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被災地には大きな可能性とチャンスがある

僕ら流・社会の変え方(14)

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東日本大震災から5年が経ちました。私たちグリーンバードにとっても、この出来事はとても大きな転機になりました。今回は支援活動を通じて得た学びを皆さんにシェアできればと思います。

現地から、ニーズを読み解く

地震で私たちの仲間・「グリーンバード仙台チーム」が被災してしまったことをきっかけに1年間、各地から人を集め、仙台市若林区で瓦礫除去や農業支援などの活動を行いました。翌年になり、活動していた場所は落ち着いたものの、「継続して被災地を応援したい」という声はグリーンバードの各チームのリーダー、また参加者の方々からなくなることはありませんでした。そんな中、福島県いわき市の若者から開墾サポートのニーズがあるという情報を得て、事務局メンバーで車を飛ばし、いわきに向かいました。

現地に行き話を聞くと、風評被害等の問題で第一次産業が壊滅的な打撃を受け、もともとこの地で問題となっていた耕作放棄に拍車がかかっているとのことでした。特に、いわきを「出る人」と他の地域から「来る人」が入り混じり、震災前に比べ地域のつながりが薄くなっていることが大きな問題だとの話を伺いました。「それなら!」ということで、現地の雇用の創出とコミュニティの再生を図るべく、現地の若者やNPO、行政の方とともに開墾を開始しました。毎月1回、バスツアーを組み、多くの参加者とともに耕作放棄地を耕していきました。この間、延べ2000人近くの方々とプロジェクトを進めてきました。

いわき市では、約3年間で10反(約10,000m2)ほどの耕作放棄地に有機の農作物やオーガニックコットンを育てました。毎月続けていくうちに、様々な人たちと知り合え、またお世話になりました。かけがえのない仲間とも出会いました。そして、活動は商店街の支援やお祭りの運営サポートなど、他の様々な分野にも広がっていきました。

今世の中にないものは、やってみなければ検証できない

今振り返ると、私たちがトータル4年間、被災地へのツアーを続けてこられたのは、現地の熱くひたむきな人たちに出会ったこと、そして彼らとともにこの地域を盛り上げたいという思いを参加者の方々、企業の方々と早い段階から共有できたからだと思います。

彼らと出会っていなければツアーをはじめられなかったし、「被災地支援をしたい」、「これからの新しい地域のあり方を探ってみたい」という多くの人たちの期待にも応えられなかったと思います。そういう意味では、「外から行っても何の役にも立たない」「むしろ復興の邪魔になる」など言われていた当時、「そんなことはないはずだ」と信じて早い段階から現場に行って本当に良かったと思っています。

「リスクを回避しない」生き方を

最近、よく聞くのは「リスク回避志向の若者が増えた」という言葉です。お金がかかり、家族を背負わなければならないリスクが増えるから結婚しない、また、今の仕事には不満だが、転職したら余計に待遇が悪くなるかもしれないから転職・起業しないなど、リスクをおかしてまで新たに挑戦しないということです。

しかし私たちはこれまで、様々なことについてリスクをおかさなければ、また現場に行かなければ何事も始まらないと思って活動してきました。時には綿密な計画と周到な準備が必要ですが、むしろほとんどは「まずはやってみる」「走りながら考える」でやってきたように思います。小さくでもやってみれば、良いか悪いかがすぐに分かるし、現場に行けば、SNSでは出会わない人たちにも出会うことができます。何より、今の世の中にないことは、やってみなければ検証できないと思っています。

翻って、被災地には未だに多くの企業などから社員が派遣されています。様々な理由がありますが、先日、ある大手通信会社の人事の方は「被災地には多くの課題がある。それらは、近い将来多くの日本の地域が抱えることになる。今、被災地に優秀な社員を送り込むのは、現場の、これからの地域のニーズをいち早く理解し、そこから新たな商品やサービスを開発するためだ」とおっしゃっていました。

「これからの日本の最先端」を目指す被災地には、多くの可能性とチャンスがあります。そして、こちらも震災直後から活動を続けている「Youth for 3.11」のサイトなどにはまだ、募集情報がたくさん掲載されています。学生の皆さんも、これを機に参加してみてはいかがでしょうか。

横尾俊成(よこお・としなり)
 NPO法人グリーンバード代表/NPO法人マチノコト代表/港区議会議員(無所属)/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 後期博士課程に在籍中。早稲田大学大学院修了、広告会社の博報堂を経て現職。まちの課題を若者や「社会のために役立ちたい」人の力で解消する仕組みづくりがテーマ。第6回、第10回マニフェスト大賞受賞。月刊『ソトコト』で「まちのプロデューサー論」を連載中。著書に『「社会を変える」のはじめかた』(産学社)、『18歳からの選択 社会に出る前に考えておきたい20のこと』(フィルムアート社)。
HP:http://www.ecotoshi.jp
Twitter: @ecotoshi

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