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[ career-働き方 ]

卒業までにやっておくべきこと(11)楽天の戸田雅子さん
「社会人と話す機会を作ろう!」

authored by 日経カレッジカフェ取材班
卒業までにやっておくべきこと(11) 楽天の戸田雅子さん「社会人と話す機会を作ろう!」

 就職戦線を乗り切って内定を得た学生の皆さんに、先輩社員からのメッセージをお届けします。テーマは「残された学生生活を有意義に過ごすために、いま何をすればいいのか」。今回、語っていただくのは楽天の戸田雅子さん(23)です。

月商30万円を100倍に!

――現在の業務を教えてください。

 「『楽天市場』に出店してくれているお店の売り上げを伸ばすECコンサルタントとして、14年7月からグルメとお酒、ワインを担当しています。2015年7月にサブリーダーになり、11月からリーダーを務めています。そのためチームマネジメントも大事な業務です」

――入社2年目でリーダーに昇格とはすごいですね。

 「リーダーは1年上の先輩でも全国で数人しかいないため、2年目の社員ではほとんどいないと思います。楽天は頑張ればいくらでもチャンスがあり、結果を出せばそれに応えてくれる会社です」

戸田雅子さん(とだ・まさこ) 現在、楽天 楽天市場事業グルメジャンルグループリーダー。1991年生まれ。2014年法政大学キャリアデザイン学部卒業。同年楽天に入社。14年7月よりグルメジャンルグループ配属、15年11月よりグループリーダー。趣味は大声を出すこととクラシックバレエ。

――どのような結果を出されたのですか?

 「担当する店舗の1つを、それまでの月商10万円から3000万円まで伸ばしたことがあります。店舗とECコンサルタントがタッグを組んでうまくいけば、それだけの結果を出すことも可能で、非常にやりがいがあります」

実力主義が会社選びの軸

――就活ではどのように志望企業を選んだのですか?

 「大学1年生のときから企業のインターンシップに参加したりして、将来は人と関わる仕事がしたいと考えていました。また、子どもの頃からクラシックバレエをやっていて、他人との競争のなかでナンバー1を目指すという思考が身についており、そんな性格を生かせるような企業や仕事を志望していました」

――なぜ楽天に入社を?

 「5、6社から内定をいただいたのですが、その中で楽天が自分の性格に一番合っていて、活躍できそうと感じたからです。また、楽天の"公用語"が英語ということも選んだ理由の1つです。大学時代、自分は英語力が全くなく、社会人になる前に勉強しなければとずっと思っていました。ただ、なかなか行動に移せていなかったこともあり、楽天に入社すれば、自分を追い込んで英語力を高めることができるだろうと考えました」

――入社前に英語力はどの程度、問われるのですか?

 「就活中はTOEIC450点ほどでした。そのため人事担当者から『その点数では内々定は出せず、3月までに800点を取得しないと入社できない』と言われ、仮内々定扱いになりました。そこで4年生の5月中旬~7月下旬にかけて問題集などを使って必死に勉強し、800点まで伸ばしました。この時期は、人生初と言っていいくらい勉強しましたね」

フィリピンで得た英語力と海外の友人

――800点を取得したことで、英語への不安はなくなりましたか?

 「点数は伸びても、会話に対しては不安が残っていました。楽天が提携しているフィリピンの英語学校を紹介していただき、4年生の10~12月に留学。流ちょうに話せるまではいきませんでしたが、意思疎通は問題なくできるようになりました」

――留学先ではどのような勉強を?

 「月曜日から金曜日までは、朝6時半から夜9時時半まで授業がみっちり入っています。授業後も深夜12時、1時くらいまではスタディールームで勉強し、2カ月間はまさに英語漬け。留学先は日本人のほか、韓国や台湾、中国からの留学生が多く、年齢層は大学生から40、50歳代の人など幅広い世代の人たちと学びました。留学当初は相手が何を言っているのか分からず、日本へ帰りたくなりましたが、他国の学生と話せるようになり、とても楽しかったです。ただ、朝早く起きるのがつらかった......」

――留学で知り合った友人たちと連絡は取っていますか?

 「今でも海外から日本に来たときは必ず連絡をくれるので、月に1回くらいは誰かしらに会っています。英語力だけでなく、異文化も理解できるようになったことは留学したメリットです」

社会人と話そう!

――入社前にやっておいて良かったことはありますか?

 「社会人の先輩たちと飲みに行き、話す機会を持ったことです。後輩たちを見ていると、入社後の最初の"壁"は、年上とのコミュニケーションがちゃんと取れるかどうかだと感じています。学生時代から社会人と1対1で話す経験を数多くしておくと、営業先でクライアントと話すときも緊張せずに話せるようになります」

――社会人と飲みに行って、印象に残っていることはありますか?

 「楽天の先輩から『入社後も自分を忘れるな』『言い訳だけは絶対にするな』という言葉をいただきました。仕事では理不尽なこともあります。ときには、言い訳をしたくなりますが、先輩の言葉を思い出して、『言い訳はダメ』と自分に言い聞かせています」

――土曜・日曜日は休めていますか?

 「しっかり休んで、同期社員とビアフェスやグルメフェス、物産展などに行って楽しんでいます。こういった体験をすると、世の中ではやっている食べ物などが分かり、それを営業先で話すと相手に喜ばれるんです。今の仕事は幅広い知識と経験が役立つので、土曜・日曜日も楽しみながら勉強している感じです」

――最後に後輩へアドバイスを。

 「社会人になると、自分のための時間が取れなくなります。取り組むことは何でもいいので、自分がやりたいことをしっかり考えて、残りの学生生活を送ったほうがいいです。私の場合は、それが留学でした。また就活では、自分の性格に合うような会社を見つけてください。私は相手が年上であってもはっきり物事を言ってしまう性格のため、楽天ではうまくいっていますが、年功序列や規律を重んじるような会社に入社していたら、すぐに辞めてしまっていたかもしれません」

連載【卒業までにやっておくべきこと】
(1)全日空の財津弘彬さん「英語学習と生活リズム維持を」
(2)大和ハウスの康乗佐知さん「幅広く資格や体験を」
(3)サントリーの中村曜子さん「"お客さん"を観察しよう」
(4)大和証券の水村茉菜さん「経済の勉強を。仲間も大切に」
(5)大塚製薬の大竹悠さん「ボランティア、いまに生きる」
(6)JTBの田中奈津子さん 「5回の卒業旅行で学ぶ」
(7)NTTデータの八巻絵美さん 「勉強会や交流会に参加」
(8)トヨタ自動車の田宮幸恵さん 「異文化と触れ合おう」
(9)日本航空の村杉汐音さん 「大学の授業を大切にしよう」
(10) 三井物産の中岡壮史郎さん 「目標を立ててクリア」を繰り返せ
(11)楽天の戸田雅子さん 「社会人と話す機会を作ろう!」
(12)東京海上日動の森山大志さん「内定後もOBを訪問」