日本経済新聞 関連サイト

OK
[ career-働き方 ]

卒業までにやっておくべきこと(7)NTTデータの八巻絵美さん
「勉強会や交流会に参加」

authored by 日経カレッジカフェ取材班
卒業までにやっておくべきこと(7) NTTデータの八巻絵美さん「勉強会や交流会に参加」

 就職を控えた学生の皆さんに、先輩社員から「卒業までにやっておくべきこと」を語っていただきます。第7回は、NTTデータ製造ITイノベーション事業本部の八巻絵美さん(25)です。

――いまはどういうお仕事をされていますか。

 BI(ビジネスインテリジェンス)といって、顧客企業のさまざまな業務データを分析、加工してわかりやすく可視化し、問題解決や意思決定に役立てるコンサルティングを行っています。プロジェクトごとに顧客企業とチームを作って常駐し、毎日直接そちらに出社して、常に話し合いながら共同で作業を進めます。顧客の希望を聞き、少しずつ問題を解決しながら力を合わせて徐々にシステムを作り上げていきます。

 製造ITイノベーション事業本部は、その名の通り製造業の顧客企業を担当します。プロジェクトは1年以上に及ぶものが多く、私は入社3年目ですが、今の企業が3件目です。

システムに関心をもった理由

――どんな学生生活でしたか。

 外国語学部の英語学科で地域研究を専攻していました。アジア開発学生会議という学生団体に所属するとともに、開発経済のゼミに入り、東南アジアをフィールドに学んでいました。アジアの経済発展と貧困、環境保全などに関心があり、援助や環境ビジネスなどに携わることも考えていました。3年のときに英マンチェスター大に1年間交換留学し、4年生の夏に帰国しました。

――そこからすぐ就活を始めたのですか。

八巻絵美(やまき・えみ) 山梨県出身。2013年東京外国語大学英語科卒、株式会社NTTデータ入社。製造ITイノベーション事業本部コンサルティング&マーケティング事業部コンサルティング部所属。入社以来、製造業向けビジネスインテリジェンス(BI)システムを提案・構築するチームでグローバル案件を含むプロジェクトに参画。趣味はヨガと英会話。週末はヨガイベントを企画している。

 同級生の就活はほとんど終わっていましたが、秋採用などもあるので、就活しようと思えばできました。でももっと進路についてじっくり考えたかったのと、業界研究もしたかったので、その年は留年しました。

 夏以降、女子学生を対象としたNPO主催のインターンで、課題解決プロジェクトに参加しました。すごく独創的なアイデアを出す人などもいて、いろいろな人と一緒に活動する中で、自分はコンセプトを考えたりするよりは、具体的なロジックを組み立てていくことが向いているのではないかと思うようになりました。

 そして、援助や環境ビジネスよりも、ロジックを積み上げて「情報システム」を作り上げていくSI(システムインテグレーター)企業に関心を持ち、NTTデータを第一志望として就活しました。

採用は約3割が文系

――NTTデータというと、理系の就職先というイメージですが。

 新卒の約3割は文系です。入社時の面談と約2カ月の研修を経て、本人の希望と特性をみて文理問わずSEや営業に配属されます。文系でもシステムという「ものづくり」に携われる、という点に魅力を感じて志望した人も多いですね。海外でのプロジェクトも多く、学んだ英語を生かせるのではないかと思いました。

――内定後は何をしていましたか。

 5年の4月末に内定してからは、じっくり卒論に取り組みました。カンボジアの漁村にフィールドワークに行き、住民や企業がどのように漁業資源を利害調整して管理しているかを調べました。

 また、留学で身につけた英語力が落ちないように、英語を勉強するイベントやコミュニティには積極的に参加していました。そうした場では英語を学ぶだけでなく、さまざまな年齢の社会人とも多く出会い、大変刺激を受けました。

「知らなくても、恥ずかしくない」

――学生にアドバイスをお願いします。

 企業に入ると、社内でも仕事先でも、知り合うのはわりと自分と属性の近い、同じような人ばかりになりがちです。そういう意味では、時間のある学生のうちに、できるだけいろいろな人と知り合う努力をするといいと思います。どんな基本的なことを知らなくて聞いても恥ずかしくないというのは、学生の特権です。興味のある勉強会や交流会に参加するのもいいですし、海外旅行なども絶好の機会でしょう。

 就活の自己分析などのときにも、自分がどんな人間なのか、何をしたいのか、1人で考えていても堂々巡りしてしまい、なかなか結論が見えてきません。私の場合、インターンやフィールドワークでの経験は、人と会って議論しながら考えていくことで視野が広がり、論理を展開させていくことができたという点でとても有効でした。これは今の仕事でもまったく同じです。

――こんな勉強をしておけばよかった、と思うことはありますか。

 システムの勉強などは、独学よりは入社して実際に仕事を進めながら現場で学んでいく方が効率的だと思います。ただ、エクセルやパワーポイントなど、社会人として基礎的なスキルは身につけておくとよかった気がします。会社に入ればすぐ自分の考えを相手に伝えることが必要になるので、そうした技術があるとわかりやすいですし、説得力が増します。

――就職を控えた学生に、おすすめの本などがあれば。

 入社してから読んだ本ですが、『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』は、現在の仕事にとても役立ちました。学生さんでもこれを読めば、会社での仕事というものがどんなものかイメージできるのではないでしょうか。といっても別に難しい内容ではなく、「物事を決してあきらめずに粘り強く考え続ける」ということです。社会に出てから出会う課題は、すぐには解決できないものばかりです。ただそれでもあきらめずに1人で、また他の人と協力して取り組み続けて初めて、解決策が導き出せるのではないかと思います。

(聞き手は糸屋和恵)

連載【卒業までにやっておくべきこと】
(1)全日空の財津弘彬さん「英語学習と生活リズム維持を」
(2)大和ハウスの康乗佐知さん「幅広く資格や体験を」
(3)サントリーの中村曜子さん「"お客さん"を観察しよう」
(4)大和証券の水村茉菜さん「経済の勉強を。仲間も大切に」
(5)大塚製薬の大竹悠さん「ボランティア、いまに生きる」
(6)JTBの田中奈津子さん 「5回の卒業旅行で学ぶ」
(7)NTTデータの八巻絵美さん 「勉強会や交流会に参加」
(8)トヨタ自動車の田宮幸恵さん 「異文化と触れ合おう」
(9)日本航空の村杉汐音さん 「大学の授業を大切にしよう」
(10) 三井物産の中岡壮史郎さん 「目標を立ててクリア」を繰り返せ
(11)楽天の戸田雅子さん 「社会人と話す機会を作ろう!」
(12)東京海上日動の森山大志さん「内定後もOBを訪問」


「日経College Cafe」のお勧め記事はこちら>>