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気候変動の今(2)留学がきっかけで国際問題に興味を持った

気候変動の今(2) 留学がきっかけで国際問題に興味を持った
authored by Climate Youth Japan

Climate Youth Japan(CYJ)の気候変動の今(2)

 みなさん、こんにちは。Climate Youth Japan(CYJ)に所属しております、東京薬科大学2年の有村悠子と申します。突然ですが、みなさんの成長できる場所、成長できたと実感する瞬間はいつですか? 成長するということはレベルの高い環境に身を置き、自分の頭で考え能動的に行動することだと私は考えています。

 2015年11月、「COY11 Tokyo」に運営スタッフとして参加しました。COY11 TokyoとはConference of Youthの略で、「第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)」の直前に開催される、ユースの国際会議のことです。私はもともと2015年12月にパリで行われたCOP21に参加する予定でしたが、直前に起こった同時テロの影響により渡航が中止となったため、急遽COY11 Tokyoに参加をしました。

ユース会議で同世代に圧倒された

 世界15カ国から集まった50人の参加者のレベルは目をみはるほど高く、運営側であった私でさえもついていけないことが多々ありました。このようなレベルの高い実行委員や参加者に囲まれ、気候変動問題に真剣に取り組む同世代のユースの姿に圧倒されました。英語力不足などから自分自身が惨めに感じられ、悔しかったことを覚えています。

 当時の日記を読み返してみると"自分の能力が低すぎて恥ずかしい。穴があればいますぐ入りたい"と書いてありました。しかし同時にレベルの高いところに身を置き、視野を広げるとはまさにこういうことなのだと実感することができました。

 私にとってClimate Youth Japanはまさに成長する機会を与えてくれる場所です。CYJを知ったきっかけはCOP21への日本ユース派遣募集でした。大学の研究室で地球温暖化の一因である「二酸化炭素濃度は微細藻類にどのような影響を及ぼすのか」について、博士課程の先輩の研究アシスタントをしている私にとって、この募集は絶好のチャンスでした。

 気候変動の国際会議に行き自分の目で現状を確かめ、国際交渉において理系の分野はどのような点で貢献できるのかを知りたかったからです。CYJに参加したことによって、COY11 Tokyoに参加する機会を得ました。これを通して自分の頭で考え行動することがどれだけ自分の糧になるかを学びました。そして今回のイベント「キャリア×気候変動」では企画担当として周りの方のお力添えを頂きながら一歩一歩前へ進んでいます。

高校時代の留学が私を変えた

 そもそも理系の私がなぜ国際問題に興味を持っているのでしょうか。それは、高校卒業後に知り合いのいるアメリカの高校に2週間通った経験が大きく影響しています。中学校から高校時代にかけ陸上競技に熱中していた私は、陸上の世界しか知りませんでした。そんな私がアメリカの高校で経験したことは仰天の連続でした。私と同じ歳の高校生が自分で車を運転して登校している、リーダーシップという名の日本では聞いたこともないような授業など、数を挙げたらきりがありません。

 アメリカの高校で感じた文化の違いや今まで生きてきた世界の小ささに衝撃を受けた私は、知らない世界に足を踏み入れたいと強く感じました。学外での活動、例えばスタンフォード大学の「ALC Program」参加や大使館でのインターンシップ、そして日経CCPでの経験を通して身をもって感じていることがあります。それは人との出会いの重要性です。私は現在、単科大学に通っています。学生数は1学年400名と他大学に比べると多くはありません。そのため、先生方も真摯に学生の声に耳を傾けてくださり、必要なときは惜しみなく力を貸してくださいます。その反面、学生の多様性が欠けているなと感じる時があります。

 スタンフォード大学にいた時のことです。中国人の友達が突然部屋にやってきました。そしてこう言ったのです。"Hey Yuko, What is your opinion about World War Ⅱ?"私はこれを聞いた途端、「あ、これがアメリカの大学において日常茶飯事におこる議論なのか」と思ったことを今でも鮮明に覚えています。そして先日もスタンフォード大学で一緒だった友達と会い、お互いの将来のことを語り合いました。こうした学外の活動で得た友達はいつも私に刺激を与えてくれます。そして今年の夏は「ALC Program」のOBの方からご紹介いただき、「CISV」という団体からドイツに派遣していただくことが決まりました。改めて人との出会い、そしてつながりの重要性を感じた出来事でした。

2月27日、渋谷でイベント開催

 2015年2月27日土曜日、東京・渋谷の「ヒカリエ」でCYJ主催のイベント「Look Ahead To The Future -未来を見つめる3時間-」は、一般の若者にも気候変動問題を身近に感じてほしいと願い、気候変動と関わりのある方の"キャリア"をテーマにしています。セミナーには基調講演に日本経済新聞社人材教育事業局局長である中畑孝雄氏、そしてパネルディスカッションにはNHK仙台放送局の竹下愛実氏、WWF(世界自然保護基金)の山岸尚之氏、経済産業省の河原圭氏などにご登壇いただきます。このイベントを通し、気候変動とのかかわり方には様々な方法があることを参加者に知ってもらいたいと考えています。私たち一人ひとりが自分たちの住む地球について考えることで、将来の可能性を救うことができると信じています。(Climate Youth Japan 有村悠子(東京薬科大学2年))

2016年2月27日(土)に東京・渋谷の「Hikarie カンファレンス Room C」で、「キャリア」をテーマに企業・公官庁などで気候変動に関わってこられた方々の経験談をお聞きするイベント「Look Ahead To The Future -未来を見つめる3時間-」を開催します。詳細はこちら

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