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未来を創る英語プレゼン高齢者による日本の伝統工芸品制作を
一橋大学「Infinity」

未来を創る英語プレゼン 高齢者による日本の伝統工芸品制作を一橋大学「Infinity」
authored by グローバル人材育成フォーラム

「先進国」の方が「途上国」より優れているのか

 一橋大学チーム「Infinity」です。今回のプレゼンテーション大会のテーマ「アジアそして世界の未来を創る『協働プロジェクト』」に対する私たちInfinityの最初の意見は、「先進国」から「途上国」への支援を軸に「協働」しようというものでした。しかし、話し合いを進める中で、自分たちの中にある前提、つまり、「先進国」は「途上国」より開発が進んでいて支援を施す側であるという前提に疑問を抱くようになりました。

 「先進国」の方が「途上国」より優れているという認識は一体何を根拠にしているのか、そもそも「先進国」と「途上国」の定義は何なのか――。毎日のように議論を積み重ねた結果、私たちが至った結論は「先進国」と「途上国」というのは、あくまで経済的にまだ成長する見込みが大いにあるかないかを考える上で便宜上使われている用語に過ぎず、どちらが優れているかを論じること自体おかしいのだというものです。

 このように自分たちなりに答えを出そうともがいたことで、私たちの考えは大きく変化しました。しかし、現状では以前の私たちと同様に考えている人が多いように思います。そこで私たちは、そういった認識に疑問を持つべきだというメッセージを今回のプレゼンテーション大会を通して広く発信したいと考えました。

夏休みに東南アジア数カ国を訪問

 まず私たちが行ったことは、実際に「途上国」といわれる国々に行って現状を見てくることです。夏期休暇中に東南アジアの数カ国を訪れました。どの国にもすばらしい面は多く見られましたが、中でも私たちが感銘を受けたのはベトナムのホーチミンにある、企業や政府と提携をしながら低所得者層に対して西洋料理やカスタマーサービスを教えている職業訓練学校「Hoa Sua School」です。この学校は、1)短期間で学べる、2)社会で需要のあるスキルが学べる、という職業訓練において重要な2点を押さえています。ここから私たちは、「アジアそして世界の未来を創る『協働プロジェクト』」を考える上での大きなヒントを得ました。

 「Hoa Sua School」の長所を、日本がどの国よりも早く直面している現実、高齢化の問題の解決に応用できるのではないかと考えたのです。すなわち、引退して時間があるけれど、コミュニティに所属しておらず友だちを作る機会がなかったり、年金を十分にもらえず重労働を強いられたりして、豊かな生活を送ることができない高齢者の方々に対して、日本の伝統工芸品を作るための作業場を提供し、他人とのコミュニケーションの場や収入向上の機会を創出するというものです。

高齢者の生活の質向上と上伝統工芸品の伝承

 このプロジェクトのメリットには、高齢者の方々の生活の質を上げることだけでなく、忘れられそうな伝統工芸品の良さを伝承する機会の創出や、これから増加が見込まれる外国人観光客用の土産物の提供が挙げられます。

 以上は概略に過ぎませんが、このようなプランを固めていく中で、多くの議論が交わされました。様々な可能性を考え、色々な意見が出ては消えを繰り返していました。自分たちだけでは分からないことも多く、大学の先生方に意見を求めたこともありました。その過程をたった10分間のプレゼンテーションにまとめることは至難ですが、制限時間が短いからこそ私たちが伝えたいことの核は何なのかを深く考えることとなり、プレゼンテーション自体が徐々に洗練されたものになりました。大会本番では、この5カ月間私たちに協力してくれた方々への感謝を忘れず、これまでの成果を発揮して、本当に伝えたいメッセージを観客の皆様にお届けしたいと願っています。

グローバル人材育成フォーラム
開催日時 2015年11月21日(土) 13時~17時
会  場 亜細亜大学 武蔵野キャンパス 3号館講堂(〒180-8629 東京都武蔵野市境5-24-10)
主  催 文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」東日本第2ブロック
共  催 日本経済新聞社 人材教育事業局
対 象 者 大学生、大学教職員、企業関係者、一般
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参加チームの記事
昭和女子大学チーム「CRASY」 テーマ「OKOMEDACHI PROJECT」
創価大学チーム「FUSION!!」 テーマ「Asian Collaborative Class Project」
中央大学チーム「Shields for IAP」 テーマ「Collaborating to End Indoor Air Pollution for Family Health」
東京医科歯科大学チーム「Team DMOTT」 テーマ「Flush in a Crash」
東京工業大学チーム「ToiTech」 テーマ「Technology for 33 %」
東洋大学チーム「チーム・ミンガラバー」 テーマ「Healthy Myanmar,Healthy World」
一橋大学チーム「Infinity」 テーマ「Retraining,Reemployment,Revolution」
早稲田大学チーム「チームヒマラヤ山脈」 テーマ「Let's Go, LEGO®!!」