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人脈、交流会での築き方
質問・同調・傾聴、狭く深く
SNS友達申請 慎重に

人脈、交流会での築き方質問・同調・傾聴、狭く深くSNS友達申請 慎重に

 仕事は人と関わりながら取り組むもの。頼りになる人脈を持てれば、ビジネスが円滑に進むことが少なくない。仕事に活用できる人脈はどうつくればいいのか。ポイントをまとめた。

 2月中旬、エン・ジャパン本社(東京・新宿)で20代の若手ビジネスマンを集めた異業種交流会が開かれた。最初はぎごちなかった参加者だが、ゲームや若手お笑い芸人のネタで盛り上がり、初対面同士も打ち解けた雰囲気になった。

 「内勤なので、社外の人と知り合って、世の中のことを勉強していきたい」。マーケティングリサーチ会社に勤める社会人2年目の浜田裕太さん(24)は参加の理由をこう話した。

若いうちは積極的に

 20代などの若いうちは、浜田さんのように積極的に外に出て行って様々な仕事や働き方のモデルを知ることがビジネスマンとしての成長にもつながる。しかし、交流会などにやみくもに参加すればいいわけではない。仕事に生かせる「コネ」と呼ばれる密接な関係をつくるには、相応の心構えが必要だ。

 「コネ持ち父さん コネなし父さん 仕事で成果を出す人間関係の築き方」の著者、川下和彦さんは「多くの人がコネづくりを誤解している」と指摘する。交流会などの場で、つながること自体が目的化してしまい、なるべく多くの人と名刺交換をしようとする人が多い。

 しかし、「これでは名刺コレクションが増えるだけ」。何のためにどのような人と関係を築きたいのかを明確にしておくことが重要だ。広く浅く「顔見知り」を増やすよりも、狭く深く「困ったときに助けてくれる人」との交流を深める方に力を注ぐ。

 その際は「一対多」ではなく、「一対一対多」の構造でつながりを捉えることが肝心だ。「しっかりと信頼関係を構築できるのはせいぜい20人から30人程度」と川下さん。直接の知り合いの中にスペシャリストがいなかったとしても、しっかりと信頼関係を築いている相手からの紹介ならば親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

 注意したいのは、自分の役に立つ人だけを囲い込もうとする利己的な人物は敬遠されがちなこと。相手のために自分がどんな貢献ができるのかを考えながら関係を築くことが大切だ。「自分のコネクションは自分だけのものにするのではなく、人のために役立ててもらってこそ関係性は、より強化される」(川下さん)

 知り合った相手との関係を深めるにはどうすればいいのだろうか。川下さんは「もんしろ・ちょう・ちょう」でコミュニケーションすることの重要性を訴える。

 「もんしろ」は「質問しろ」のこと。数多くの人と会う交流会や講演会などの場で相手の印象に残るためには相手の話をよく聞いて質問をすることが大事。「どうして今日この場に来ることになったのか」「今どんなことに関心があるのか」などと相手に興味を持って話を聞く。

相手の話遮らない

 「ちょう・ちょう」は「同調」「傾聴」のこと。相手の話に相づちを打ちながら、話しやすい環境を整える。さらに、相手の話を遮らないようじっくりと耳を傾ける。こうすると「とても興味深かったので、ぜひまた機会を作ってじっくりお話を聞かせてください」と次回につなげやすくなる。

 名刺交換で上辺のあいさつをしただけの相手といちいち会っていたらキリがない。自分の話に興味を持って熱心に話を聞いてくれた相手であれば、また会ってみようという気になるだろう。

 最近はビジネスの場でもフェイスブックなどの交流サイト(SNS)を活用する場面が増えてきた。とはいえ、交流会で知り合った人に手当たり次第に友人申請を送るのは考え物だ。ランチの内容や週末の出来事を延々と公開されても、煩わしく感じるだけということも多い。

 人材紹介会社キープレイヤーズ(東京・港)の高野秀敏社長は「相手との関係性を考えて、友人登録せずにメッセージだけのやりとりに使うなど考慮が必要だ」と話す。学生とは違い、社会人とのつながりを増やそうとするならば「有益な情報を発信するよう心がけることも重要」と助言する。

 仕事の基本は人と人との信頼関係。人脈づくりでも、相手への配慮を忘れないことが「おコネ持ち」への近道となりそうだ。

[日本経済新聞夕刊から転載、日経電子版2016年3月7日付]

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