英語の勉強をやめて、トレーニングを!
"英語発信力"強化講座(2)
大学生のための"英語発信力"強化講座の2回目です。今回も前回に続いて簡単な内容です。でも、利用頻度は高いものを選んでいます。普段の会話に使えるものばかりですから、ぜひ自分のものにして使ってみてください。
【ミニテスト】
(1)What? (えっ?):(1語)!
(2)Really? (ほんと?):(3語)?
(3)Goodbye. ( さよなら ):(2語).
(4)How much? (いくら?):(4語)?
(5)It's good! ( いいね!):(3語)!
(6)Do you understand? (分かる?):(3語)?
(7)Are you sure? (確かですか? ):(3語)?
(8)I believe you. (信じています ):(3語).
(9)What's your job? (お仕事は?):(4語)?
(10)I am not interested. (興味ありません):(3語).
【解答・解説】
(1)相手が行っていることを聞き取れなかったとき、「えっ?」という意味でWhat?と聞き返しても、もちろんOKです。Whatは私の口癖でもあるのですが、言い方によっては「なんだって!」ときつくなる時もあります。そのつもりでなくても、きつい意味で取る人もいます。誤解を避けるためには、Pardon? をおススメします。
(2)「ほんと?」という意味でReally? を連発すると、幼稚に聞えることもあります。「うっそー」という軽い感じです。また、言い方によっては、「違うじゃないか!」ときつい意味にとられることもあります。Is that right? なら、「そうなんですね」と、ちょっと落ち着いた感じになります。目上の人への"返し"におススメです。
(3)Goodbye. と言ってもいいのですが、ネイティブはなぜか避ける感じがあります。おそらく「これで最後」の含みが感じられるからかもしれません。「あばよ!」とか、「あなたとはこれで終わりね!」という意味で使っていた洋画もありました。See you. なら「また会いましょうね」という意味ですから無難な表現です。
(4)軽くHow much? と聞けば問題ありません。値段を聞いた後に大きな声でHow much? と聞くと、「いくらだって!高いだろう!」というニュアンスになります。 How much is it? と言えば、「おいくらになりますか?」という感じの丁寧な表現。露店での値引き交渉、高級店での買い物など、状況に応じて使い分けてください。
(5)「いいね!」という意味で、It's good .と言うとおざなりな感じがします。「とりあえず、ほめておこう」みたいな感じです。本当に良いと思うなら、その思いを一語に込めましょう。It's really good! とreallyを一語入れるだけで、相手の喜び方が全く違います。ほめるときは少し大げさに逆の場合は控えめに、が会話の原則です。
(6)「言っていること分かるよね?」と確認したくて、Do you understand?と言ったら、相手にいやな顔をされたことがあります。「俺の言ってること理解できないの?」という意味に取ったようでした。軽く、Do you see? と言えばよかったのですね。
(7)「確かですか?」と確認したくて、何気なくAre you sure?と聞くことが多いのですが、Are you sure? は「違うんじゃない?」と相手の言っていることを、軽く疑っているようなニュアンス。確認表現なら、Are you certain? がおススメです。
(8)「あなたを信じます」という意味でI believe you.と言う人が多いですが、これは「あなたの言うことを信じます」「ごもっともです」という意味。その人を信じるときには、I trust you.と言います。Never trust a man who says、"Trust me!"(「僕の言うことを信じて、という男は信じるな」と言う表現もあります。ご用心を!
(9)What's your job? と言うと「あんたの仕事なに?」と警察官に聞かれているような感じがします。上から目線に聞えますので、What do you do? を使いましょう。
(10)I am not interested.だと「ぜんぜん興味ありません!」という強い否定になります。I amをI'mと短縮形にして、 I'm not interested. と言えば、興味がないことをさらりと言うことができます。I am とI'm では、大きく意味が違ってくるのですね。
アドバイス:勉強の世界からトレーニングの世界へ
「一生懸命、英語の勉強をしているのに使えるようになりません!」と、嘆いている人が大勢います。初期の段階では、語彙を増やし文法の基礎を固める勉強は必須ですが、いつまでも英語の知識を増やす勉強をしても、使えるようにはなりません。
使えるようになるには、使うこと。でも、ほとんどの人にとって使う場はありません。そこで、まず英語を「勉強」するという考えを、英語の「トレーニング」をするという発想に替えましょう。トレーニングとは、体を動かすこと。目耳口指を動かし英語を体に刷り込みましょう。その方法は、次回以降、具体的に紹介していきます。お楽しみに!
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。