日本経済新聞 関連サイト

OK
[ skill up-自己成長 ]

女子大生のインド放浪記(1)中国から日本、インド、アメリカ・スタンフォード大学へ

吉永恵 authored by 吉永恵スタンフォード大学修士1年
女子大生のインド放浪記(1) 中国から日本、インド、アメリカ・スタンフォード大学へ

 スタンフォード大学大学院修士1年目の吉永恵(よしなが めぐみ)と申します。学士は早稲田大学と北京大学の双学位プログラムを卒業しております。約3年間で両大学の卒業単位を履修し終えたため、4年目は世界を周り、開発途上国を中心に海外インターンシップをしておりました。卒業後は日本国内で就職をせずに、全世界から優秀な人材が集まるアメリカを見てみたいとの思いから、米国の大学院を受験する道を選びました。

 私の人生においての軸もしくは生きる意義は「国境なき絆」だと考えています。今までは様々な国際交流活動や貧困削減活動に関わってきました。例えば、G20やAPECのような外交的なプラットフォームを活用した活動から、自分で一からプロデュースをした草の根の活動まであります(詳細はこちら)。現在は、日本とインドをつなぐ活動を手伝っております(詳細はこちら)。今回のコラムでは私の海外インターンシップの経験を紹介できたらと思い、その中でも最も直近のインドについて話したいと思います。

生い立ち--国境なき友情を求めて

 まず私の生い立ちから話したいと思います。私自身は華僑です。両親は中国出身で20代のときに日本に留学し、それから帰化をしてずっと日本に住んでいます。私の幼少期は祖父母と一緒に中国で過ごし、中学校のときに日本にいる両親の元に戻ってきました。初めて日本の中学校に転校してきたときにはカルチャーショックを受けるとともに、イジメにもあいました。中国にいたときには「日本人だから」という理由でクラスメイトに馬鹿にされ、日本に来たら「中国人だから」という理由で辛い思いをさせられました。日中関係の緊張が私という一人の女の子の身で体現されていました。このような経験から、私は国籍を超える友情を求め、東京にある国際基督教大学高等学校(ICUHS)に進学する道を選びました。

 ICUHSでは世界52カ国からの帰国子女とハーフの友達と出会い、そしてICUHSは「日本と中国」しかなかった私の世界観を「世界」まで広げてくれました。タンザニア出身のイギリス人と日本人のハーフの友達の話を聞いたり、ニューヨークで過ごしてきたファッションが大好きなシティーガールの友達の生い立ちを聞いたり、高校生活の毎日がワクワクしたもので、楽しくてたまりませんでした。

早大と北京大のダブルディグリーコースへ

 早く世界を見てみたいと思い始めたのはその頃です。しかし、私ははっきりとわかっていました。3年後に大学受験が控えているため、世界に出かける夢は大学生になってからにして、まずスタートラインが同年代より遅れていることを認識した上で、高校3年間は受験勉強一本にフォーカスすることにしました。日本語から国語、社会、歴史、数学などの科目をセンター試験でいい点数を取れるように猛勉強。その結果、第一志望の大学とダブルディグリーのコースに現役合格することができたのです。

 そもそもどうして早稲田大学と北京大学のダブルディグリープログラムを選んだのかをお話ししましょう。中国で生活をしていたときから北京大学にずっと行きたかったのですが、来日後、両親と離ればなれの生活はもうしたくはありませんでした。そう思っていたときに、日本の大学にも通いながら北京大学の双学位がとれるプログラムがあるのを知り、早稲田大学を受験しました。このプログラムは早稲田で3年間、北京で1年間勉強するプログラムです。北京では国際関係学院の学位をとるための必修科目すべてを1年で履修し終えないといけませんでした。そして、一定の成績以上でないと学位が与えられませんので、とてもタフでした。私は規定の124単位より多い、早稲田90単位、北京60単位を取得して卒業しました。

どうしてインド?

 大学の合格通知が来た次の日、私は本屋さんから大きい世界地図を購入し、大学を卒業するまでに世界地図からピックアップした25カ国をバックパッカーで回ろうと決めていました。実は当時決めていた国々の中でちょうど25カ国目がインドでした。この25個の国はどうやって絞ったかに関しては以下の基準があります。
1.長い歴史や独自の文明を持ち、かつ和僑(海外で長く生活をしている日本人のこと)のつながりがある国
2.世界七大宗教のいずれかを信じている宗教色の強い国
3.これから注目される可能性の高い、かつ経済発展に寄与する基本的な生産要素を持つ国

 インドは和僑とのつながりという面では少し弱いのですが、他の全ての基準に当てはまったことで、私のTo Do Listに選ばれました(笑)。特に3番目の基準に関しては、莫大な人口と資源を持ち、さらにIT大国として注目されているインドは私の中でかなり魅力的な国でした。また、2014年9月にスタンフォード大学の受験に備え、キャンパスビジットをしたときの経験も影響しました。シリコンバレーとスタンフォード周辺にいるエンジニアの半数以上がインド人だということを知り、さらに大学院に進学する前に「アジアのシリコンバレー」と呼ばれているインドに行ってみたいと強く思ったのです。

インド独立記念日を祝うこどもたち

吉永 恵(よしなが・めぐみ) スタンフォード大学大学院修士1年。国際基督教大学高校、早稲田大学政治経済学部・北京大学国際関係学院を卒業後、渡米。精神面を鍛えるために毎週15kmのジョギングを行う努力家。休みの日は自然豊かな土地にドライブに行くことが好き。これまでに25カ国100都市以上を旅行した。