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ミスをなくし、仕事が速くなる
手帳の書き方

ミスをなくし、仕事が速くなる手帳の書き方

 スケジュールの管理に何気なく使っている手帳。書き方のコツをつかめばもっと仕事に役立ちます。ありがちなミスをなくし、スムーズに仕事が進む手帳の書き方を専門家に聞きました。

仕事のミスがなくなれば自然に仕事が速くなる

 「仕事のミスをなくすには、スケジュールの管理が最も重要。そのために、手帳は役立つツールです」と話すのは、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』(明日香出版社)などの著書がある鈴木真理子さん。「決まった予定を書くだけではない、書き方のコツを押さえることが大切です」と言う。

 ミスがなくなる手帳の書き方でまず意識するべきなのが、きれいに書くこと。「予定が変更になったとき、スケジュールを二重線で消す人がいますが、正しくない情報が手帳に残るのは間違いのもと。完全に消してしまいましょう」。修正テープを使ってもいいが、「消せるボールペンがおすすめです」。

 スケジュールは、1日の勤務時間の8割以上は詰め込まない。「会議が長引いたり、書類作成に思ったより長く時間がかかったりするのはよくあること。ギリギリで予定を組んでいると、時間が足りなくなり、焦って作業が粗くなる、約束した締め切りに間に合わなくなるなど、ミスにつながります」。

 1時間で終わりそうな作業は1時間15分として設定、会議と会議との間に20分間、何も予定を入れない「クッションタイム」を設けたい。「さらに、2週間に1日は終日予定を入れない予備日をつくりましょう。突然の業務や予想外の遅れも、この日で調整ができ、気持ちに余裕が生まれます」。

 1日のTO DOリストを付箋に書いて手帳に貼るのもいい。「仕事中は常に手帳を開きながら作業。業務のやり残し防止になります」。

 職場のリーダーや中堅としての役割を担うようになったら、自分の時間管理に加えて、上司の予定や、後輩や部下に指示した仕事の進捗状況を把握し、手帳に書き留めておくと、仕事がスムーズになる。「上司の予定は緑、後輩に関する記述はピンクなど、色を変えて書くと、パッと見ただけで、それぞれの予定を把握できていいですね」。

 仕事の正確さが増し、ミスが減れば、仕事のスピードは着実にアップする。「職場での評価が上がり、残業も減らせる。毎日がもっと充実しますよ」。

ミスがなくなるスケジュールの立て方

(写真:小野さやか、以下同)

Check 01

設定された締め切りを、時間まで明記

 上司や取引先に報告書などの提出を求められたときは、その場で、「何日の何時までに必要でしょうか?」と時間まで確認。手帳に書き入れる。

Check 02

仕事を頼まれた相手のスケジュールを確認

 依頼者の締め切り当日のスケジュールも確認しよう。「相手が夕方以降外出するなら、午後早めまでに提出するなど、余裕を持ったスケジュールを組めます」。

Check 03

本当の締め切りより前に「MY締め切り」を設定

 「自分の締め切りは、本来の締め切りよりも最低1日前に設定。緊急の仕事などで予定が狂ってもあわてずにすむ。早く仕上がったら、予定より早く提出を」。

Check 04

自分が作業できない日をチェック

 「MY締め切りは、自分が作業に何日かかるかを考えて決めて」。2日かかるなら、最低3日前から取りかかる。作業できない日があるなら、その日は計算に入れないこと。

手帳の表紙裏には、通年確認したいことを貼る

・「隙間時間にできることリスト」を作成

 「予定と予定の間にクッションタイムをつくっていると、すきま時間ができることも。そんな『余った5~30分』にできることをリストアップし、時間ができたらそこから選んで実行します」

・1年の初めに今年の目標を設定

 「1年の初めに、仕事だけでなくプライベートの目標も設定し、付箋などに書き出して、手帳の最初に貼っておきましょう。常にそのページを見るようにして意識すると、目標を達成しやすくなります」

・ペンの色分けルールは明記しておく

 予定は黒、重要事項は赤、締め切りは青など、手帳は3色くらいで書き分けを。「色分けルールは、付箋に書き出し貼っておく。覚えられそうなことも書き出す習慣をつけると、ミスが減ります」

裏表紙には「人へのお礼」を書いて貼る

 「人からアドバイスをもらった場合、付箋にいつ、誰から、どのようなアドバイスをもらったか書き、その結果も書いて手帳の裏表紙に。その人に次に会ったとき、結果報告するのを忘れなくなります」

究極のTo Doリストはこう書く

1: こまごまとした仕事はまとめる

 時間がかからず、いつ実行してもいい予定は、TO DOリストの上にチェックボックス付きで書く。

2: 午前と午後に分けて時間も決める

 「TO DOリストも、午前・午後、退社時間を書き、その日にやることを、時間とともに書き込むようにしましょう」

3: TO DOリストに優先順位も記入

 特に急ぐもの、重要なものを考え、優先順位の順番をつける。「最も優先順位の高いものは午前中から取りかかること」。

4: 退社時間も最初に決めておく

 TO DOリストの段階で、退社時間を決めて書いておく。「その際に、終業後のお楽しみである"ご褒美"も書いておくと、作業をスムーズに終わらせようという意欲が高まります」

この人に聞きました

鈴木真理子さん
 ヴィタミンM代表取締役。損害保険会社に勤務後、「伝える」「話す」「書く」というビジネススキルを磨き、ビジネスインストラクターとして06年に起業。多くの企業研修や公開セミナーで、これまで3万人以上のビジネスパーソンを指導。

(ライター 西尾英子)[日経WOMAN 2015年11月号記事を再構成、日経電子版2015年11月13日付]

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