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会社見学へ行こう!(2)大和ハウス工業
「住宅メーカーだと期待して来たひと、
ごめんなさい」

会社見学へ行こう!(2) 大和ハウス工業「住宅メーカーだと期待して来たひと、ごめんなさい」
authored by 日経カレッジカフェ 

 「住宅メーカーだと期待して来たひと、ごめんなさい」--。日経カレッジカフェが大和ハウス工業の協力を得て、4月26日に開いた同社の見学会。27人の大学生が集う中、同社担当者からこんな台詞が飛び出しました。果たしてその真意とは? 

「あすふかけつの」って何?

 この日は大和ハウスの東京本社(東京・飯田橋)を会場にして、午後1~3時に開催しました。大きく3つのプログラムで構成。まず会議室に集合し、人事部採用・教育グループのグループ長、和田光弘さんが大和ハウスの事業概要を説明しました。

 同社は「あすふかけつの」をキーワードに事業展開しています。「あ」は安心と安全、「す」はスピードとストック、「ふ」は福祉、「か」は環境、「け」は健康、「つ」は通信、「の」は農業を指しています。

住まいの全領域でトップクラス

 和田さんは「心を、つなごう」をビジョンに、建築技術を生かして、人々の心をつなぐ仕事をしていきたいと訴えました。同社は戸建て、賃貸住宅、マンションそれぞれの分野で業界上位を占めています。「住まいの全領域でトップクラスなのは大和ハウスだけ」と強調していました。

 一方で、住宅事業だけを手掛けているわけではありません。「戸建て事業の売上高は全体の13%前後にすぎません」。賃貸住宅、マンションまで含めた住宅事業の売上高も、全体からみるとほぼ半分。残る半分は非住宅事業で稼いでいます。非住宅とは商業施設、物流施設などの分野を指しており、同社は業容の幅が広いのが特徴です。そこで飛び出した和田さんの台詞が「住宅メーカーだと期待して来たひと、ごめんなさい」だったのです。


非住宅、海外事業も幅広く

 さらに国内だけでなく、海外でも事業展開。各国でマンションや工場などの開発を手掛けています。「意外と大きな会社なんですよ」と和田さん。2016年3月の連結売上高は3兆1800億円、営業利益は2400億円となった模様です。業界では最大手の企業規模である同社は、創業100周年を迎える2055年には10兆円の企業グループに成長したいと考えて事業に取り組んでいます。10兆円企業というと「現在の日立製作所とほぼ肩を並べる規模になります」。

 多様な事業を展開しているだけに、和田さんは「選択肢をたくさん用意できる会社です」と表現していました。例えば、土地の所有者がどうしたら有効活用できるか悩んだ場合を考えてみましょう。立地に応じて、住宅だけでなく、ドライブスルー型のファストフード店舗、配送センター、ショールーム、自動車販売店、学生寮――といった具合に、さまざまな提案が可能だというのです。

「弱い自分を変えられる」

 和田さんは説明の途中、社員を紹介するビデオを上映。建築営業を担当している男性社員は学生時代、樋口武男・大和ハウス会長の著書「熱湯経営」に感銘を受け、「ここでなら、弱い自分を変えられるんじゃないか」と考え、同社の説明会に足を運んだのが入社のきっかけだと振り返っていました。また、住宅系工事を担当する女性社員は、入社後の忘れられない体験として「3.11の震災の後、復興支援住宅をつくった時ほど、大和ハウスでよかったと感じたことはありません」と語っていました。

新規事業のひとつがロボット

 和田さんの説明の後は、2つ目のプログラムとして、東京本社内にある高齢者向け事業の展示スペースに場所を移しました。ここでの講師役は、ヒューマン・ケア事業推進部ロボット事業推進室の横渡直さん。歩行機能回復を支援するロボットスーツ「HAL(ハル)」、ふわふわの毛を持つアザラシ型ロボット「PARO(パロ)」など、同社が扱う製品を紹介してまわりました。参加した学生たちは実際にパロを抱いてみるなど、製品に触れて使い勝手を実感していました。




東京本社内に住宅用展示スペースも

 この日最後となる3つ目のプログラムが、やはり東京本社内にある住宅用展示スペースの見学。住宅事業推進部営業統括部事業戦略グループの古賀英晃さんが案内してくれました。戸建て住宅の室内空間の広さや高さを体感できるコーナーや外構、植栽などを確認できる屋外スペースを歩いてまわり、この日の予定をすべて終了しました。

 参加した東洋大学3年の木村優輝さんは「大和ハウスがここまで多様な事業を手掛けているとは知りませんでした。今回の企画に参加し、非常に興味を持ちました」と話していました。また、早稲田大学3年の大野望さんは「働くということを真剣に考えるよい機会となりました」と語ってくれました。大和ハウスの皆さん、ご協力ありがとうございました。集まってくれた27人の学生の皆さん、お疲れ様でした!

連載【会社見学へ行こう!】
(1)釧路から上京してまで見たかった会社 ソフトバンク
(2)大和ハウス工業「住宅メーカーだと期待して来たひと、ごめんなさい」
(3)伊藤忠商事「私たち自身が商品です」
(4)人事担当者が最後に見せた涙の理由~キリン
(5)NTTデータ「文系でも大丈夫ですか?」
(6)近畿日本ツーリスト「修学旅行からオリンピックまで」
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