日本経済新聞 関連サイト

OK
[ career-働き方 ]

卒業までにやっておくべきこと(12)東京海上日動の森山大志さん
「内定後もOBを訪問」

authored by 日経カレッジカフェ取材班
卒業までにやっておくべきこと(12) 東京海上日動の森山大志さん「内定後もOBを訪問」

 来春の就職を控えたみなさんに、先輩社員から卒業までにやっておくべきことについて語っていただきます。第12回は東京海上日動火災保険株式会社の森山大志さん(25)です。

――現在、どういうお仕事をされていますか。

 「入社以来、現在の部署でデベロッパーなどの法人営業を担当して3年目になります。企業活動にともなうさまざまなリスクをカバーするため、グループ企業とも連携して、顧客企業のニーズに応じた保険を提案しています」

 「大学のゼミの恩師に『会社に入ったら、どんなにつらくても3年はがまんしろ』と言われていました。確かに最初は言われた通りに仕事をするだけで精一杯でしたが、先輩方や顧客企業の方々などからもいろいろ教えていただいて、ようやく最近は自分で考えながら積極的に提案する営業ができ、手応えを感じられるようになりました。お客さんに『森山さんだから相談した』などと言っていただけると、本当にありがたいです」

OB訪問が決め手に

――どんな学生時代でしたか。

森山大志(もりやま・たいし) 鹿児島県出身。2013年早稲田大学政治経済学部経済学科卒、東京海上日動火災保険株式会社入社。本店営業第三部所属。法人営業で主にデベロッパーを担当している。趣味はサッカー。

 「鹿児島から東京の大学に入って、できるだけ何でも体験したかったので、いろいろな種類のアルバイトをして、1年生のときは公認会計士を目指して勉強したり、英国に3週間滞在してシェアハウスで生活したりしました。大学ではサッカーサークルに入り、幹事長を務めました。100人以上いるサークルだったので、日常の活動やイベントなど、組織のマネジメントについても勉強になりました」

 「3年からは公共経済学のゼミに入りました。環境経済学に関心を持ち、さまざまな大学の学生が政策提言する『日本学生政策会議』にも参加して、日本のエネルギーバランスのあり方について提言したりしました」

――どういうふうに就活しましたか。

 「大学は経済学科ですが、最初は金融業界というと商品や仕事の具体的なイメージがわかなくて、なんとなくメーカーやインフラ関連がいいかなと思っていました。3年の年明けからOB訪問を始め、10人以上にお会いしたのですが、どの会社も話を聞くとよさそうに思えて、悩んでしまいました」

 「そんなとき自分を振り返ってみると、大学に入った時は会計士志望だったり、高校の時は医師になろうと思ったりしていたので、自分の『なりたいもの』はこれからも変わっていくかもしれない、それなら自分が『こういう人になりたい』と思える人は変わらないだろうから、そういう人のいる会社がいいのではないかと思うようになったのです。東京海上日動は、会う人会う人がそんな方ばかりだったので、金融業界、損保業界で就活したというよりは、『この人たちのようにこの会社で働きたい』と思って決めたという感じです」

――内定が出てからは何をしていましたか。

 「4年の4月に内定が出たのですが、その後も東京海上日動や、他の会社の先輩など、やはり10人以上につてをたどってお会いしていました。社内の人はもちろんですが、他の会社の方のお話を聞くと、『東京海上日動は他社からこう見られているのか』とわかったり、業界全体の動きなど、外からはわからないリアルな情報を知ることができて、入社後の仕事にも役立ちました」

 「それに、4年になってもまだ単位が残っていたのと(笑)、ゼミもあって、バイトも続けて、内定者の会の幹事のようなこともしていたので、すごく忙しかったです。卒業を控えた2月には、サークルの仲間5人でキャンピングカーを借りて、ロサンゼルスからニューヨークまで走行距離5400km、2週間のドライブ旅行をしました。卒業したときには、本当に『やりきった』感があって、『これをしておきたかった』というような心残りは全くありませんでした」

 「ただ、将来は海外勤務もしたいと思っているので、英語はもっと勉強しておけばよかったですね。今、週に1回、夜30分ほどフィリピン人の先生と英会話の練習をしているのですが、正直社会人になってから時間を捻出するのは大変です。時間のある学生のうちに、できたら留学なども体験して、しっかり学んでいればよかったと思います」

「1人で就活しないこと」

――学生に何かアドバイスをお願いします。

 「学生時代というのは、時間と労力をすべて自分の好きなように使える貴重な時間です。就活も気になると思いますが(笑)、それだけになってしまうのではもったいなさすぎます。勉強でもサークルでも、何か熱中できる自分だけの経験をしてほしいですね。私も社会人になって、多くの学生さんのOB訪問を受けることがよくありますが、みなさん留学やボランティアなど、立派な経験をしている優秀な人が多いので驚きます」

 「ただそういう人の中にも、その経験をしたことで満足してしまい、そこから何を学び、仕事にどう生かしたいかが自分の中でまだうまくまとまっていない学生さんも見受けられます。それができれば、自分の納得がいく会社選びができ、就活でも自信をもって望めるのではないでしょうか」

 「もうひとつ、これから就活する人に伝えたいのは『1人で就活しない』ということです。自己分析からESの書き方、面接の練習と、どれも客観的に、率直に指摘し合える友人は貴重です。就活にはその企業との縁やそのときの運という要素もあるので、落とされても愚痴をこぼし合える友人がいれば、必要以上に落ち込まずに、気持ちを切り替えてがんばれると思います」

(聞き手は糸屋和恵)

連載【卒業までにやっておくべきこと】
(1)全日空の財津弘彬さん「英語学習と生活リズム維持を」
(2)大和ハウスの康乗佐知さん「幅広く資格や体験を」
(3)サントリーの中村曜子さん「"お客さん"を観察しよう」
(4)大和証券の水村茉菜さん「経済の勉強を。仲間も大切に」
(5)大塚製薬の大竹悠さん「ボランティア、いまに生きる」
(6)JTBの田中奈津子さん 「5回の卒業旅行で学ぶ」
(7)NTTデータの八巻絵美さん 「勉強会や交流会に参加」
(8)トヨタ自動車の田宮幸恵さん 「異文化と触れ合おう」
(9)日本航空の村杉汐音さん 「大学の授業を大切にしよう」
(10) 三井物産の中岡壮史郎さん 「目標を立ててクリア」を繰り返せ
(11)楽天の戸田雅子さん 「社会人と話す機会を作ろう!」

「日経College Cafe」のお勧め記事はこちら>>