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何から始めるか(1) ~書を捨て、SNSを捨て、まちへ出よ!

僕ら流・社会の変え方(9)

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NIKKEI STYLE

前回は、仕事の内外で社会活動に関わることへのメリットや、「会社員」ではなく「社会人」として働くことの大切さをお話しました。

しかし、「社会活動に参加する意義はわかったけれど、ではまず何から始めればいいの?」そう思われた方も少なくないと思います。そこで、誰にでも簡単にできる社会との関係の持ち方・変え方を2回に渡ってお話していきたいと思います。

大きな課題を、小さなアクションに

僕がオススメする、「社会を変える」のはじめかた。その1つ目は、とにかくまちに出ることです。

「自分も社会の一員として、世界の課題を解決しよう!」とか「社会を変えよう!」と考えてしまうと、どうしても手の届かないような大きな問題に目が行きがちになります。たとえば、「環境問題を解決したい」「貧困問題を解決したい」などです。しかし、これらの問題の解決に向けたアクションは、大きすぎてなかなかイメージしづらいのが実情です。学生の皆さんにとっては特にハードルが高く思えてしまうのではないでしょうか。

「解決したい」世の中の問題に出会った時、オススメするのは、一見解決することが難しいようなものへのアプローチを、まずは自分ができる小さなアクションに落とし込んでみることです。

例えば、「環境問題を解決する」という目標を掲げた時、「地球全体のCO2をどう削減するか」と漠然と考えるのではなく、まずは自分たちの家でできる省エネや節電をどうしたら効率的にできるのかを意識してみる。あるいは、「地球上のごみをゼロにする」ために、まずは自分の家の半径100mのごみをゼロにする方法を考えるなど。もちろん、誰も思いつかなかった方法や最新のIT技術などを使って一気に解決することを考えることも大切なのですが、そのような場合でも、身近な場所や自分の住むまちでできる小さなアクションを考えることが発想のヒントとなります。

自分とその周りの人たち、また自分の住むまちが良くなれば、その延長線上できっと世の中全体が良くなると僕は思っています。なぜなら、小さなまちの成功事例は、モデルケースとして社会全体に広がっていく可能性を持っているから。そして、まちでの小さな成功体験の積み重ねが、個々人の「社会を良くする」能力をどんどん高めていくことになるからです。

僕が代表を務めているNPO法人グリーンバードでは、小さなアクションとして「まちのごみ拾い」を行っています。原宿・表参道で12年前に産声をあげた活動は、今や国内外に68の拠点を構えるほどになり、「ごみゼロ」の社会の実現に向けて、一役買っていると自負しています。因みに、裏テーマは「ゴミ拾いを通じて社会に参加することを増やすこと」。「環境問題を解決する」だと少し難しく思えますが、「まずは、自分たちのまちをキレイにする!」だと参加しやすく、一度参加した人がまた、思い思いにまちのために動き出してくれたらいいなあと思っています。

まずはまちに出てみよう

まずはまちにでてみる。まちを歩いてみたり、地域の活動に参加したりすると、見えてくるものがたくさんあるはずです。「一人暮らしの高齢者が増えていて困っている」、「年に1度の大きな祭りの神輿の担い手が足りていない」、「でも若者は必ずしもまちづくりに参加したくないわけじゃない」などなど、きっといろいろな課題と出会うことになります。

そして、神輿の担ぎ手が足りていないことを知ったら、まずは参加してみる。高齢者の一人暮らしが多いなら、地域で出会った人の家に話をしに行ってみる。商店街に買い物に来る若い人がいないのであれば、友人を誘って商店街に顔を出してみる。そうした中でさらに課題が見つかり、自分がやるべきことがだんだんとはっきりしてきます。もちろん、ビジネスが得意な人は、見つけた課題をサービスにして起業するのもひとつの方法です。

自分ひとりでできないことは、自分の周りの友人・知人に声をかけたり、FacebookやTwitterなど使って仲間を呼びかけアクションをしたりすることも大切です。SNSを多用しすぎると次第に自分の嗜好に沿った友人のタイムラインしか流れないようになり、ニュースサイトも含め偏った情報だけに触れるのはコミュニティを細分化させ、思考が偏向していき危険だという指摘もあります。(これについては別のところでまた触れたいと思います。)しかし、逆に言えば、仲間を集めるフェーズでは使えると言えるでしょう。

僕らが政治を使う時

ただし、みなさんがまちを歩いて見つけた中で、どうしても小さなアクションに落とし込み、次の日からすぐに解消に向けて動き出せないものもあります。それは自分たちの力だけでは解決できないような、社会構造が絡んでくる問題です。

例えば、一人暮らしの高齢者に対して専門的に対処する介護の担い手をなんとかして増やそうと思っても、介護事業者の方が労働に見合った賃金を得ることができていない、介護保険制度が十分ではない、など社会の制度やルールの課題に打ち当たる可能性があります。

日常で感じるちょっとした困りごとや「こうだったらいいのに」ということは、まちに住む自分たちの力で解決できることが多いのですが、その先に、何かしらの形で社会の仕組みやルールを司る「政治」にたどり着く場合があります。自分たちの手の届く領域ではなくなった時、また、ある程度まとまったお金が必要で、かつ世の中の多くの人が必要としているであろう課題を見つけてしまった時は「政治」の力が必要になります。

そこで次回は、僕が議員という職業を通して見つけた、政治を使いながら社会を変えていく方法をご紹介したいと思います。

横尾俊成(よこお・としなり)
 NPO法人グリーンバード代表/NPO法人マチノコト代表/港区議会議員(無所属)/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 後期博士課程に在籍中。早稲田大学大学院修了、広告会社の博報堂を経て現職。まちの課題を若者や「社会のために役立ちたい」人の力で解消する仕組みづくりがテーマ。第6回、第10回マニフェスト大賞受賞。月刊『ソトコト』で「まちのプロデューサー論」を連載中。著書に『「社会を変える」のはじめかた』(産学社)、『18歳からの選択 社会に出る前に考えておきたい20のこと』(フィルムアート社)。
HP:http://www.ecotoshi.jp
Twitter: @ecotoshi

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