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就活で自信が持てなくなったら

やる気スイッチを入れよう(13)

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NIKKEI STYLE

「あの人、すごいな。それに比べて、俺なんか・・・」「あー、自分はこの中で一番ダメだ」。就職活動まっただ中のこの頃。就活では、普段接することがない同じ年代の他の大学生と、内定をめぐって競争することになります。そんな中で、人と比べて自分の劣っているところが際立って見える。みじめで不安な気持ちになる。劣等感は、多くの人が経験する感情です。

不安や自信のなさが面接で出てしまっては、就活もうまくいかなくなります。劣等感とのうまい付き合い方を考えましょう。

「グループワークで何も言えなかった」

ある授業で、Nさんという学生が肩を落とし、うつむき加減で教室に入ってきました。あまりに意気消沈した様子に、「どうしたの」と声をかけると、「もう、自分、だめっす」という返事。

ある企業のグループ面接に参加したのだそうです。様々な大学の学生が50名ほど集まっていました。そこで、数名ずつのグループでディスカッションをすることになりました。

「僕のグループに、すっごい人が二人いたんですよ。その人たちがすご過ぎて、もう僕なんかぜんっぜんしゃべれなかったです。いる意味ないって感じでした。企業の人が時々見回っているんですけど、相当僕アホに見えたと思います」

「就活、失敗する気しかしないです。自信ないっす」と、かなり落ち込んでいるようでした。

容姿、性格、学力・・・

「その二人は、どういうふうにすごかったの?」と聞くと、「見た感じからかっこいいんですよ。スーツとかも、着慣れてる感じで、企業の人にも感じよく話しかけちゃったりしてるし。で、また発言すると、すごいんです。世界の経済とか政治とか、普通にすらすら語れるし。レベルが違う感じっす」と言うのです。

見た目がよい、感じがよく性格もよさそう、発言を聞くと学力や知識レベルも高そう。容姿、性格、学力は、大学生が劣等感を持ちやすい要素です。Nさん、すっかり気圧されてしまったようです。

しかし、就活ではこの劣等感にくじけることなく、結果を出さなければなりません。どうしたらよいのでしょうか。

全部ではない、永久ではない

劣等感を持つと、自分のすべてが劣っているように感じられ、それが永久に続くように感じられるものです。「自分は何をやってもダメだ」「もう、一生こういうふうにダメなままなんだ」などです。このように客観的な判断ができなくなることが劣等感の特徴、いわば劣等感の罠です。

自分が劣等感の罠にはまっているかも?と気づいたら、「いやいや、これは劣等感というものがそう思わせているだけで、実際には、自分のすべてが劣っているわけじゃない」「永久に続くわけじゃない」と、思考を修正してください。

劣等感を持ったとき、人は、自分の悪い点に焦点を当てています。「できなかった自分」「ダメな自分」を拡大し、それこそ目いっぱい見ているのです。

視点を変えましょう。できたことやよかったことにも焦点を当てるのです。Nさんができたことは何でしょうか。

まず、面接の結果はまだわかりませんが、グループ面接の場で、今まで会ったことのないいろいろな大学の人に会うことができました。行動を起こした積極性や、そこから得た新しい出会いは大きな収穫です。またグループワークでは、発言は思うようにできなかったかもしれませんが、皆の話をしっかり聞き、感銘を受けました。そうした「聞く姿勢」や「情緒的な柔軟性」は、発言する力と同じくらい重要です。もし今回の面接が失敗でも、次回に生かすことができるでしょう。

できなかったこともあって劣等感も持ったけれど、実はできたこともあったし、収穫もあった、と客観的に状況を把握しましょう。ネガティブな面とポジティブな面の両方をきちんと評価してください。

その上で、次のことを試しましょう。

劣等感はアラーム

劣等感などのネガティブな感情は、自分に対するアラームです。「やばいぞ、なんとかしないと大変なことになる」という警告が、自分自身から発せられたのです。アラームは、放置するとそのまま鳴り続けます。不安が消えず、自尊心か低下したり、自信を失ったりします。すると、次の面接でも、不安のためにおどおどしたり、自信かないため発言ができなかったり、という悪循環につながります。

しかし、アラームに従って、適切な対処をすれば、危険を回避し、よい状態に近づくことができるわけです。劣等感がやる気のスイッチになるのです。

行動を起こそう

思考の修正に続き、劣等感をやる気につなげるパイプになるのは、「行動」です。「やばいぞ」と思った気持ちを、そのままにせず、行動に移しましょう。

冒頭に登場したNさんが行動に移せることは何でしょう。まず、「すごい人」はかっこいい、見た目がいい、ということでした。かっこよくなる方法を考えて、すぐにやってみましょう。まずは、姿勢をよくして、きびきびとした動きを心がけます。たったそれだけでも、現状の3割増しくらいにかっこよく見えます。清潔感のある服装を心がける、などもいいですね。

ちなみに、よい姿勢やきびきびとした動作は就職活動で自分をよく見せるためだけではなく、就職してからもあらゆる場面で必要とされる、非常に重要なスキルです。読者の方々はぜひ、今から意識して身につけてください。

とにかく行動です。行動を起こすことで、劣等感の負のエネルギーを、正のエネルギーに転化させましょう。「劣等感をきっかけに、努力や工夫をして、あの時よりも、自分をレベルアップさせた」という自信を身につけるのです。

相手に焦点を当てる

もう一つ、少し高度な劣等感との付き合い方があります。

自分ではなく、相手に焦点を当てるのです。「わ、すごい」と思ったら、「それに比べて自分は・・・」と思うのではなく、「この人、すごいな。どうやってこういうふうになったんだろう」と、相手をよく観察するのです。すると、すごさの内容がわかり、参考にするべきところが見えてきます。

Nさんに、すごいと思った二人の「感じの良さ」について、思い出してもらい、詳しく説明してもらいました。

「ええと、にこにこしてるし、はきはき挨拶してました」「はい、とか、そうですね、とか、しっかり答えるんですよね」ということです。意外にシンプルなことで、「感じの良さ」が作られていそうです。にこにこしたり、はきはき挨拶したり、ということは、普段の生活から取り入れて、身につけることができますよね。Nさんにそういうと、「ええ、まあ」というはっきりしない返事。そこで、「こういうとき、どうするんだっけ」と言うと、「あ、そうだ、はい!」と、はっきりした返事が返ってきました。

シンプルなことですが、普段からやっていないとできないですね。そうしたことに気づかせ、アラームを鳴らしてくれるのも、実は劣等感なのです。

劣等感に振り回されず、逆にそれを利用しましょう。全部ではない、永久ではないと思考を修正する、悪い点と良い点の両方を評価する、そして最も重要なのは、行動を起こすことです。

劣等感をやる気のスイッチにしましょう。就活にもその他の学生生活にも、あなたなりのモチベーションで取り組み、納得できる結果を手に入れましょう!

菊入みゆき(きくいり・みゆき)
明星大学経済学部特任教授、JTBモチベーションズ ワーク・モチベーション研究所長。筑波大学の博士課程で、組織におけるモチベーションの伝染について研究中。大学ではキャリアや就職支援の講義を担当、企業とのコラボレーションによる講義も実施。JTBモチベーションズでは企業で働く人への研修やコーチング、経営層へのコンサルティングを行う。著書は「やる気が出なくて仕事が嫌になった時読む本」「職場でモテる社会学」「できる人の口ぐせ」等多数。

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