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ハラケンの「政治を動かす」(9)政治を身近な位置に置く方法
~まずは質問から始めよう

ハラケンの「政治を動かす」(9) 政治を身近な位置に置く方法~まずは質問から始めよう
authored by 原田謙介NPO法人YouthCreate代表

若者が積極的に動く、18歳選挙権時代へ

 前回のコラムでは、18歳選挙権時代の到来について書きました。来年2016年を「選挙権年齢が下がった」年で終わらせるのか。それとも、「若者が主体的に"動き出した"」年にするのか。後者に向かって、自分も色々と仕掛けていきますし、大学生のみなさんも投票に行くことはもちろん、その他も積極的に動いていく必要があります。

 その積極的な動きの一つとして、安全保障法案の議論に関しての学生の積極的な行動が起こったことです。多くのメディアにも取り上げられ、国会に対しても何らかの影響は与えたと思われます。自分のSNSを見ていても半年前と比べて確実にこの法案に関して投稿をしている大学生や若者の数は増えており、若者の政治への主体的な動きとして注目すべき状況がそこにはあると言えます。

意見は持てないけど気にはなる若者へ

 しかしながら、「若者と政治をつなぐ」活動を行う自分の立場として関心を払っているのは、明確な賛否を持って集会を開いたり、インターネット上で意見を発信したりする若者だけではありません。安全保障法案の議論や中身が何か重要な事であるとは感じてはいるものの、賛否を決めきれずもやもやしていたり、どうしても自分事として捉えることができなかったりする若者も多くいます。

 しかし、このような若者も安全保障法案に関する諸々の動きや盛り上がりの影響は確実に受けています。そして若者の多数派はこのような若者であるとも感じています。読者のみなさんにも該当する方がいるでしょう。そのような皆さんに2つ政治への関わり方をお伝えします。

意見ではなく質問からはじめよう

 何かの物事に対して自分の意見を持つことは本当に難しいです。多くの論点があり複雑なものに対して、結論を自分の中で作りだすのは容易ではありません。どれだけ情報を集め、知識を得れば結論を出すことができるかは人によって違います。結論を出すことができずもやもやする過程の中で思考を諦め、その物事自体への関心を失うことが一番もったいないです。

 結論を出し意見をもつことはもちろん大事ですが、関心を持ち続けることももちろん大事です。関心を持ち続けるための一つの方法は「質問」を作り出すことです。そして身近にいる詳しい人に聞いたり、SNSで発信してみたりしてはいかがでしょうか?

 また、今回の安全保障法案のような政治に関わる話であれば政治家に聞くということが、質問のぶつけ先として考えられますが、なかなかそのような機会はないと思います。YouthCreateではYahoo!JAPANとともに、誰もがTwitterを使い各政党に安全保障法案に関しての質問を行うことができる企画「ASK NIPPON 安全保障法案 #政党だけど安保法案の質問ある?」(http://ask.seiji.yahoo.co.jp/security_legislation/)を実施しました。告知期間がほとんどない中で多くの質問が集まり関心の高さを知ることができました。

 みなさんも政治に関して疑問がある際に思いきって政治家や行政に質問をしてみてはいかがでしょうか? 国会議員から返事が来るということはあまり期待できないかもしれませんが、身近な地方議員はあなたの質問に答えてくれる可能性は高いです。

身近な街の政治に目を向けてみませんか

 安全保障法案の盛り上がりから政治へ関心を持ったけれども、やはり自分事とは考えられず、どこか遠いとこでの議論だなと思ってしまっている方はいませんか。そのような方にお勧めをしたいのは自分の街の政治に目を向けてみることです。国会での議論については知ってはいるが、市や区などの議会で何が議論されているのかについては知らないという人もいるのではないでしょうか。

 メディアなどにより情報が得られにくい状況にあるため、仕方のないことだとは思いますがもったいないです。「駅前の駐輪場の建設について」「廃校となる小学校の跡地利用について」「新しく作る公園をどう設計するのか」などなど、身近な話題がたくさんあります。ぜひ、街のHPに一度アクセスしてみてください。街の広報誌(○○市だより)に目を通してみてください。きっと自分事に感じる話題があるはずです。

引き続き政治を頭の片隅に

 常に政治へ強い関心を持ち続けることは難しいですし、誰にとっても必要なことだとは思いません。しかしながら、自分の生活と政治の関わりを知れば、主権者としての意識も高まります。気になるテーマについて考えることから逃げず常に質問を描き続けることはあなたの能力だけでなく、質問を受けた側にとっても有益です。政治を常に頭の片隅においてみてください。

【ハラケンの「政治を動かす」】
(1) 「どうせやったって変わらない」と思っている、あなたへ
(2) 若者たちよ、仕掛けよう 日本が危機から脱するために
(3) 「アウェー」の場に乗り込もう
(4) インターネットと政治① ネット選挙運動解禁まで
(5) インターネットと政治② 「投票日告知プロジェクト」の成否は...
(6) 統一地方選挙で選ぶ側の立場を体験しよう!
(7) 「都知事候補だけど質問ある?」~有権者が候補者にツイッターで質問
(8) 2016年を「若者が動き出した」年にしよう!
(9) 政治を身近な位置に置く方法~まずは質問から始めよう
(10) 参院選までに準備したい2つのマイ争点(上)~少子高齢化に注目
(11) 参院選までに準備したい2つのマイ争点(下)~自分の興味・関心から探す