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[ career-働き方 ]

卒業までにやっておくべきこと(5)大塚製薬の大竹悠さん
「被災地ボランティア、いまに生きる」

authored by 日経カレッジカフェ取材班
卒業までにやっておくべきこと(5) 大塚製薬の大竹悠さん「被災地ボランティア、いまに生きる」

 就職戦線を乗り切って内定を勝ち取った学生の皆さんに、先輩社員からのメッセージをお届けします。テーマは、残された学生生活を有意義に過ごすために、いま何をすればいいのか。今回、語っていただくのは、大塚製薬で医療機関に医薬品の情報を提供している大竹悠さん(25)です。

連日6~7軒の医療機関を訪問

――大竹さんの今の業務内容を教えてください。

「医療機関の先生方に、医薬品の情報を提供するMRという仕事をしています。担当は中枢領域といって、精神科や心療内科にお邪魔しています。扱うのは、抗精神病薬などの情報です。いまは東京都中央区、江東区の医療機関30軒弱を担当しています。1日にだいたい6~7軒、訪問していますね。先生の休憩時間に30分くらいもらえる時もあれば、医局前で短時間の立ち話ということもあります」

――普段、どんなことに気をつけていますか。

「先生にお会いする際は、次の面談につながるような話題に気をつけています。先生から宿題をもらえたら、次もお会いできますからね。そのためにも、社内の勉強会でロールプレーイングの訓練を積んだり、プレゼンテーションの勉強をしたりしています。あわせて先生方の論文にもきちんと目を通して、理論武装しています」

大竹悠(おおたけ・ゆう) 大塚製薬 東京支店 医薬五課 医薬情報担当(中枢領域担当)  1990年、東京都出身。2013年、青山学院大学 文学部英米文学科を卒業し、大塚製薬に入社。「先生に信頼されるMR」を心がけている。平日は友人とカフェ巡り、休日は旅行を楽しんでいる

患者さんに役立つのが一番の喜び

――うれしいのはどんな時ですか。

「先生から、患者さんの副作用や効き方で困っていると相談を受けることがあります。そんな時は、参考となる文献を紹介したり、処方の方法を提案したりします。その結果、患者さんの病状がよくなると、やっぱりうれしいですね」

――逆に、つらいこともあるでしょうね。

「なかなか、面談の機会をもらえない先生がいる時ですね。そんな時は、名刺の裏にメッセージを書いて残します。こうした努力を積み重ねて、医薬品の説明会などに参加していただけるとほっとしますね。先生方に信頼されるMRを目指して、努力を重ねたいと考えています」

「先生に信頼されるMR」を心がけている

社会に貢献したくて志望

――続いて、学生時代に製薬業界を志望した経緯を教えてください。

「人の役に立つ、何か貢献できそうな仕事がいいなと考えていました。そのため、幅広く、さまざまな業界をのぞいてみたのです。そんななかで、大塚製薬の説明会や先輩社員の声を聞いているうちに興味が深まりました。もともと、ポカリスエットがあるので、社名は知っていましたが、他社がやらないことをやる会社だという話を聞いてとても面白いと感じたのです。MRという仕事は、医薬品の適正使用を伝達するものです。説明を聞くにつれ、働く実感がわいてきました」

被災地でのボランティア経験がいまに生きている

――では、卒業までに何をしたらよいのか、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

「私自身のことを少し紹介しましょう。学生時代は、ボランティア団体で活動していました。2年生の最後に、東日本大震災が発生。その後、3年生の時に立ち上がった団体です。何か貢献できることはないかと考えて行動に移しました。実際に学生を集めて、被災地に派遣。瓦礫を撤去したり、中学生の勉強を指導したり、することはたくさんありました。自分も現地で汗を流しました。これは貴重な体験だったと思います。ボランティアの経験があったからこそ、今の仕事をやりたいと思えた面もあったでしょう。学生の皆さんも興味があれば、こうした経験をするのはよいと思いますよ」

「大学では英米文学科に在籍していました。語学力は必要だろうと考えて、TOEICの勉強をしました。また、会社からMRの認定試験の教材が送られてきたので、その勉強もしました。文系なので最初は難しく感じましたが、入社後はテストがあると聞いていたので、コツコツと取り組みました。こうした勉強もやっておくとよいでしょうね」

「このほか、社会人の先輩にいろいろと話を聞くのも参考になると思います。自分が進もうとする業界だけでなく、さまざまな分野で活躍している方々の声に耳を傾けるのも勉強になりますよ」

社会に貢献できる仕事を求めていた

(聞き手は村山浩一)

連載【卒業までにやっておくべきこと】
(1)全日空の財津弘彬さん「英語学習と生活リズム維持を」
(2)大和ハウスの康乗佐知さん「幅広く資格や体験を」
(3)サントリーの中村曜子さん「"お客さん"を観察しよう」
(4)大和証券の水村茉菜さん「経済の勉強を。仲間も大切に」
(5)大塚製薬の大竹悠さん「ボランティア、いまに生きる」
(6)JTBの田中奈津子さん 「5回の卒業旅行で学ぶ」
(7)NTTデータの八巻絵美さん 「勉強会や交流会に参加」
(8)トヨタ自動車の田宮幸恵さん 「異文化と触れ合おう」
(9)日本航空の村杉汐音さん 「大学の授業を大切にしよう」
(10) 三井物産の中岡壮史郎さん 「目標を立ててクリア」を繰り返せ
(11)楽天の戸田雅子さん 「社会人と話す機会を作ろう!」
(12)東京海上日動の森山大志さん「内定後もOBを訪問」

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