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落ち込んでいる状態から抜け出す技術

やる気スイッチを入れよう(7)

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NIKKEI STYLE

失敗したり、誰かに怒られたり、人間関係に悩んだり、予想外のトラブルに巻き込まれたりして、気持ちが落ち込んでしまうことがあります。こうした落ち込みは、人生の中で何度も経験するものです。脱出するための技術を身につけておきましょう。

ネガティブの堂々めぐり

これから就職活動をすることになる大学3年のFさんは、就職支援講座を受講しました。講座には採用面接での受け答えの練習があり、そこで面接官役の講師から、「説明がわかりにくい」等の指摘を受けました。

Fさんはもともとコミュニケーション下手に悩んでいたこともあり、すっかり落ち込んでしまいました。「やっぱり自分はダメなんだ」と自信を無くし、「練習でこの調子では、本番の面接ではとんでもないことになってしまう」という今後への不安がつのります。

一方で、「先生もあんな言い方しなくたっていいじゃないか」「初めてやるんだから、できなくてもしょうがないじゃん」という不満も湧き上がってきます。そして、「いや、でも他の人はできていたし、やっぱり自分がダメなんだよな」と、最初の自信喪失に戻って、思考はぐるぐると堂々めぐり。

とらわれている自分を引きはがす

こういうときに大切なのは、自信喪失や不安にとらわれ過ぎたり、堂々めぐりを繰り返すことから脱出することです。いったん、自分の今の状態を言葉にしてみましょう。「あ~あ、かなり落ち込んでるわ」「先生に注意されて、ショック受けちゃったんだな」「おお、堂々めぐりしてるなあ」等です。

自分の気持ちや思考の中におぼれてしまわないことです。「あ、落ち込んでる」と、少し離れたところから見てみましょう。ネガティブな気持ちや思考から、自分を引きはがすようなイメージです。それでもしばらくすると、また考え込んだり堂々めぐりに陥ります。そこでまた、「あ、また落ち込んでるわ」と、引きはがす。自分で自分を矯正するような気持ちで、冷静になる時間を作ります。

学んだこと・よかったことを言葉にする

次に、落ち込んだ経験の中で、学んだことやよかったことを考えてみます。さきほどの例でいえば、次のようなことが挙げられます。

●就職活動の本番前に、自分の弱点が見つけられたから、これから練習して克服できる。

●姿勢やお辞儀は非常によい、とほめられた。

学んだことやよかったことを言葉にすると、失敗が単なる失敗で終わらず、意味を持つことになります。辛い思いをしたことは無駄ではない、と考えられるようになります。

また、同じことを繰り返し考えてしまうのは、自分に対する否定的な見方が影響しているという研究結果があります。堂々めぐりにならずに建設的に考えるためにも、否定的な見方と肯定的な見方の両方ができることが必要なのです。

回復予想をたてる

落ち込んでいるときは、先のことまで考えられなくなり、まわりも見えなくなり、そのことばかりを考えがちです。視野が狭くなっているのです。

まずは、少し先を考えてみましょう。回復予想を立てます。今は、ひどく落ち込んでいますが、3日後は、1週間後はどうでしょう。気持ちが上向いてきそうな時期を予想し、少し楽になっている自分を想像します。それまではなんとかがんばろうと考えましょう。

「落ち込み度」を点数にする

「マイナス100点」「天気で言えば、どしゃぶり」など、「落ち込み度」を点数や例えで"見える可"しましょう。3日後の朝、1週間後の朝、それはどうなっているでしょうか。「マイナスはマイナスだけど、80点くらいになった」「雨は降っているけど、普通くらいになった」など、低いなりに改善していることがわかります。

少しずつよくなっていることを実感すると、回復が促進されます。

「小さな一歩」で行動を起こす

落ち込みを根本的に解決するには、原因となったことに関して、行動を起こすことです。「面接練習で説明がわかりにくいと指摘された」という場合には、説明がうまくなるような行動を実際に起こします。「家族や友人に相手になってもらって、面接の練習をする」「説明がうまくできるように、原稿を作成して暗記する」等です。

行動は小さくてもいいので、とにかく最初の一歩を踏み出すことが大事です。ためらっている間に、考え込んだり堂々めぐりにはまると、行動できなくなり、タイミングも逃します。とりあえず、「家族に連絡して、今夜、面接練習につき合ってくれるようお願いする」とか、「原稿の最初の1行を、スマホでメモする」等、どんなことでも動いておくと、次の一歩につながりやすいです。

落ち込みは、マイナスのエネルギーが自分の中に溜まり、行き場がない状態です。エネルギーを外に出すこと、それも解決に近づくように出すことで、気持ちの行き詰まりが解消に向かいます。

相談できるようになる

適切な人に相談することも大事です。例えば、「面接練習で、説明がわかりにくいと言われました。説明がうまくなる方法はないでしょうか」と、先生に相談する、あるいは大学のキャリアセンターの窓口で相談する等です。

冒頭に登場したFさんは、キャリアセンターで相談した結果、面接の講座があることを教えてもらい、受講の手続きを取りました。また、窓口で履歴書に対するアドバイスもしてもらえることがわかり、今度持参しようと思っているそうです。

最初は、誰にどう相談すればいいかわからない場合もあるでしょう。そういうときは、そのわからないということを相談します。「今悩んでいるんですが、どうしたらいいでしょうか」等です。相談を繰り返すうちに、どのような相談経路があるのかがわかるようになり、自分の悩みも整理され、うまく説明できるようになります。

落ち込みの気持ちやネガティブなできごとへの対処は、人生をやっていくうえで重要な技術です。落ち込んだ時こそ、その技術を身につけ、鍛えるチャンス。辛い落ち込みですが、前向きにとらえて乗り越えていきましょう。

菊入みゆき(きくいり・みゆき)
明星大学経済学部特任教授、JTBモチベーションズ ワーク・モチベーション研究所長。筑波大学の博士課程で、組織におけるモチベーションの伝染について研究中。大学ではキャリアや就職支援の講義を担当、企業とのコラボレーションによる講義も実施。JTBモチベーションズでは企業で働く人への研修やコーチング、経営層へのコンサルティングを行う。著書は「やる気が出なくて仕事が嫌になった時読む本」「職場でモテる社会学」「できる人の口ぐせ」等多数。

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