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【PR】東京農工大学リーディング大学院
農学×工学で人類究極の課題
「食料、環境、エネルギー」に挑む。

【PR】東京農工大学リーディング大学院農学×工学で人類究極の課題「食料、環境、エネルギー」に挑む。

 東京農工大学のリーディング大学院は、食料とエネルギーをテーマにした全国でも珍しい大学院です。グローバルな視点をもった実践型の科学者を育成しているのが最大の特徴。修士・博士の一貫した学位プログラムで、今春には設立4年目を迎えます。同大の松永是学長と、リーディング大学院を主導する千葉一裕副学長にイノベーションリーダー育成に向けた思いを聞きました。

食とエネルギーがテーマ

松永是学長

――松永学長にうかがいます。農工大のリーディング大学院は、食とエネルギーという地球的な規模の課題をテーマとしていますね。

松永学長(以下同)「これまで大学全体でさまざまな施策を打ち出し、グローバル化を進めてきました。さらに歩を進める取り組みが、このリーディング大学院です。食料危機とエネルギー不足は世界的な課題ですからね。世界のいたる場所で、石油を燃やして食料をつくっている。全体でどのくらいエネルギーを使うことになるのか。課題をきちんと把握し、行動できる人材を育成したいと思います。海外研修を受けている学生の表情をみると、みなイキイキしており、頼もしい限りです」

「農工大はその名の通り、農学と工学の間にいます。農工大こそ、食料の世界的な危機という問題に、先頭に立って取り組んでいかなければなりません。IoT(モノのインターネット化)や人工知能(AI)、ドローン(小型無人機)など、いま話題のテーマもすべて農業と密接に関わってきます。まさに、農工大ならではの挑戦ができるのです。学部の4年間もあわせ、9年間一貫で人材育成を進めたいと思います。これまで日本の大学では、1つの専門、1つの研究室しか知らないという学生が多かったでしょう。この点、農工大では他流試合を義務付けています。研究、技術の専門家であるだけにとどまらず、事業化する交渉力まで身につけた人材を育て、学会や産業界にも風穴を開けたいと考えています。農工大卒業後の進路として、自治体や官庁などに就職する学生が多いのですが、これからは企業への就職も増えるといいですね。進路は食品、流通から機械、化学まで幅広く考えられるでしょう」

博士まで修めてこそできること

千葉一裕副学長

――続いて、千葉副学長にうかがいます。農工大のリーディング大学院の理念を教えてください。

千葉副学長(以下同)「日本の社会では本来博士が果たすべき重要な役割について、まだ十分認識されていない面があります。このような状態が長く続くと、日本がどんどん沈んでいくという危機感が背景にあります。博士人材が果たすべき役割の大きさを学生自らがしっかり認識し、実践することによって社会そのものを変えていくことが大切です」

――これまで日本の企業社会には、研究者や技術者を社内で育てるという雰囲気が強かったですね。

「一定の知識レベルがある若者が企業に入社して、長年勤める。それで企業も成長できた。これまでの日本の産業界の姿です。でも、いま世界のトップレベルの企業をみると、10年前、20年前には聞いたことがなかったような名前が並んでいる。日本でも変革を進めないと、われわれの生活水準だって維持できなくなりますよ。学生たちが博士を修めたという自信をもてば、その自信が自らのアイデンティティーになる。そういった人材が、ほかの能力ある人たちと連携することで、新たな価値観を生み出す原動力となるはずです」

――テーマが食料とエネルギーですね。

活発に議論する学生たち(以下同)

「食料とエネルギーというと、食料からエネルギーをつくるのですかと質問されることがありますが、そういう意味ではありません。世界の食料の7~8割は石油を使ってできているのです。食料は、水と太陽だけでできあがっているわけではありません。でも、石油は有限な資源ですね。石油を使わないと、世界で10億人しか生きられないともいわれています。いま、世界人口は70億人、いずれ90億人を突破します。つまり石油に頼らないと、80億人の食べ物が足りないということになるのです。いかに食料とエネルギーが地球的な課題であるかが分かるでしょう」

専門家は世の中を変えられない?

――地球的な課題に大学として挑戦しているわけですね。

「日本の大学には、将来の産業をリードするという視点が欠けていたのではないでしょうか。専門家が単独で世の中を変えるなんて、無理です。それだけでは、いつまでたっても『先端技術』どまりです。チームをつくって人間関係を築き、技術を浸透させ、世の中に受け入れられるところまで行動して、初めて世の中を動かせるのです。イノベーションを起こして実践できる者こそ有用な人材です。こういう人たちが新しい価値観を生み出していくのです」

――狙うところは、従来の理系大学の大学院とは違うと?

「われわれが狙っているものは、これまで世間が抱いていた博士のイメージとは違うでしょう。ここまで説明してきたように、世の中を変えるには、技術だけでなく、ベストなチームをつくって行動できる力が必要です。こうした人材を育成するには、大学だけでなく、学生やその家族、産業界の理解が欠かせません。実際に、企業の若手社員を交えて共同の研修を実施することがあるのですが、参加した若手社員が農工大のリーディング大学院で学びたいといってくれます。徐々にわれわれの思いが伝わり始めたなと感じます」

動機付けを重視

――具体的にプログラムの強みを教えてください。

「この分野を極めたいと覚悟を決めた学生ならば、力を発揮するものです。ただ、若いうちは、決められずに迷うこともあるでしょう。そこで、若者がこれはという分野に専念できるような、動機付けを重視しています。研究の意味することは何なのか、グローバル化の必要性は何なのか、自分が手に入れるべき力や自分にとっての成功とは何なのか。こういった事柄を一緒に考えていきます」

「自分の専門分野、自分の所属する研究室しか知らないということでは、広い視野は身につきません。そこで、他の研究室、他の研究機関にも参加することを義務付けています。外から自分の研究をみることで初めて気付くことがあるものです。自分の個性を発揮することと、他者の個性を尊敬して理解すること。この2点を満たしてこそ、国際社会で活躍する人材になりえると考えています。グローバル人材といったとき、流暢に英語を使いこなす前に、日本語で文化、歴史、さらには人の痛みまで理解できることが大切です。自らの熱い思いを語る際には日本語がベースになるからです」

――事業化といえば、農工大は大学発ベンチャーにも挑んできました。

「15年ほど前にベンチャーを立ち上げました。優れた技術をもっているから有望ですねと、もてはやされたものの、当初はうまくいきませんでした。大学教授が専門分野の話をしたら、世間は誉めそやしてくれる。でも、商売として売り込みにいくと、とたんに、社会の荒波にもまれるのです。結局、これも10年間かけて立て直すことができました。いまでは大手企業のサポートを得て順調です。技術力だけでなく、いいチームにめぐり合えたことがよかったと思っています。シンプルな単一のモノサシだけでは世界をみることはできません。自らの経験もふまえ、次代を担う若者たちに伝えていきたいですね」

――どんな若者に門戸をたたいて欲しいですか?

「科学や英語の素養はあった方がいいでしょう。でも、素養が足りなくても通用する場合があります。それは将来の目標をきっちり定め、学びたいことがはっきりしている場合です。将来、具体的なビジネスに落とし込むには、自分に足りないギャップを埋める努力が必要です。自分ひとりでベンチャー経営者、投資家、法律や財務、特許の専門家の全部になれるはずもありません。こうした人材と、どうつながっていくかのセンスが問われるでしょう。こうしたわれわれの理念を理解してくれる若者たちには、積極的に門戸を開いていきたいと考えています」