日本経済新聞 関連サイト

OK
skill up-自己成長

フィリピンで働く内定者(上)日本の学生はいかに恵まれた環境にいるか

フィリピンで働く内定者(上) 日本の学生はいかに恵まれた環境にいるか
authored by 外山雅大早稲田大学4年/ナイル株式会社内定

 こんにちは。早稲田大学4年で、ナイル株式会社内定者の外山雅大です。今年の7月からフィリピン現地法人の立ち上げメンバーとして、フィリピン・セブ州マンダウエ市で働いています。ナイルは2007年設立のインターネット企業で、2012年から「Appliv(アプリヴ)」というユーザー参加型のアプリ情報サービスを運営しており、今年世界展開をスタートしました。

 現地では、立ち上げ責任者である高階良輔取締役と二人でひとつ屋根の下で暮らしながら、現地法人のマネジャーとしてスタッフの採用から教育まで、子会社立ち上げに関わるあらゆることを担当しています。一方で、私自身まだ大学生でもあるので、試験期間やゼミ活動の際には日本に一時帰国するなど、うまく時間をやりくりしながら毎日を過ごしています。そんな私の経験から、大学生が持っている可能性や、新興国での仕事について、このコラムを通じて皆さんにお伝えしていければと思います。

現地スタッフと

大学生に子会社立ち上げなんてできるの?

 フィリピンで私はマネジャーとして働いていますが、世間的に見ればまだ大学生で、しかも内定者インターンという身です。現地で採用するメンバーの多くは私よりも年上ですし、新卒であっても同じくらいの年齢の人たちばかりです。それに、私の英語は「流暢です!」と言えるレベルではありませんし、まだ現地の文化に精通しているわけでもありません。

 しかしそこで、英語が分からなかったとか、大学生で経験がなくてメンバーから信用を得られなかったといった言い訳をすることはできません。自分の頭で「今しなければいけないこと」「できないこと」を常に考えて、強引にでも前進する力が求められています。

 私の場合、大学2年生の時からベンチャー企業で長期インターン、半年間のインド留学、ナイルで3カ月間の事業研修を受けるなど、大学生として課外活動に使える時間をうまく活かしながら、様々な経験を積んできました。その経験があるからこそ、私は大学生であっても子会社立ち上げはできるし、ナイルのメンバーからこの大きな役目を任せてもらうことができたと思っています。

新興国の現実と日本人大学生の可能性

現地法人近くの街並み

 ナイルでは新卒のフィリピン人を採用していることもあり、現地の大学生と関わる機会は少なくありません。そこで現地の大学生と関わっていると日本の学生がいかに恵まれた環境にいるかがよくわかります。これはフィリピンに限ったことではありませんが、フィリピンだと日本のような一括新卒採用制度はなく、初任給は高くても日本の4分の1(月給2万ペソ=約6万円)ほどしかありません。

 フィリピンは企業の数に対して人口が圧倒的に多く、職を持つこと自体簡単ではありません。特に新卒ともなると、企業での就業経験もほとんどなければ、留学もお金がなくてできないなど、何かしら自分でキャリアステップを見つけていかないと仕事すら始めることができないのが現実です。

 一方、私はこれまで大学に通いつつアメリカ、メキシコ、フィリピン、インドに留学したこともあれば、複数の企業でWebマーケティング、営業、コンサルティングなど様々なことを学ぶ機会がありました。日本の学生はアルバイトをして海外旅行をすることもできますし、なかには自分で起業してそのまま会社経営を続けるような学生もいます。

 確かにまだまだ日本でもインターンや留学など大学の学外で課外活動をする人は少数だと思います。しかし、そういった経験を通じて、社会人以上に自分を成長させる機会に日本人の学生はすごく恵まれているんじゃないかなと思っています。

外山雅大(とやま・まさとも) ナイル株式会社インターネットメディア事業部 マーケティング担当 2016年度新卒内定インターン。1992年、長野県生まれ。茗溪学園高等学校卒業。早稲田大学政治経済学部4年。大学2年生の時に人材紹介・Webメディア運営を専門とするフリーランスの元で1年間のインターンを経験。2014年7月、ナイル株式会社(旧ヴォラーレ株式会社)のSummerインターンシップに参加し、2016年度新卒として内定。その後、インド(バンガロール)にて半年間のプログラミング留学をしながら、日系ベンチャーキャピタルのアソシエイトとして活動。帰国後、ナイルでの約3カ月間の事業研修を経て、2015年7月、取締役の高階とともに渡比。セブ州にて子会社の立ち上げに従事。