務職とか、準総合職など、ますます選択の幅が広がっています。仕事で女子学生に会うと、「どのコースを選んだ方がいいでしょうか」と聞かれることがあります。「あなた次第よ」と答えるのはとても簡単なのだけれど、個人的には迷う気持ちはすごくよくわかります。

実は私自身も、就活ではぎりぎりまで「総合職か一般職か」を悩んだ1人です。具体的には、リクルート事件発覚数年後で、親に心配されるようなリクルートという会社で忙しく走り回るビジネスマンになるのか、それとも、押しも押されもしない総合商社の一般職として、ビッグビジネスをサポートする側にまわるのか、の選択でした。

私の同級生も、総合職としては超狭き門の人気企業に一般職で就職を決める人も多くいて、キラキラして見えて焦りました。社会に出るに際して、それまで意識することのなかった「女性ならではの選択」を迫られていると初めて感じた覚えがあります。

女性の幸せは二者択一?

この2つの選択肢。今考えると笑えますが、「総合商社の一般職で就職すれば、一流のビジネスマンの仕事を支えることができ、大きな責任も問われないでプライベートを楽しめて、そのうえうっかり素敵な人と知り合って海外駐在員の妻になったりするかも......」と妄想がふくらみましたねぇ。

「ずっと何らかの形で働いていたい」と思ってはいたのに、「女性としての幸せ」か「仕事人として頑張る」のどちらか1つに決めなくてはと思い込んでいたのです。この2つはまったく次元が違う問題なのですが、それにも気付きませんでした。

私の場合は、最後の最後にリクルートに決めました。「女性の幸せ」をあきらめたから...ではなく、ただただ、会うリクルート社員たちが魅力的だったからです。結局、「ま、ダメだったらそのとき考えるか」と腹をくくって決めてしまいました。それが正しかったのか、一般職の道を選択していたらどうなっていたか、妄想はできますが、人生は選択しなおすことはできませんからわかりませんね。

一方で、あれから25年近く働いてきて、私は、この選択に似た2択は、働く女性の前にいつも立ちはだかるなぁという実感もあります。「転勤する夫についていくか、別居で仕事を続けるか」「妊活に専念するか、仕事と両立させるべきか」「育児を主体にして働くか、家事を外注してでも出産前と同じように働くか」などなど、働き続けている限り、プライベートや人生と仕事の関係に悩み続けることに終わりはありません。

つまり、総合職か一般職かというこの最初の選択をしても「あがり」にはならない。ずーっとずーっと女性の悩みはつきないのです。どんな選択も女性の生き方として、正解であり王道です。おそらく、選択の連続だということが女性が「働く」ということでもあり、その選択を自分でする、ということが女性の特権でもあるのだ、ということではないかと思うのです。

だから、この最初の選択にも「正解」はありません。最後は自分の感情や「わくわくする方」を選ぶしかないのかもしれませんし、もっと言うと、「失敗だと思ったら何度でもやり直せる、また次の選択はすぐにやってくる」と思っていた方がいいのかもしれません。

総合職は将来の選択肢が広い、けれど......

総合職と一般職という選択は、よくよく見ると、1つの違いがあります。それは、総合職を選択することに比べて、一般職を選択することで得られると予想する幸せは、「他力本願」な部分が多いということです。大きな仕事をするのも責任を取るのもあなたが補助する総合職社員の誰かだし、駐在員の妻になれたとして、海外に連れていってくれるのも誰かです。うまくいかなくても「思っていたのと違う!」とは言いにくい。

もちろん、自分ひとりでは見られない世界を他力で見る、という作戦もありです。でも、自分の想像する未来が誰かによって作られるのか、自分で作っていくものなのか、を考えることも選択する上で重要なポイントだと思います。

また、将来的なキャリアの築き方でも差が生まれることもあります。総合職で勤務して、何らかの事情で仕事を離れた後に、また総合職で働くことは比較的可能なのに、同じように一般職・事務職でキャリアを積んだ後、総合職として採用されることは容易ではない、というのは1つの現実です。それに比して、総合職勤務だったからといって、一般職での転職が難しくなるということはあまり聞きません。

また、社内のコース転換制度を使っても、なかなか総合職の同期に追いつけないと嘆く一般職勤務出身の女性もいます。一般職でも思ったより責任が重いのに、総合職と給与の差がありすぎると感じる一般職女性も知っています。一般的には、総合職での勤務の方が、その先の仕事選び・会社選びでの選択肢は広がると言えるかもしれません。

こう書いていくと、「総合職」を選択することを勧めているように聞こえてしまいますね。でも決してそんなことはありません。どんなコースも企業や業務内容によって実態はそれぞれですし、ステレオタイプな判断は危険です。どちらを選んでも、自分で決めて、その道で全力投球していけたら、王道の選択をしたことになると私は考えます。

もし「そんなこと迷ってるの?」と周囲から言われたとしても、私は迷うのが当然だと思います。多様に準備されたコースを選択する、ということは働く女性として人生と働き方を考える、第一歩となる選択でもあるのです。いっぱい妄想して、うんうん唸って、最後はえいっと自分で決めてくださいね。「自分で決める」ことが何より大事なのです。

堂薗 稚子(どうぞの わかこ)
1969年生まれ。92年上智大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材系事業の営業職を経て「就職ジャーナル」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサー、ダイバーシティ推進マネジャーなどを歴任。13年、株式会社ACT3設立。女性活躍支援など、企業の組織開発・人材開発にかかわる調査・企画立案、コンサルティング・研修・講演などを行う。二児の母。

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